脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『白熱光』

お爺さん達が何十年も人生かけて作った模型の展示会、遊び半分の若者に破壊し尽くされ号泣 :哲学ニュースnwk
よそ様のことに口出しするのはあれですが、文化の意味も重みも解せぬ猿以下のクズを生かしとく意味って何かあるんでしょうかねえ。


 しまった良く調べてなかったけど、松戸市って町内会活動に熱心でゴミの分別も厳格な意識高い系の自治体だった。住みづらい街に来ちゃったかなあ。


SRWT進捗

白熱光 (ハヤカワ文庫SF)

白熱光 (ハヤカワ文庫SF)

熱くなれ夢みた明日を必ずいつかつかまえる

 人類の知性が万物を既知のものにしてしまった融合世界。そしてそれからの干渉と意思疎通を拒み続ける孤高世界。ひょんなことから孤高世界に招き入れられたラケシュはそこで未知のDNA基盤生命体を発見する。そして一方では「白熱光」から高密度の熱風が吹き込み続ける世界「スプリンター」に暮らすロイは老賢人ザックと出会い運命が回り始める。この二つの物語何処に行きつき交わるのか。


 感想は唯だ一言にして悉す、曰く、「みんな実は、結構よくわからないまま読んでいる……」by神林しおり。他に何かいりますか?


 と言ってしまっては身も蓋もないので蛇足な感想。ものすごくテクニカルな構成に、浴びせかけられるように次から次へと押し付けられる物理概念。既知の専門用語を使わないで、かなり高度な物理・天文学の概念を作中人物に再発見させようってんだから正気の沙汰ではありません。小説の読解に物理学の基礎知識と論理構成スキームの理解が必要ってなんじゃそりゃ。司馬遼太郎とかの引用多めの歴史小説に忌避感持つ人の気持ちが大分分かった気がする。それでいて膨大な用語と概念の奔流に耐えていると究極に美しい物語の片鱗がうっすら姿を現すんだから、そら好きな人はハマるし、文学性の評価もうなぎ上りだわと納得。どっちかというと、小難しい系の小説は唾棄すべきものと考えているたちなんですが、ここまでやられたら正直絶望です。私はこの物語を理解し堪能するには圧倒的に知識と力量が足りませんでしたが、その自信がある方は是非ご一読を。きちんと「レベル上げ」してきたことを心から喜べる感動があなたを待っています。多分。

何かが胸で叫んでるのに気づかぬふりで過ごしてた

 バーナード嬢曰くより引用をもう少し「いくらSFが好きだからって誰も彼もが量子力学やら宇宙物理学やら高等数学やら認知科学やら先端医療やらに詳しいワケじゃないんだから!でも、わからないからって踏み留まってちゃ前に進めない!難解な論文っぽいくだりはそーゆーモノだと割りきって読むんだよ!!」。新しい分野に挑戦するときに持つべき心構えを過不足なく表現した至言だと思います。皆さん小学校の頃におしつけられた呪い「分からなかったら分かるまで、焦って先に進まず立ち止まって何度も復習しましょう」は社会に出たら痛恨の足かせになりますよ。

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帰ってきた今日の一行知識

ブラックホールの存在を最初に予言したのは当時19歳のインド人

当時ケンブリッジ大学所属*1のS.チャンドラセカール氏。しかしながら師匠のA.エディントン氏に黙殺されたためにブラックホール研究は大きく停滞する羽目に。にしても、0の発見といいラマヌジャンといい数学分野ではインドは超越者が多すぎませんか。

*1:正確には入学のため渡航中の船上での発見