脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

政治団体経費問題と天皇家と宦官廃止について

誰か新聞とってきて~!:ぁゃιぃ(*゚ー゚)NEWS 2nd
ぬこサイコー。


 引越しまであと二週間!一切準備してません!!

 さあどうしよう。

あわれみより生きてゆく誇りを

佐田玄一郎+スキャンダル

未来航路 - 脱積読宣言

佐田玄一郎
 昭和二十七(1952)年〜。衆議院議員自民党、群馬1区)。群馬県前橋市出身。北海道大学工学部卒業(1980)。祖父に佐田一郎*1
 1980鉄建建設入社。'82佐田建設に転じ、'85取締役。のち首相秘書官を経て、’90衆議院議員に当選。小選挙区制導入以降はコスタリカ方式で群馬1区と比例関東区を転戦。6期目。2006.9安倍内閣特命担当大臣(規制改革担当)に就任も、'06.12.27政治団体経費問題で辞任。津島派。(『新訂 現代政治家人名事典〜中央・地方の政治家4000人〜』より引用・追記。)

スキャンダル
 不名誉な噂。醜聞。不祥事。(『広辞苑 第五版』より引用)

 後続のスキャンダルの山と灰汁の強い後継者との陰に隠れて最早完全に忘れ去られた感のある佐田行政相の政治団体経費問題。後々与党は勿論野党からも噴出しまくったこの手の疑惑と彼の疑惑とに本質的な差異があったとは素人目には到底見えません。マスコミ的に気に食わない安倍が造反組復党問題の対処に失敗して、一時の圧倒的人気に翳りが見えたのをいいことに、一気に手の平ひっくり返すそのタイミングにずっぽり嵌ってしまったのが彼の不運でしょう。特にこの一件を境に得意の絶頂から急坂を転がり落ちて行った安倍のお坊ちゃんにとっては痛恨の極みでしょう。そう考えると敵に一切の隙を見せなかった小泉・飯嶋コンビの偉大さが際立ちます。結果的に、野心に満ちた安倍政権のアンシャンレジームへの果敢な挑戦の完全なる失敗の序曲となってしまったこの醜聞事件に僅かなりとも光明を見出すとすれば、後を襲った渡辺喜男が非凡(に見える)な政治家だったことでしょう。彼は父の無念を胸にニューリーダーの座に駆け上がって欲しいものです。もう福田だ古賀だ伊吹だのの老醜の顔は見飽きました。

安倍内閣の支持率を上げる方法―政治家のためのディベート術

安倍内閣の支持率を上げる方法―政治家のためのディベート術

世界最古の王族

天皇について本気出して考えてみた - 脱積読宣言

世界
1、この世。世の中。
2、宇宙。天地。
3、下界の称。
4、一区画を成している所。
5、地球上の全ての国。万国。
6、同類のものの集まり。また、その社会。
7、時間・空間の広がりの総体。衆生の住む山川国土。過去・現在・未来を「世」、上下・四方を「界」という。
(『大漢語林』より引用)

最古
 最も古い。一番古いこと。(『大漢語林』より引用)

王族
 王の一族。皇族。(『大漢語林』より引用)

 「我等が父なる皇室こそが現存最古の王族なるぞ!」ってのは、ちょっと右がかった人がお題目のように唱えるお国自慢ですが、自称2660年の伝統は当然眉唾にしても、臣籍降下からの復帰や宮家への相続などの数限りない皇統断絶疑惑を除けば、その歴史は僅か230年程度*2とヨーロッパの新興王国群と大差ないものとなってしまいます。伝統の維持は大事だとは思いますが、誇大広告は慎みましょうね。あまりお隣さんを笑えませんよ。

宦官+廃止

ネコミミモード - 脱積読宣言

宦官
 宮廷で使役された割勢の男子をいう。この制度は古く西アジアに存在するが、特に中国で盛行した。中国の宦官は周代からあり、閹人・寺人と称され、その後清代まで継続した。古代には宮刑に処せられた罪人を以ってあてたが、隋以後宮刑が廃止され、異人種の俘虜、外国よりの貢進者、自宮者から補充した。自宮は本人自身または親が実子及び養子を割勢する場合で実子割勢を除いて法律上禁止(明律・清律)されているが、宮廷が実際に宦官を要求するので禁令の効果がなかった。その職務は賤しい雑用に過ぎなかったが、絶えず天子・後宮に接して次第に政治上の実権を握り、やがては王朝の運命を左右するに至った。秦の宦官趙高*3始皇帝*4の死後、庸主胡亥*5を擁して破局を招き、後漢に入って和帝*6以後天子が幼少で母后の後見が多かったので、次第に政治に容喙し、外戚勢力と争ってこれに勝ち、ついに天下を大乱に陥れた。唐代には兵権を掌握し、穆宗*7以後天子の廃立(定権)が全くその手にあった。「定策の国老、門生の天子」といって、天子は受験生のように従順であることを要求した。明は国初宦官に対する取締りが厳しく、皇帝の権力が強かった為、あまり大きな勢力とはならなかったが、英宗*8以後は宰相の職を行い、軍事・警察・司法もまたその手に握られた。しかし明代には一度天子の信頼を失えば忽ち失脚するので、この点は漢唐とは異なっている。宦官の中にも後漢蔡倫*9、明の鄭和*10の如き有用の人物も時に存した。日本は穢れを忌むので宦官がなく、ヨーロッパではキリスト教普及以後存在が許されなくなった。(『新編 東洋史辞典』より引用)

廃止
 やめる。捨てる。(『大漢語林』より引用)

 中国の歴史は宦官と官僚の暗闘の歴史と言っても過言ではありません。血で血を洗う骨肉の抗争の果て、吏僚派が一時的な勝利を得る度、その害悪が喧伝され廃止論が噴出する宦官制度ですが、結局民国成立までその根が絶たれることはただの一度もありませんでした。
 理由は簡単。女性に一切の事務能力を認めない儒教圏に於いて巨大な後宮を成立させるためには宦官という生殖能力のない男性という異形の存在がどうしても必要だったのです。少し脱線しますと、日本の大奥が特異なのはほぼ完全に女性だけの手で運営された後宮だという点にあります。女性が十二分な経営能力を持っていたから宦官が必要とされなかったのか、宦官がいないから仕方なく女性のみで無理くり運営していたのか、卵が先か鶏が先かは知りませんが、日本の大奥を語る際にこの点はもう少し強調されるべき特質だと思います。
 閑話休題。そんなこんなで後宮と一体化した宦官勢力は儒教道徳に汚染されてない側近として歴代皇帝に重宝されます。官僚勢力が伸張し皇帝独裁が制限されると皇帝は宦官と手を組み杓子定規な官僚制を掣肘し、宦官により王権が牛耳られれば理想に燃える若き儒者によって君側の奸が取り除かれる。この繰り返しにより、結局「中国」の終焉まで宦官制は命脈を保ったのでした。

最後の宦官秘聞―ラストエンペラー溥儀に仕えて

最後の宦官秘聞―ラストエンペラー溥儀に仕えて

偽りの夢の中もう見上げることも忘れ

 本来真逆の存在であるはずの宦官と官僚ですが、私の目には現代日本の官僚制の、その弊を万人が理解しながらも必要悪として廃止を免れるその姿が中世中国の宦官制とが不思議とダブって見えます。高邁な理想を掲げ禁断の公務員改革に先鞭をつけた安倍内閣佐田玄一郎のつまらないスキャンダルを契機に道半ばに斃れ、国政を牛耳る現代の宦官たちの勢いは衰えるところを知りません。仮にも世界最古の王族を名乗る皇室を抱く国民として、いつまでもこの現状を放置しておいていいはずがありません。アンシャンレジームの権化たる福田の無策を覆す強いリーダーの登場が待たれます。願わくばその人が我等が麻生閣下でありますように。

無限のリヴァイアス

無限のリヴァイアス

Infinite Ryvius ED - YouTube

*1:参議院議員佐田建設初代社長。

*2:安永八(1779)年後桃園天皇が世子を遺さず急逝した為、閑院宮兼仁親王末期養子として即位(光格天皇)。以来今上天皇に至るまで完全直系尊属継承。

*3:ZhaoGao。郎中令。「馬鹿」の故事の主役。

*4:諱は政。秦初代皇帝。父荘襄王、母呂不偉の愛人。中国初の皇帝。焚書坑儒万里の長城兵馬俑を建設。

*5:Hu-hai。秦2代皇帝。父始皇帝陳勝呉広の乱を誘発。趙高のクーデターにより死亡。

*6:穆宗。後漢4代皇帝。諱は肇。父章帝、母梁貴人。外戚竇氏排斥の為宦官を重用。

*7:唐12代皇帝。諱は宥。父憲宗、母懿安郭皇后。旧名:李恆。王守澄が擁立。

*8:正統帝・天順帝。明6・8代皇帝。諱は祁鎮。父宣徳帝。王振に師事。土木の変。奪門の変。

*9:CaiLun。尚方令。字は敬仲。製紙法を発明

*10:ZhengHu。内官太監。父馬哈只。旧名:馬三保。靖難の変で活躍。アフリカ東岸への大航海を指揮。通称「三宝太監」