脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

松本盗塁成功率と耳なし芳一と百人一首について

http://guideline.livedoor.biz/archives/50966437.html
バッドエンディング行き確定。ネタばれいくない。


 友人の結婚式の二次会の幹事役の先輩に付き合ってお買い物。「馬のぬいぐるみが欲しいけどない」というので、「鹿」「UMA」「ホースオルフェノク」などの代案を提出しましたが、全部無碍に却下されました。私のハイスペックなセンスは時代を先取りし過ぎているようです。

一生で一度のBreak イジケた自分にBye-Byeしましょ

松本高明+盗塁成功率

それ行けカープ! - 脱積読宣言

松本高明
昭和五十九(1984)年4月12日生まれ。東京都荒川区出身。177m、72㎏。右投左打。背番号45。
帝京高校(2000-'02)→広島東洋カープ('03〜)
'07成績:試合48打数108得点12安打25二塁打2打点4盗塁4四死球11三振16打率.231
通算成績:試合143打数297得点37安打74二塁打2打点11盗塁14四死球29三振70打率.249

盗塁
 塁上にいる走者は、打者の打撃によらずに、次の塁への進塁を狙うことができる。走者が、安打、失策、ボーク、野手選択、犠牲バントや内野ゴロなどでの他の走者の刺殺によらずに1個の塁を進むことができたとき、その走者に盗塁が1記録される。失敗した場合は、盗塁死(とうるいし:caught stealing、英略記"CS")が1記録される。盗塁に関する駆け引きは野球の醍醐味のひとつであるが、高齢者同士による試合や障害者野球では禁止される。投手の投球が暴投や捕逸になった場合、この投球が打者に達するより先に走者が次の塁に向かってスタートしていれば、盗塁とみなされる。(wikipediaより引用)

 「チビ松」こと松本高明君は、カープ内野手(二遊)。梵東出のスペア&前田の代走要員が定着しましたが、彼にも二番遊撃でスタメンを期待された時期もあったのです。しかし、東出がこけ、岡上・尾形が逝き、キムタク・シーツ・ラロッカが去った広島二遊間。遂に陽の当たる場所に!と思った去年は彗星の如く現れた新星梵、奇跡の復活東出の所為で再び地味な控え街道に逆戻り。今年は今年で嶋前田緒方の不調で手薄な中堅に東出出稼ぎで二塁手復帰かと思いきや、アレックス加入で二塁は東出完全固定。つくづく運のない子です。

 そんな彼の盗塁成功率は'06年度こそ1.000の百発百中でしたが、前後の'05年度は.500、'07年度は.571と波の大きい*1成績で、結局は通算.737と中の上。通算.250の打率と併せて「無難」な非常に彼のパーソナリティを象徴してます。それを比べて我らがアイドル東出は昨年11盗塁18盗塁死盗塁成功率実に.379と実に「プロフェッショナル」な成績を残しております*2。悪目立ちすりゃあいいってモンではない気もしますが。

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小泉八雲耳なし芳一+解説

いざ行け!文士軍団 - 脱積読宣言

小泉八雲
 嘉永三(1850)〜明治三十七(1904)年。明治時代の小説家・英文学者。本名:Lafcadio Hearn。
 1890来日。松江中学の英語教師となり小泉節子*3と結婚。'96から東大で英文学を講じ、1903退官するまで学生に大きな影響を与えた。来日前アメリカ滞在中からフランス文学の翻訳家・小説家・随筆家として知られていたが、来日後は教鞭をとるかたわら日本研究を進め、日本への深い愛情を示す随筆・研究・創作を名文で書き続けた。『知られぬ日本の面影(Glimpses of Japan)』『心(Kokoro)』『怪談(Kwaidan)』などの著作は有名。(『コンサイス日本人名辞典 改訂版』より引用)

耳なし芳一
 1903『怪談』に収録された小泉八雲作の怪談奇話。
 琵琶の名手であった貧しい盲目の若者芳一が、壇ノ浦で滅びさった平家一門の亡霊に招かれて弾誦し、お褒めに預かる。度重なる招きに芳一を心配した和尚は、その全身に般若心経の経文を書き付ける。その夜招きに応じなかった芳一は、経文を書き忘れた耳を引き千切られるが辛くも命は助かるのであった。(『新潮日本文学辞典』より引用)

解説
一、解く。解き明かす。分解して説明する。
二、事情を説明して、申し開きをする。
(『大漢語林』より引用)

 怪談の定番を遥かに通り越えて、一般教養や常識の域にまで達している本作。あまりに有名になり過ぎて、誰も怖がるどころか、笑いのネタにすらされてるのは、寿ぐべきか、嘆くべきか。
 そんな名作を解説だなんてする技量も根性もありませんので、素直にギブアップ。上記の辞書的解説で勘弁して下さい。なお、蛇足で付け加えると、平家の亡霊が、平家物語を聞きに来るという筋立ては、日本において「物語」とは全て滅びし者への鎮魂歌であるなんて論の補強によく使われてます。個人的にこの説に賛同しているので、異見のある人は是非コメントを。

耳なし芳一

耳なし芳一

百人一首+有名

阿修羅姫 - 脱積読宣言

小倉百人一首
 藤原定家*4撰の秀歌撰。天智天皇*5から順徳院*6までの歌仙100人から各1首を選ぶ。蓮生(宇都宮頼綱)*7の依頼によるか。
 成立・構想・配列を論ずる諸論があり、「百人秀歌」との関係は未決着。定家の秀歌観・和歌史観の反映であり歌仙思想を継承したもの。室町以降の注釈書・類書は夥しく、後世への影響は絶大。(『岩波日本史辞典』より引用)

有名 
一、名高い、著名。
二、名高い人物。著名な人。
三、名のあるもの。天地をいう。
四、名目だけがあること。
(『大漢語林』より引用)

 百人一首の中で、有名な歌は?と問われれば、個人的にと言うか、広島人的には「このたびは幣もとりあへず手向山もみぢの錦神のまにまに」となります。にしき堂のもみじ饅頭のCMで使用されるこの歌、教養とやる気に乏しい男子校での百人一首大会で、皆で取り合いになったのをよく覚えています。

 そんな風に皆さん各人それぞれ思い入れのある歌の一首や二首はあるでしょうから、ここは公平を期す為に、我らがGoogle大先生にお訊きしてみようではありませんか。調べるだけ調べたら、コメント残す気力も残りませんでしたので、以下上位の結果だけ発表します。なお、口語訳はこのサイトに準拠しています。
10位:長からむ 心も知らず 黒髪の 乱れて今朝は 物をこそ思へ 待賢門院堀河・・・377件
9位:あはれともいふべき人はおもほえで身のいたづらに成りぬべきかな 謙徳公・・・381件
8位:明けぬれば暮るるものとはしりながらなほ恨めしき朝ぼらけかな 藤原道信朝臣・・・386件
7位:来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くや藻塩の 身もこがれつつ 権中納言定家・・・389件    
6位:世の中よ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる 皇太后大夫俊成・・・427件
5位:忘らるる 身をば思はず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかな 右近・・・490件
4位:朝ぼらけ有明の月とみるまでに吉野の里にふれる白雪 坂上是則・・・533件
3位:山川に風のかけたるしがらみは流れもあへぬ紅葉なりけり 春道列樹・・・542件
2位:逢ふことの絶えてしなくはなかなかに人をも身をも恨みざらまし 中納言朝忠・・・550件
1位:風そよぐならの小川の夕暮はみそぎぞ夏のしるしなりける 従二位家隆・・・632件


おまけ:Worst5
5位:難波がたみじかき葦のふしのまもあはで此の世をすぐしてよとや 伊勢・・・13件
4位:あまつかぜ雲のかよひぢ吹きとぢよ乙女のすがたしばしとどめむ 僧正遍昭・・・9件
3位:をぐら山峰のもみぢ葉こころあらば今ひとたびのみゆきまたなむ 貞信公・・・8件
2位:名にしおはばあふさか山のさねかづら人にしられでくるよしもがな 三条右大臣・・・7件
1位:夜をこめて鶏の空音ははかるともよにあふ坂の関はゆるさじ 清少納言・・・4件

 
オマケ2:中の人ランキング
5位:小野小町*8・・・295,000件
4位:右近*9・・・540,000件
3位:紫式部*10・・・970,000件
2位:相模*11・・・2,120,000件
1位:伊勢*12・・・2,950,000件


若本規夫の百人一首

若本規夫の百人一首

あれもこれも本気の野望

 投げっぱなしもなんなので、ちょっとばかり上記ランキングについて解説。ここまでやっといてなんですが、この百人一首有名度ランキング、仮名遣いや字の開き方の異同で結果が違いすぎるので、正直全く当てになりません。むしろ「知名度」の低い方が、異同の幅が狭くてHit数は稼げてるような気がします。記憶ではなく記録を残すためには、小泉八雲描く耳なし芳一のようにじっと身を潜め、悪目立ちしない方が重要なのかも知れません。それが端的に表れているのが松本高明の盗塁成功率の年度毎の差異ではないでしょうか。目立った翌年は警戒され数字が下がる。当たり前のことですが、卓越した「何か」を持たぬ我々凡俗には、目立たずコッソリと、一握りの天才のお零れを掠めることこそ生き残る唯一の術と教えてくれるいいサンプルなのかもしれませんね。

Give a reason

Give a reason

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*1:一般的に盗塁成功率は.750越えで一流、最低合格ラインが.650

*2:去年はヒットエンドラン崩れの憤死が多すぎただけで、今年は.765、通算.655とそこまで酷くはありません。

*3:父湊。子に一雄・巌・清・寿々子。

*4:御子左。中納言。正二位。父俊成、母藤原親忠女。「新古今和歌集」「新勅撰和歌集」の選者。通称「京極中納言」。代表作:『明月記』(日記)、『拾遺愚草』(家集)

*5:第38代天皇。諱は葛城。父舒明天皇、母皇極天皇大化の改新を主導。通称「中大兄皇子

*6:第84代天皇。諱は守成。父後鳥羽天皇、母修明門院。承久の変に連座佐渡に流刑。通称「佐渡院」

*7:伊予国守護。父成綱、母平長盛女、養父小山政光。法然に師事。岳父に北条時政。通称「小倉入道」。

*8:中蟖。父良真。祖父に小野篁三十六歌仙が一。六歌仙が一。世界三大美女が一。

*9:穏子女房。父藤原季縄。女房三十六歌仙が一。

*10:藤原香子。上東門院女房。父為時、母藤原為信女。夫に藤原宣孝。子に賢子。通称「藤式部」「日本紀紀局」。代表作:『源氏物語』『紫式部日記

*11:脩子内親王・祐子内親王に出仕。母慶滋保章女、養父源頼光。夫に大江公資。中古三十六歌仙が一。

*12:東七条中宮に出仕。父藤原継陰。三十六歌仙が一。夫に宇多天皇・敦慶親王。子に中務。