彼女の部屋にはじめて行ったら、壁中本棚だった:引いた瞬間、冷めた瞬間
何処に問題があるんだ?理想の女の子じゃないか。訳がわからないよ。
ついに似合わぬ劇団ごっこも好評裡に終劇。いくつになっても「文化祭」は楽しいもんですね。さあ、次は何処で何やるんだろう。我ら江戸川介護劇団たなごころの冒険はまだまだ始まったばかりです。
- 作者: 堺屋太一
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 1996/04
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る
いつか見た現実と幻想が交差する
食い詰め百姓から城持ち大名へ。主君たる織田信長の覇道の進展に伴い、我らが秀吉の立身出世譚も加速の一途。彼の夢は何処まで大きくなるのか?これは後の太閤秀吉の壮年期の物語である。
上洛から本能寺の変までの所謂安土時代を日本の高度成長期になぞらえて展開される中巻のお話。経済小説が専門の堺屋太一らしく織田信長の政権経営論を中心にお話が進むので、本来花形たるべき二度に亘る信長包囲網との死闘の描写は控えめ。名声も才能も実力も持ち合わせた戦国時代の花形役者たちが新時代の奔流に旧時代の残滓としてむなしく洗い流されていく様は、爽快でもあり、物悲しくもあり。
一方我らが秀吉さん家は新時代のパイオニアを自認する成長著しい新興企業の最有力支店長の一人としてバリバリ頑張っておられます。部下も羽柴秀長、蜂須賀小六、竹中半兵衛、黒田官兵衛の羽柴四天王がそろい踏みで磐石な体制となっています。多分この時期が一番気楽に頑張れてた時期なんじゃないかなあ。出世しすぎるってのも難儀なものですね。
歩くならここでいいよ
サラリーマンは気楽な稼業ときたもんだ。とは、高度経済期の戯れ歌ですが、終身雇用と終わりなき発展が約束されていれば、雇われ人ほど安定安心な身分はないでしょう。自ら針路や金策に頭を悩ませることもなくただ日常のルーティンをこなすだけで未来は安泰。最近の若いもんはやる気と自己犠牲の精神にかけるってのはお決まりのお説教ですが、いつでも船を下りるタイミングを鵜の目鷹の目で見極めなければならない我ら小鼠としては、そんな益体のない忠誠心なんかと心中するわけにはいきません。願わくは、自分たちが次の世代にしなきゃいけない説教は「若いうちは一つの組織に依存しすぎず、もっと広い視野で自分の生き方を探せ」ってなって欲しいもんですね。
- アーティスト: 有坂美香,岩里祐穂,北川恵子,M.I.D.,服部克久
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 1999/10/21
- メディア: CD
- クリック: 13回
- この商品を含むブログ (21件) を見る