未定なブログ 横浜市職員、誤って「天下り」相談メールを市民に送信
勇気ある告発者に敬礼!
半年ぶりに「日記」に復帰。何時までもつことやら。
- 作者: 顧蓉,葛金芳,尾鷲卓彦
- 出版社/メーカー: 徳間書店
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残り最後一枚の薄っぺらな鎧を着て
宦官
宮廷で使役された割勢の男子をいう。この制度は古く西アジアに存在するが、特に中国で盛行した。中国の宦官は周代からあり、閹人・寺人と称され、その後清代まで継続した。古代には宮刑に処せられた罪人を以ってあてたが、隋以後宮刑が廃止され、異人種の俘虜、外国よりの貢進者、自宮者から補充した。自宮は本人自身または親が実子及び養子を割勢する場合で実子割勢を除いて法律上禁止(明律・清律)されているが、宮廷が実際に宦官を要求するので禁令の効果がなかった。その職務は賤しい雑用に過ぎなかったが、絶えず天子・後宮に接して次第に政治上の実権を握り、やがては王朝の運命を左右するに至った。秦の宦官趙高*1が始皇帝*2の死後、庸主胡亥*3を擁して破局を招き、後漢に入って和帝*4以後天子が幼少で母后の後見が多かったので、次第に政治に容喙し、外戚勢力と争ってこれに勝ち、ついに天下を大乱に陥れた。唐代には兵権を掌握し、穆宗*5以後天子の廃立(定権)が全くその手にあった。「定策の国老、門生の天子」といって、天子は受験生のように従順であることを要求した。明は国初宦官に対する取締りが厳しく、皇帝の権力が強かった為、あまり大きな勢力とはならなかったが、英宗*6以後は宰相の職を行い、軍事・警察・司法もまたその手に握られた。しかし明代には一度天子の信頼を失えば忽ち失脚するので、この点は漢唐とは異なっている。宦官の中にも後漢の蔡倫*7、明の鄭和*8の如き有用の人物も時に存した。日本は穢れを忌むので宦官がなく、ヨーロッパではキリスト教普及以後存在が許されなくなった。(『新編 東洋史辞典』より引用)
「男を捨てた異形の怪物。その生態と心理を赤裸々に・・・」と行きたいのですが、残念ながら元が硬派な学術書の為、面白おかしく明日使えるトリビアを蒐集の役には立ちません。中国史の専門用語や人名が注釈も殆どなく出てくるのにはちと手を焼かされますが、翻訳という過程を経ているからか、学術書特有の持って回った曖昧な文体ではなくなり、非常に読みやすくなっています。エピソードが時代順に並んでないので、時系列の把握がもたつくのが欠点と言えば欠点ですが、それもそれほど気になりません。逆に時間の空いたときに一エピソードずつって読み方には便利でしょう。姑息で卑怯な小人物好きにはたまらない一冊です。
夢を語る人が好き でも何もしてない人嫌い
Y遺伝子をその身に宿し生れ落ちた身にとって想像しうる最凶の生き地獄、ファロス喪失。その運命を甘受してまで目指した栄光とは何なのか興味は尽きません。自分を顧みて息子と生き別れてまで摑みたい夢はあるかと考えると、彼らの妄執も少しは理解できるような気がします。何にせよ、中近世中国を蝕んだ宿痾宦官。何故彼等が生まれ何故彼等の跳梁を許したのか。それが分かった時初めて中国と言うものが理解できる気がします。
- アーティスト: 槇原敬之
- 出版社/メーカー: ダブリューイーエー・ジャパン
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