綺羅星の如くだったSF第七世代の才能の煌きが悉くスポイルされSF冬の時代が再来した理由の全部が詰まった素晴らしい声明文だと思います。とりあえずまずは退廃文学リストの作成から始めてくださいね。期待してます。一応主犯格な方々の名簿も貼っときますね.
シルバーウィーク中は気づきませんでしたが、先日の豪雨の被害で北柏のアンダーパスが通行止めになったせいで、近隣が渋滞祭りでストレスがマッハ。治水の失敗が時の政権を揺るがすって理由がよく分かった。
I would like to feel the pain of a broken heart Just to let me know that I can fall apart
王様の馬がみんな・・・
「きみはどうも軍人として感傷的すぎる。アメリカ人将校というのは、みんなそんなふうにあっさり降服してしまうのか?」byピー・イン
ザ・人間チェス。現代的な苛烈な作劇に慣れた身からするとご都合主義が過ぎるし、侍的な身内を優遇するなの精神からすると「妻子を部下より優先する」なんて価値観が許せないし、となんだか読んでてとてもモヤモヤの残る一編。朴訥な旧き良きアメリカの価値観を感じるにはいい一篇かなと
孤児
「あの人はお父さんじゃないの、ジョー。あなたを知らないし、会いたがってもいないのよ」byシスター
なんとももの悲しい孤児院の物語。流石にこの物語に共感するには自分は平和ボケしすぎています。沖縄の人が読んだらまだ感情移入できてしまうのかなあ。
人間ミサイル
「それじゃ、この偉大な新しい宇宙時代というのは、どういうことなんだ、ステパン」byミハイル=イワンコフ
タイトルから神風系のお話かと思ったら宇宙開発における悲劇の物語だった。遺された者たちによる書簡体の物語はなんだか不思議と胸を打ちますね
死圏
「はじめは、いいですか、二つの結論が考えられた。ライス少佐が発狂しているか、でなければ前代未聞の大芝居を打ったかのどちらかだ」byグローシンガー
朴訥であんまSFっぽくない作品が多い中でこれだけがっちょりSF。そんな馬鹿なといやあり得るかも・・・のさじ加減が見事です
記念品
「おれたちはアメリカ人だ。おれたちの側が勝った、そうだろう?なんでこんなドイツ人どものなかへ巻きこまれなきゃならないんだ」byバザー
なんとも残酷で無邪気な物語。日本人として戦争に負けて解放される捕虜の話は死ぬほど読んできましたが、戦争に勝って解放される捕虜の物語はかなり新鮮です。
ジョリー・ロジャー号の航海
「まだ伏せておくほうがいい出来事もあるが、大部分は話してもさしつかえなかろう」byデュラント
とっても高尚な暗喩や詩的な表現が散りばめられてんでしょうが、私のような蛮人にはちっとも理解できませんでした。
あわれな通訳
「デア・ギプフェル・デス・ベルゲス・フー=ウン=ケルト・イム・アベンゾンネンシャイン」byわたし
同上
バゴンボの嗅ぎタバコ入れ
「いまはセイロンの真珠採取会社のパイロットをやめたばかり。自前の会社を作って、クロンダイク地方でウランの試掘を始めようかと思ってる。セイロンの前は、アマゾンの多雨林でダイヤモンド探し、その前はイラクの王族のパイロット」byエディ=レアド
虚言癖の嘘がバレる瞬間はなんどみても共感性羞恥で背筋が凍る
審判の日
「おれは平和を守るんだよ、おふくろ。おっかない戦争はもうなくなった。いまはたったひとつの軍隊があるだけさ。そう聞かされると鼻が高いだろう?」byおれ
ミイラ取りがミイラにというか、戦場の惨禍を面白半分でのぞき見する人間が間違えてそのままその地獄に放り込まれるって、完全にメタフィクションな構成ですね。
バターよりも銃
「おまえたちの話は食い物のことばっかり。この戦争でアメリカが負ける原因はそれだ——おまえたちみんながえらくやわなんだ」byクラインハンス
ヴォネガットにしては珍しく洒脱なオチがとってもスマート。
ハッピー・バースデイ、1951年
「ブルンガーガー、ブルンガーガー。どいた、どいた!ブルンガーガー。戦車に道をあけろ」by少年
戦争の惨禍を知る人間が兵器に無邪気に憧れる子どもにいら立つお話。多分サヨクの皆さんにはミリヲタがこういう風に見えてんでしょうねと。
明るくいこう
「オーケイ。じゃ、せいぜいおセンチになって、どうぞ飢え死にしておくれ、愛とはすばらしいもんだって話は聞いてる」byルイス
捕虜収容所の陰険で救いのないお話。しかも"悪役"が同胞というのがなんとも・・・
一角獣の罠
「恐怖公ロベールは、もっと暮しを改善する機会を、わたしたちに与えてくれたんじゃないの?」byアイヴィー
歴史モノにも挑戦!ってことなんでしょうけどやっぱり付け焼刃感は否めず。
略奪品
「あの傲慢なまぬけどもがこうなる運命だったのは、神さまもご存じだ」byポール
気弱で善良な弱者も戦争の狂気に当てられると一瞬で憎むべき略奪者へと・・・。
サミー、おまえとおれだけだ
「やつらはおまえたちがどっちの側だなんて気にしないぞ、ヤンキー。目にはいるものを、かたっぱしから面白半分に狙い撃ちするんだ」by上等兵
なんとも救いのない陰鬱な必死の駆け引き。戦後のどさくさはこんな感じのトラブル山ほどあったんだろうなあと思わされるリアリティが見事。
司令官のデスク
「わたしがそんなデスクを持ってどうします?ソ連軍の司令官用に作ったんですよ」byわたし
最近の技巧派の小説に慣れるととっても素朴すぎる構成が逆に新鮮。オチが頭から読めすぎてて逆にそこからどうひねるのかって無駄にドギマギしながら読んじゃった。
追憶のハルマゲドン
「おいきみ、自分の仕事を恥じるんじゃないぞ!ここでの研究は、どこの原子力研究所のそれにも負けないほど、世界にとっての希望が含まれている」byゴーマン=ターベル
これは戦争テーマの分類であってんだろうか?なんともナンセンスな学界やマスコミや軽率な一般人のパロディとして秀逸です。
化石の蟻
「ピョートル、いいかげんにしてくれよ、ピョートル——いつまで待てば大人になる?」byヨシフ
共産主義への諷刺がやりたいのはよく分かるんですが、こんなに鈍重で直接的なの見せられても・・・
暴虐の物語
「銃殺の理由は?」
人の命が虫けらのようだった捕虜収容所・・・って同じテーマが何度も再奏されて流石に食傷気味
誘惑嬢
「そうかもしれないけど、昔なじみが入り込めるような場所は、なかなか見つからなくなるもんさ」byフラー
戦争ってわかりやすいテーマでも大分難解だったのに女なんて複雑怪奇な深淵なるテーマになったら流石にもうついていけない
小さな水の一滴
「イース・トリプレックス——三重の鎧だ」byラリー
同上