脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『まんが道』

死んだら無になるの怖すぎね?:ハムスター速報
子どもの頃はよくこれで夜眠れなくなってました。個人的には認知症はこの現実から逃れる為の唯一の救いだと思っています。


 ここ数か月の懸案事項だったごつめの交渉事にも何とか目鼻がついてようやくサボれ一息つけると喜んでいたら、顧問税理士先生より、「上半期決算*1出すから、GW明けには資料提出しろ」との非情の宣告。ああ俺のゴールデンウィーク(泣)

傷つき打ちのめされてもはいあがる力が欲しい

 富山の片田舎の氷見に生まれた漫画少年満賀道雄。彼の運命は「天才」才野茂手塚治虫の『新宝島』との出会いで動き始める。彼のまんが道はどこへと続くのか。


 説明不要の歴史的大傑作。続編の方は感想書いてるのに肝心の本編の感想書いてないことに今更気付いたので、再読してみました。感想は一言。漫画上手いなあと。ちょこちょこ小さな頓挫や大ミスはあるものの、比較的順風満帆で、主役の二人とも比較的常識人なお坊ちゃんって伝記書く時に一番困るタイプの人生をここまで面白い作品に仕上げてるんだから、藤子不二雄Aの実力を知れます。書かれた時期や媒体がかなりバラバラなのも相俟って作風がコロコロ変化して飽きないのも一気読みする際にはいい感じでした。自伝としても、お仕事ものとしても、青春物語としても、昭和漫画家銘々伝としても、それ以上に一級品の史料としても一粒で何度でも美味しい作品ですので、藤子不二雄ファンの方や漫画家を志す方は必読です。

にがい涙をかじってもほほえむ優しさが欲しい

 平成のまんが道ともたたえられたバクマンと比べると、漫画家になる動機が、建前だとしても、「いい作品を書きたい」という情熱で一貫しているのが逆に実に新鮮。Youtuberの方々見てても時々思うんですが、最近の若い創作者は手段と目的が逆転してしまってる人多い気がするなあってのは、老害の僻事でしょうか。


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*1:当社は9末決算です