脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『戦争の日本史12〜西国の戦国合戦』

http://hamusoku.com/archives/7925897.html
我が恩師の名言を「テレビに出るともれなく馬鹿になる」


 来たる参院選の前哨戦たる都議会議員選開幕。我らが江戸川区の候補は計7人。選り取り見取り、さあどの子に投票しようかしらと思いきや。非実在青少年保護条例に賛成しやがったやつばらどもを除くと殆ど選択肢が・・・。流石に共産党は嫌だしなあ。悩ましいところです。


SRWUX進捗
2周目第37話「命あるもの」道生&カノン撃墜数稼ぎ中。トップエース:キラ=ヤマト@ストライクフリーダムガンダム

西国の戦国合戦 (戦争の日本史12)

西国の戦国合戦 (戦争の日本史12)

過ぎ去りし日々の夢を叫ぶとき

西国
 西方の国の意。
 古代には天竺(インド)などを指したが、やがて畿内から見て西方の九州地方を指すようになった。中世、関東(東国)に鎌倉幕府が成立すると、畿内近国・九州を含む三河(または尾張・美濃)・加賀以西の地域全体を指す用法も現れた。近世には九州地方または近畿以西を指したが、近代には西洋諸国を指す場合も見られる。(『岩波日本史辞典』より引用)

 応仁の乱終結後から九州征伐までの戦国期の西日本の情勢を丁寧に描いた一冊。同シリーズの他巻とは違い色気を出して自分の専門分野に寄り道していない分好感が持て、非常に読み応えがあります。
 全体としての構成は、瀬戸内の覇者として中四国及び九州全体に睨みを聞かせる者として、前半は大内、後半は毛利を中心に物語が進みます。関門海峡を制する大内と山陰の覇王尼子の両巨頭の領土を蚕食し急速に帝王へと成長する大毛利帝国建国記な中国。土佐の諸国人を併呑しつつ急成長し、旧支配者三好、瀬戸内海よりの侵略者毛利と角逐する長曾我部の英雄譚の四国。大内の衰退に伴い勢いを増した大友、その大友が毛利との抗争にかかずらわる合間に台頭した龍造寺、伊東及び同族との死闘に勝利しかつての栄光を取り戻した島津と主人公が次々と交代する九州。と三者三様のドラマが楽しめる娯楽作としても十二分な出来栄えとなっていますので、無双やBASARAで戦国期に興味を持たれた方は是非ご一読を。いつまでも武田や上杉のような田舎者ばかりのさばらせておく手はありません。

子供の頃に歌った歌を道連れに

 信長の野望で戦国時代に目覚めた身としてはなかなか懐かしい名前が頻出の本巻。よくこんなマイナーな国人連を拾ってきてたなと感心しきり。最近の、幸村だ兼続だ挙句の果てには前田慶次だのが主人公面して跋扈するゲームを世に出しているkoei社員の方々は、あの頃の硬派な作風を取り戻してください。十年前の京大の国史学中世史専攻の男子学生のほぼ全員が一度は『信長の野望』にはまっていたという「実績」は誇っていいもののはずです。

帰ってきた今日の一行知識

中世日本の主要輸出品目は奴隷
今も昔も日本の名産は「人」なんですかね。