脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『ビブリア古書堂の事件手帖2 〜栞子さんと謎めく日常〜』

http://68.ldblog.jp/archives/25637435.html
都市直下型か津波でもない限り、最早天災ではないレベルに達してますね。このまま台風並みの風物詩的扱いになっていくのでしょうか。


 酒呑んで麻雀打ったら一晩でチョンボ二回*1の大失態。そんな体たらくにも関わらず、ドベなしの小負けで済んだ自分を誉めたい*2と思います。


SRWUX進捗

  • 第37話「命あるもの」ザ・ブーム軍と交戦中。トップエース:アニエス=ベルジュ@オルフェス。

探し出してページめくると開く扉

アントニイ・バージェス時計じかけのオレンジ』(ハヤカワ文庫NV)

「……オリジナルの『時計じかけのオレンジ』は、一九六二年にイギリスで出版されました。多作家のバージェスは当時次々と作品を発表していましたが、若者たちの暴力を題材にしたこの長編が最もよく知られています」by篠川栞子


 読まずに書いた読書感想文のお話。私も『アポロ13』(新潮文庫)をあらすじだけ読んででっち上げたことがあるので、良心がちくちくと。物語の展開自体より、『時計じかけのオレンジ』のうんちく話の方が遥かに面白いのは小説としていいやら悪いやら。

福田定一『名言随筆 サラリーマン』(六月書房)

「おそらく、作者にとっては満足できる仕事ではなかったでしょう……それでも、この本は多くの人々に読まれたようです。発売後すぐに増刷されましたし、別の書名で二度も再刊されてます」by篠川栞子


 打って変わってこっちは本のトリビアは低調ながらも、五浦くんと栞子さんのいちゃラブを存分に堪能できる一編。完全無欠の当て馬として出てきた元カノ晶穂がとってもいい味を出してます。

足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』(鶴書房

「ええ。正式なタイトルは『UTOPIA』で、『最後の世界大戦』は出版社が勝手に付けたものですけど……作者にとっては最初の単行本で、現存するのは十冊ほどだと言われています。一九八〇年に初めて古書市場に現れるまで、マニアの間でも幻の一冊とされていました」by篠川栞子


 『ビブリオ古書堂の事件簿』の雷名を轟かした傑作中の傑作。ぶっちゃけこの短編がなかったら、凡百の愛書狂小説の一つとして埋もれていても可笑しくないでしょう。ぶっちゃけこれとこれ以外ではそれ位の出来栄えの差があります。短編部門にこれをノミネートさせた日本推理作家協会の審査員諸氏の慧眼に感服です。
 内容は藤子不二雄の幻のデビュー作という取っ付き易いモチーフに、物語の「ラスボス」の初登場に、と盛り上がらなければ嘘って構成を上手くまとめています。須崎の語る「思い出」と栞子の推理する「真実」との残酷なまでの乖離にはミステリー嫌いの自分も背中のぞくつくものを感じました。栞子さんの怨嗟を込めた口調で語られる智恵子母さんの所業の数々に逆に本気で惚れそうになった辺り、私の悪女好きも大概なもんだとしみじみ。

Reach the Stars もし君が信じてくれたら

 アニメで見たい!凄絶なまでの轟沈ぶりを発揮した月9ドラマ。そらあこんな美しくも内向的な物語を数十年前の「本編」の時代ならともかく、昨今の商業的打算に慣れきったテレビ屋風情が映像化しようと思うのが傲慢なんです。新人でいいから栞子さん演じれる女優を発掘できて初めて実写化が成り立つ、ということすら理解できずに剛力なんかで強行するって段階で何をかをいわんや。その点現在爛熟期を迎えるアニメ業界ならひょっとして上手くできるかも・・・と思ってしまうのはきっと信者の贔屓の引き倒しでしょうね。取りあえず栞子さんのCVに三浦理恵子しか思い浮かばない自分はこれ以上発言権はなさそうです。

THE NEVER ENDING STORY

THE NEVER ENDING STORY

帰って来た今日の一行知識

司馬遼太郎ペンネームの由来は「司馬遷に(はる)か及ばず」
司馬文学における『史記』の影響はよく言われるところですが、そもそもにおいて昭和の司馬遷たらんの気概があったんですね。ただ今となっては司馬遼の方が有名になりすぎて、ぶっちゃけ司馬遷の名前覚えるときに大分混乱させられた記憶があります。いつの日か「司馬遷司馬遼太郎のパクリ」なんて言われる日が来てしまうのでしょうか?

*1:多牌と689で順子と思い込んでのノーテンリーチ

*2:自分以外にも、同順見逃しでのフリテンロンが飛び出すなど皆大トラ状態だったのが大きいと思いますが。