脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『R.O.D 第二巻』

http://reser.jp/type/m/1290323971
なんだろうルーピーの頃がもう懐かしい気がする。まだあの頃は指差して笑う余裕があったもんなぁ。


 高校時代の同窓会を開催。三十路間近になってようやく「学生時代の友人」のありがたさが身にしみるようになりました。一切言葉を選ばずに喋れる奴ってのは貴重だ。

R.O.D〈第2巻〉 (集英社スーパーダッシュ文庫)

R.O.D〈第2巻〉 (集英社スーパーダッシュ文庫)

好きな気持ちはいつでも切なさ連れてしまうけど

 8000万冊の蔵書を誇る超巨大書店「バベル・ブックス」の開店。娯楽産業の風雲児毒島渚のプロデュースするそんな規格外のイベントには、当然我等が愛すべき愛書狂読子・リードマンの姿が。そこに現れた、ナルニア・コレクションを人質に立て籠もるテロリスト「レッド・インク」。ザ・ペーパーはテロリストの野望を打ち砕き8000万冊の本を守れるのか?


 『とある魔術の禁書目録』読破でラノベ熱が再燃したので、『R.O.D』を再読。この二巻は「作者」ねねねと「読者」読子の邂逅を主題に描いた一話完結の中編小説からシリーズものの長編小説への脱皮を果たす記念碑的な一冊。新人作家が四苦八苦するこの難題を流石のベテラン倉田英之はなんなくこなしています。読子の愛書狂の一面の掘り下げと、特殊工作員ザ・ペーパーとしての能力と強さの再確認という二つの課題を同時進行でこなす為の、丸ごと本屋の巨大ビルという舞台のチョイスは秀逸。敵も妙な背後関係や厄介な能力のない単純なテロリストなので、爽快な無双劇が楽しめます。意外と構成の難しいラノベの「第二巻」のお手本のような作品ではないでしょうか。

この手をずっと離さないまま大人になって行けたらいいのに

 ラノベと馬鹿にするなかれ。表紙のデザインや本屋での配置からなかなかハードルの高くなってしまっている感のある当ジャンルですが、意外となかなか名作が埋もれています。流石に二十歳を超すと思春期のような純粋な没入はできませんが、「卒業」するには惜しい分野ではないでしょうか。

R.O.D-THE TV-ORIGINAL SOUND TRACK

R.O.D-THE TV-ORIGINAL SOUND TRACK

帰ってきた今日の一行知識

バベルの塔の建材にはアスファルトが使われていた
アスファルトって言ったら、コンクリートジャングルの象徴のような気がしますが、中東ではポピュラーな接着剤として古代から利用されてたみたいですね。知らんかった。