青汁を飲むデメリットは?
えー。なにがどうあっても政権交代は断乎阻止しなければならないようです。
前略
事故りました。*1
草々
「
じゃ、きっと私が何かを間違えちゃったんだね。・・・時とか、場所とか、相手の気持ちとか、伝え方とか・・・」by
福沢祐巳 毎年吉例小笠原家新年会!今年は山百合会勢揃い!!
前巻のドシリアスな急転直下のラストはなんだったのかと問い詰めたくなるほのぼのまったり展開。話の構成展開より季節イベントを優先させるのはやめましょう。
「離さないでって言いながら手を離される、それが自転車の練習の正しい作法でしょ。」by島津由乃
誰がために、何のために少女は戦うのか・・・
剣を交えて己を語るのは男子の特権にあらず。リリアンには珍しい武闘派一家の黄薔薇さん家は世代交代のやり方も一風変わってます。
しかし、中学生相手に本気の突きで決着って、令ちゃんもやることえげつねー*2なー。
「乃梨子さんて、時々難しいことを言うから、瞳子わからない。」by松平瞳子
リリアン山百合会を揺るがす、ロサ・カニーナの叛旗から早一年。祐巳・由乃・志摩子の二年生トリオ健在で無風に終るかと思われた今期の生徒会長選。しかし、そこに現れた四人目の候補者とは・・・
瞳子大暴走の巻。自暴自棄の癇癪だってもう少し回りと自分にあと腐れのない暴れ方だったできたでしょうに。あれだけ、山百合会の「世襲」を糾弾しといて、今度は自分が薔薇さまの地位を「世襲」する際にどんな言い訳するんでしょうか?楽しみでなりません。
話変わって、肝心の所信演説の内容。「世襲」によって腐敗の進む山百合会の改革を謳った瞳子。現職の強みを生かして、具体性溢れる改善案を提示した志摩子。先代紅薔薇水野蓉子の後継を自任し、「開かれた山百合会」の理想をぶち上げた祐巳。と三者三様の確固たるビジョンを持った演説。それに比べて、瞳子に対するネガティブキャンペーンにすら程遠い、罵詈雑言に終始した由乃。これで由乃が通ってしまうんですから、有権者の質の低下は現実世界に限らないようです。
「素顔のひととき」
「妹の時期は無邪気でいい。」by支倉令
選挙の蔭でのいつもと変わらぬ、何処か違う薔薇の館の一時。
最近めっきり影の薄い三年生コンビのショートショート。特に何がおきるわけでも変わるわけでもありませんが、このどこかほっとする暖かさこそが「マリみて」の神髄ではないでしょうか。
『イラストコレクション』
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「ハレの日」
「行けるかな。」by島津由乃
入学式。病弱でイベントとは無縁の由乃。今日も今日とて家で療養中の由乃の胸に去来する一つの願い。「令ちゃんと肩を並べて歩きたい。」この儚くも遠い夢のかなう日は来るのか。
そおいえば、由乃って最初は病弱なお姫様キャラだったよなー。(遠い目)
元重病人とは誰も信じぬ暴走吶喊玉砕娘由乃の在りし日の姿。今となっては非常に貴重な後ろ向きで内向的な由乃嬢の折れそうな儚さを堪能あれ。
『大きな扉 小さな鍵』
「キーホルダー」
「優さんは、小さい頃から女の子が好きだったものねぇ。」by小笠原清子
第二回「次期薔薇さま方のバレンタインカード探し大会」実施要綱。
次巻の準備の巻。流石は集英社だけあってイベントの引き伸ばしは得意中の得意です。しかし、どうでもいい軽いお話だと由乃さんの存在感が光るなー。
「ハートの鍵穴」
「感心ついでに、いい事を教えてあげる。本を読む時ね、もう少しスピードを速めたりゆっくりしてみた方がリアリティがでるわよ。」by二条乃梨子
二月の寒さに似た空風の吹きすさぶ瞳子の心。祐巳や乃梨子そして柏木は彼女の凍り荒んだ心を融かすことは出来るのか?冬来たりなば春遠からじ。
後先考えぬ大暴走の後付説明大会。瞳子が初期のキャラとは全く乖離した人格になってしまっているのはご愛嬌。何気に優さんの好感度が赤丸急上昇中なのも要チェック。この柏木優とか醍醐悟(@『じゃじゃ馬グルーミンUP』)とか飄々としたお人よしのいいとこの坊ちゃんには憧れます。
『クリスクロス』
「クリスクロス」
「白地図って何?」by二条乃梨子
第二回「次期薔薇さま方のバレンタインカード探し大会」開催!!見事憧れのあの君のカードを手にするの三人の幸運児は誰か!?
丸一年の長きに亙った対瞳子戦遂に決着!?色々言いたい事はありますが、この引きは反則です。集英社の恐ろしさをひしひしと感じます。
「地図散歩」
「そうだな、身近な山百合会、みたいなテーマで。」by福沢祐巳
第二回「次期薔薇さま方のバレンタインカード探し大会」準備中の裏話。
予定のページ数の三分の二あたりでこれ以上ない次巻への引きを作れたからって、残りをどおでもいい話で水増しするのはやめましょう。
約束する 私がすぐあなたのこと探し出すと
迷走に迷走を重ねた祐巳の妹作りにもようやく目処がたった様でめでたい限りです。最初と最後で瞳子の性格変わりすぎ、とか結局可南子は何しに出てきたんだ、とか色々問いただしたいことはありますが、とまれハッピーエンドに終れそうな成行きを寿ぎましょう。
今回は良くも悪くも「引き伸ばしの集英社」の底力を痛感させられるレビューでした。