脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『あきらめたから、生きられた〜太平洋37日間漂流船長はなぜ生還できたのか』

痛いニュース(ノ∀`) : 「ぼくゴリラ ウホホイウッホ ウホホホホ ウッホホウッホ ウホホホホーイ」…ゴリラの孤独を表現した短歌で17歳高校生、市長賞に輝く - ライブドアブログ
約束事に縛られ、小手先の技巧に逃げがちな昨今の歌壇の矮小さを笑い飛ばし、「野生へ戻れ」のテーゼを高らかに歌い上げる魂の声。素人目には悪ふざけにしか見えない単純極まりない文字列からこの深遠なるメッセージを逃すことなく読み取ったボケ老人田井安曇さん(78)の慧眼には感服しきりです。既知の内に生きる我らの理解の到底及ぶものではありません。とまれ、今回の騒動、一番の被害者は間違いなくこんなものが間違って賞を取ってしまった菱木俊輔君(17)でしょう。イジメに負けず強く生きろよ、ゴリラのごとく。


 久しぶりの何の予定も無い京都での休日。ちょっと油断したら、14時間睡眠やらかしてしまいました。ああ頭が痛い。


SRWZ進捗

  • 2周目第52話「黒歴史の真実」クリア。トップエース:セツコ=オハラ@バルゴラ・グローリー


黒き果てしのない闇の風聞いたら白き永遠の光の海へ

 長崎県の崎戸を出港し早一ヶ月、エンジントラブルにより自走機能を失った小型漁船は黒潮に乗り果て無き大海を漂っていた。そこで繰り広げられる凄惨ながらもどこか暢気な漂流ライフ。


 次々果ててゆく苦楽を共にした戦友たち、そして遂に自身にも迫り来る死神の影、その冷厳たる現実を前に悟りに似た諦観と捨てきれぬ生への執着が交錯する。というのが、漂流もののテンプレートですが、一人乗りの小型漁船に死に行く友を積むスペースはなく、40日弱の漂流の間胃に一つの潰瘍すら作らなかった神経の太い武智三繁船長に悲愴感は一切似合わずとライターとしては頭を抱えたくなるような題材を前に、「諦めること」という切り口を見出した石川拓治氏の手腕には感服せざるを得ません。一つ一つこれはもう無理と潔く見切りをつけ、できる範囲での努力を惜しまなかった武智船長の姿には深い示唆を与えられること間違いなし。漂流ものでありながら、全般に漂う雰囲気はどこかのどかなものなので気楽に読めるはずなので、是非一度手にとってみて下さい。神経質すぎることがどれほど不幸なことかを改めて教えてくれます。

目覚めよ透きとおるさざ波の唄

 宇宙飛行士になりたい、サッカー選手になりたい、学者になりたい、公務員になりたい、なんでもいいから仕事が欲しい。と人間大人になることは何かを諦めることとはよく言われます。とかく否定的に取られがちなこの格言ですが、諦めるの原義は「明らめる」すなわち明らかにすることです。自分に出来ること出来ないことを一つ一つ明らかにし、自身居場所を決めることこそが大人になることなのでしょう。いつまでも夢を追いかける姿は悲しくも美しいものですが、諦めて退屈な大人になることも立派な生き様ではないでしょうか。
 以上色々なものを諦めてしまった負け犬の遠吠えでした。

EMOTION 20周年記念 テーマコレクション~TV編

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帰ってきた今日の一行知識

自走機能のない筏でも黒潮に乗れば三ヶ月で太平洋を横断できる
10年ほど前に結構流行った南米先住民族の祖先は縄文人説の論拠。食料と飲み水どうすんだとかしこたま突っ込みどころはありますが、ロマンチックな説です。補陀落渡海のルーツは案外こんなところにあるのかもしれませんね。