脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『墜落遺体』

NHKで特集された中学受験する小学生の1日がヤバすぎる・・・:ハムスター速報
自分の分を超えた努力でいい学校に入っても何もいいことはありませんよ。そこで待つのは無理な努力する必要すらない天才か、努力そのものを楽しめる変人なんですから。


 忘年会の2次会ではしゃぎすぎて思いっきりノド涸らした&左手が痛い(タンバリン叩きすぎ)。40過ぎてんだしそろそろ自重しようよ俺。

思い出す夏の日一人ぽっちの夜

日航ジャンボ機墜落群馬県御巣鷹山
 昭和六十(1985)年8月12日、日本航空ボーイング747機が羽田から大阪へ向かう途中で消息を絶ち、群馬県御巣鷹山に墜落、単独機としては世界最大の惨事となった。
 ジャンボ機は18:04羽田空港を離陸、その20分後、東京航空管制部にジャンボ機からのエマージェンシーのサインが入り、トラブルが発生したので羽田に戻りたいとの連絡があり、管制官と約30分交信をしたのち、18:56墜落した。20:42航空自衛隊百里救難隊のヘリコプターが現場上空に達したところ、山腹が炎上しているのを発見。翌日の05:10自衛隊から「御巣鷹山東7㎞、南4㎞の地点に尾翼、500m離れたところに黒こげの物体」との機体発見の報告が入った。10:54長野県警レスキュー隊員が現場に到着、散乱した機体や遺体を見つけ、現場の状態から見て全員が絶望視されていたが、機体の残骸の中に生存者がいるのを確認、乗客3人と乗員1人を救出した。18:10相模湾にいた自衛艦から航空機の破片を見つけたとの連絡が入ったため、破片が広範囲に散乱していることが確認された。結局生存者は4人で、乗員乗客520人が死亡したが、その後の生存者の証言によると、墜落直後はまだ生存者が何人かいたということで、救助の遅れが指摘された。その後の調査で、このジャンボ機は7年前の1977.6.2しりもち事故を起こし、ボーイング社が圧力隔壁の修理をした際にリベット打ちのミスをしていたことなども明らかになった。
(『昭和災害史事典』より引用)

 日本人の描いたノンフィクションの中でも断トツの完成度と社会的意義を誇る名著中の名著。あの悪夢の事故現場で遺体鑑別を指揮した著者が10年の沈黙の果てに重い口を開いてくれた一冊で、絶対に思い出したくもなかったろうによくぞこうやって書き残してくれたと頭が下がります。内容は凄絶という言葉すら生ぬるい狂気の地獄絵図。今となっては逆にこの本を底本にしてグロ描写の基本とされるような航空事故による信じがたい人体損壊の実際が淡々と語られます。時代的に精神論の横行する「昭和」なので、医師警察のブラック極まりない労働体制とか、一歩間違えばモンスタークレーマーな遺族の無理難題だとか、費用対効果とか効率度外視の偏執狂染みた死体同定への執念とか、令和の今から見れば別の意味でドン引き間違いない描写も多いのでそこはご注意を。何にせよあのあるまじき事故の犠牲者への鎮魂と戒めを兼ねて全国民必読の一冊です。年末の帰省に飛行機使う予定のない人は是非どうぞ。

上を向いて歩こうにじんだ星をかぞえて

 飛行場での煩雑な手続きと予約必須な発券システムを面倒くさがって専ら新幹線派の自分ですが、こういった飛行機事故の惨状を聞くとやっぱり空の旅は怖そうだなあと。まあ核兵器と通常兵器の違いと一緒で、死ぬ方としてはどっちも死ぬことには変わんないのかもしれませんが。

上を向いて歩こう

上を向いて歩こう

  • アーティスト:坂本九
  • ユニバーサル ミュージック (e)
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