脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

ラロッカとキラと黒パン俘虜記について

http://news4vip.livedoor.biz/archives/51588362.html
2番目以外ほぼ全部当てはまってる。そうか俺の人生は規定事項か。


 業務連絡。数日前会社に三行半叩き付けました。さあこれで来月から念願の夏休みだ。

広がる闇の中交し合った革命の契り

ラロッカ

DRAGON - 脱積読宣言

グレッグ=ラロッカ Gregory Mark "Greg" LaRocca
1972年〜。アメリカニューヨーク州オスウェゴ出身。181cm、81kg。右投右打。背番号30
マサチューセッツ大学(1991-'94)→サンディエゴ・パドレス('95-2001)→クリーブランド・インディアンズ('02-'03)→広島東洋カープ('04-'05)→東京ヤクルトスワローズ('06)→オリックス・バファローズ('07〜)
MLB通算成績:試合39打数88安打23打点6盗塁1打率.261
NPB通算成績:試合541打数1935安打566本塁打116打点351盗塁15打率.292
'09成績:試合74打数261安打75本塁打12打点43打率.287
受賞歴

 シュール大先生の連れてきた「小技の利く守備職人」のはずがいつの間にか不動の4番の二匹目の泥鰌。普通2号機は初号機より劣化するものですが、このラロッカさんはのちのルイスと並ぶカープ助っ人列伝21世紀編の双璧の大活躍。同年の赤ゴジラの大ブレイクの陰に隠れはしましたが、'04シーズンのOPS1.104はまさに怪物。加えて性格も温厚かつサービス精神旺盛と正に助っ人外国人の鑑のような愛すべき名選手でしたが、新井のまさかの大復活と自身の怪我の煽りで放出の憂き目に。新天地のヤクルト・オリックスでもその破壊力は健在ながらも、兎角怪我が多いと実に使いづらい選手になってしまいました。やはり無事是名馬の格言は正しかったのですね。

キラ

ALL I WANT - 脱積読宣言

夜神月
 警察庁幹部の父総一郎*1、母幸子*2と妹粧裕*3の四人家族の長男。家族の愛情にも、経済的にも不自由しない家庭環境で生まれ育つ。内に秘めた正義感と、他の追随を許さない優秀な頭脳を自負している。世の中で起こり続ける悪行に、表立った行動はせずとも苛立ちとジレンマを感じていた中で、デスノートを拾い、その所持者である死神のリューク*4との出会いをきっかけにその独善的な価値観と強い自己顕示欲を表面化していき、純粋だった正義感から歪んだものへと変化していく。特異で極端な自我の正義を疑わず、デスノートを使用し続ける。
 一見完璧な優等生として穏やかに振る舞い、また周囲にもそう認知されている中で、思い通りにならない事には怒りを露わにする起伏の激しい面もあるなど説明しがたい複雑な性格である。その内にはキラとしての高慢かつ独善的な選民意識と冷酷非道さも併せ持ち、キラとしての思想に対する確信を最後まで貫き通す。リュークに「死神以上に死神らしい」、「悪魔」などと評され、死神レム*5には、「死神を超えている」と言わしめるほどの策略家でもある。自身を死刑台に送ると宣言したLに強い対抗心を抱き、L*6からは「稀に見る負けず嫌い」として認識されている。
 高校在学中は全国模試で1位をキープし、さらに東応大学にも、Lと共に全教科満点で首席入学するなど、類い稀なる天才的な頭脳の持ち主。また、自分のパソコンから父のパソコンや警察のデータベースに痕跡を残さずにハッキングが出来るなど、大変高度なクラッキング技能も持ち合わせている。さらに中学生時には、テニスで全国大会制覇を2度成し遂げていることなどから、高い身体能力をも有していることがわかる。
 その他にも、イケメン、手先が器用、女性の扱いに長けるなど、醜く歪んだ精神以外は完全無欠であり、万事に優れた才能の持ち主である。作中では弥海砂*7高田清美*8、ユリ、シホ、エミ、マユなどの女子と恋人関係にあった。自分の監視についたFBI捜査官レイ=ペンバー*9の殺害後は己の身を守るための殺人をも厭わなくなり、自分をキラとして疑う者には周到な計画の下で容赦なく粛清を加え、自称新世界の神として、内実は独裁者として君臨する。
wikipediaより引用)
cv.宮野真守*10
演:藤原竜也*11

 広義では弥海砂火口卿介魅上照らを含むデスノートを行使する者、狭義ではデスノートを用いた世界の変革を目指した「新世界の神」こと夜神月。情報入手を既存のマスコミやネットに頼ってる時点で、何をやってもそれらの影響力を増すだけ、とか、そもそも最初のリンド・L・テイラー殺しさえなければLに疑われることなかったんじゃあ?とか突っ込みどころは満載ですが、その邪悪な正義感とご都合主義染みた知性は日本の名悪役の証たる「キラ」の名を名乗るに充分。敵の罠にわざと乗っかる自信過剰の悪癖さえ無ければ、吉良吉影やキラ=ヤマトを越える悪のカリスマになれたかもしれないのに残念です。

DEATH NOTE デスノート(1) (ジャンプ・コミックス)

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胡桃沢耕史+黒パン俘虜記

Hungry Spider - 脱積読宣言

胡桃沢耕史
 大正十四(1925)〜平成六('94)年。小説家。東京都向島区出身。本名:清水正二郎拓殖大学商学部卒業。長女:川池くるみ*12
 拓殖大予科2年の時、特務機関員として中国へ渡るが、終戦で捕虜となり2年半の抑留生活を送る。帰国後、映画の助監督や代用教員など職を転々とし、1953-'55NHKディレクターを務める。小説は戦後間もない頃から書き始め、'55「壮士再び帰らず」でオール読物新人杯を受賞。'57-63『近代説話』同人となる。その後、本名清水正二郎の名前で500冊に及ぶポルノ小説を書く。'67突然「性豪作家シミショー」の名を捨て、世界放浪の旅に出る。'81「旅人よ」で直木賞候補となり、'82「天山を越えて」で日本推理作家協会賞を、'83「黒パン浮虜記」で直木賞を受賞。他に「翔んでる警視」・「六十年目の密使」・「太陽の祭り」・「ぼくの小さな祖国」などの著書がある。(『新訂作家・小説家人名事典』より引用)
受賞歴

  • 第7回オール読物新人杯(「壮士再び帰らず」)
  • 第36回日本推理作家協会賞(「天山を越えて」)
  • 第89回直木賞(「黒パン浮虜記」)

黒パン俘虜記
 小説。胡桃沢耕史作。文芸春秋より1983.5初版。
 捕虜収容所の悲惨さが、ぼくという二十歳の主人公の目を通してからりとした文体で活写され、時代を超えて偏在する権力構造の本質が的確に捉えられている。第89回直木賞受賞作。(『日本現代文学大事典 作品篇』より抜粋引用)

 胡桃沢耕史氏には中学高校時代『翔んでる警視』で大変「お世話」になりました。にしても、ハードボイルド小説って下手なラノベより、ご都合主義的で頭の悪い俺様万歳な展開な気がするのは気のせいでしょうか。
 閑話休題。ライター稼業で鍛えた読みやすいかろみのある文章で、悲惨の極地の収容所生活の陰惨さが中和され、重いテーマを感じさせない娯楽作に仕上がっています。伊達に直木賞はもらっていません。最近の直木賞もこの頃のようなレベルを回復してもらいたいものです。 
 何をおいても飢えと食事の描写が秀逸です。籾殻すら混じった黒パンや塩味しかしない内臓入りのスープのなんと美味しそうなこと。主人公が待遇のいい病院勤務に格上げした際に、毎週月曜日の習慣にした自慰行為の際に思い浮かべるカツライス・カツ丼・天丼などは最早天上の食物の如き甘美な味わいを想像させます。これを読んだあとに見る、美味紹介の番組のなんと陳腐なこと。空腹こそ最大の調味料であることがまざまざと思い知らされます。尤も3流芸人とプロデューサーの語彙が貧困なだけかもしれませんが。

誰もが望んだ「終幕」を…

 胡桃沢耕史の黒パン俘虜記に描かれた収容所生活の如き閉塞感の漂う現代日本。この停滞状況を打破してくれるキラやラロッカのような英雄は現れてはくれないものでしょうか。

the WORLD/アルミナ(DVD付the WORLD)

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帰ってきた今日の一行知識

『黒パン俘虜記』は胡桃沢耕史直木賞をとる為だけにやけくそで書いた小説
文芸春秋の編集者の私小説を書けとの根拠不明のアドバイスに乗ったら瓢箪から駒。本来は私小説のようなブンガク臭クソ喰らえなザ・エンターテイナーが彼の本性です。

*1:警察庁次長。キラ対策本部長に就任し、Lと共に捜査に尽力するも、息子の月が疑われていることに悩み苦しむこととなる。月の「潔白」が証明されてからはキラの隠れ蓑として利用され、ノート奪還作戦でメロを追い詰めながらも殉職。

*2:主婦。子に月・粧裕。優秀な夫と息子を誇りに思うも、キラ事件で彼等を失うこととなった。

*3:大学生。デスノート奪取を狙うマフィアグループに人質にとられ、そのトラウマで療養生活を送ることとなる。

*4:Ryuk。退屈な死神界での生活に飽き、人間界にデスノートをもたらす。それを入手した夜神月がキラとしての暴走を開始してからは傍観者としてその顛末を見届けた。

*5:Rem。弥海砂デスノートを与え、第二のキラとしての覚醒を促すも、海砂への好意を月に利用され、Lとワタリを殺害した為、死神の掟により消滅。

*6:L Lawliet。世界一の探偵の名を欲しいままにし、その名声を買われキラ事件の解決に駆り出される。夜神月こそがキラとの疑いを深め、後一歩まで追い詰めるも、月の策略に乗せられたレムの手により殺害。

*7:女優。両親の復仇を果たしたキラに心酔し、第二のキラとして夜神月に接近。死神の目の有能さを買われてからは彼の右腕として活躍するも、その短慮と深すぎる愛情から次第に疎まれ最終的にはノートの所有権を放棄した状態でキラ事件の終末を迎えた。結果、月の死に絶望し自殺。

*8:NHKアナウンサー。キラへの心酔振りを買われ、魅上照によりキラの代弁者に指名され、絶大な権力を掌握。学生時代恋人だった縁で月に手駒とされ、メロを殺害した直後用済みとして殺害された。

*9:FBI捜査官。Lの命により月の内偵捜査に着手するも、逆に利用され日本に入ったFBI捜査官の壊滅の原因を作った。しかし、彼の死がLに月=キラの疑惑を深める切欠を与えた。

*10:劇団ひまわり所属。代表作:刹那・F・セイエイ(『機動戦士ガンダム00』)、須王環(『桜蘭高校ホスト部』)、リク(『キングダム・ハーツ』)他。

*11:ホリプロ所属。代表作:七原秋也(『バトル・ロワイアル』)、伊藤開司(『カイジ〜人生逆転ゲーム』)、沖田総司(『新撰組!』)他。

*12:ジャズピアニスト。夫に渋谷毅