脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『タイド』

【BBQN】18歳の無職男性、中学時代の友人達とBBQ中に高さ5・7メートルの橋から池に飛び込み死亡:ハムスター速報
ハンディキャップ理論的にもダーウィン賞的にも正しい行いなんですから皆さんもっと賞賛しましょう。


 即位の日と国民の休日×2は出勤。退屈ってのがどんな理不尽で忙しい業務よりもストレスフルなのを再確認しました。


SRWT進捗

タイド (角川ホラー文庫)

タイド (角川ホラー文庫)

平凡な毎日をさまようday by day

 博物館のショーケースに飾られていた土偶の頭飾りの蛇が逃げ出した。そんな奇天烈な不思議体験をしたあと謎の病で昏睡状態に陥った少女春奈。彼女から謎のメッセージを送られた青年の名は柏田誠二。かつて高山竜司として、そして二見馨として二つの人生を生き、「リング」事件を人知れず収束に導いた英雄と山村貞子の運命が三度交錯する。


 今度こそ最終章!なのか『貞子3D 2』の販促に書かされたと思しき一冊。時系列的には「ハッピー・バースデイ」と『エス』の間で、「リング」事件を解決し終わって塾講師として余生を満喫する柏田誠二こと高山竜司が主人公。正直前半の暗号の謎解きパートは論理展開が粗雑な上にメタファーの挿入の仕方も稚拙、挙句の果てに物語としても面白くないと正直一切擁護する余地のない酷い出来ですが、後半高山竜司の出自判明パートはかなり強引ながらも衝撃の事実がかなりの説得力をもって収束していく快感にひたれます。完全後付けなのもろ見えなのに致命的な矛盾もなく整合性がとれている上に、時系列的には後の前作『エス』にも後出し伏線ばらまくっていう中々な離れ業は一見の価値あり。まあ、吉野での修験道修業とか正直何やりたかったんだとしか思えなかったりと、この作品単体での魅力は最後まで皆無ですが。
 という訳で、病膏肓に入った『リング』シリーズマニアの皆さんは必読の一冊です。しかし、読み物としては面白くないのにシリーズ全体の設定としては超重要ってかなりの嫌がらせだなあ。

すさんだ関係と迷えるこの時代に別れを告げて空にはばたくよ

 個人的に緻密な構成とか縦横に張り巡らされた伏線とかにはあんま魅力を感じさせないたちなんですが、ここまで見事に後付けで回収するって力技にはほれぼれしました。蛇足の続編でもたまにはこんな奇跡が起こることもあるんですね。しかし、流石にもうこれ以上は追加の続編外伝はおなかいっぱいですよ。映画界の皆さんも早く貞子を成仏させてあげてください。

feels like “HEAVEN

feels like “HEAVEN"


HIIH - feels like`HEAVEN'” Live (Ringu OST)

帰ってきた今日の一行知識

リングは海外版も含めるとほぼ2年に1度のペースで映画化されている

順に『リング』(1998)、『リング2』('99)、『リング・ウィルス』('99)、『リング0 バースデイ』(2000)、『ザ・リング』('02)、『ザ・リング2』('05)、『貞子3D』('12)、『貞子3D2』('13)、『貞子VS伽椰子』('16)、『ザ・リング/リバース』('17)、『貞子』('19)。上でも書きましたがさっさと成仏させてあげてください。