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ちょっと欲しいかも。
後輩に日航機墜落事件について書いた面白い本ないかと問われまして、推薦しようと思い読み返したら日航機違い*1でした。表題の年号の時点で気づけよ自分。なんだか悔しいので読了してやりました。
- 作者: 松本清張,駒井哲郎
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1994/12/02
- メディア: 文庫
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Ride on the wind 空に堕ちて Heaven's door あの世へ
「もく星」号は撃墜された!?事故当日の米軍の不可解な行動と非積極的な事故調査委員会に疑念を抱いた社会派ミステリーの巨匠松本清張がこの謎を解き明かす。日本に米軍基地のある限り、戦後はまだ終わらない。
「もく星号事件」の通称の方が通りがいいですかね。感想に入る前に事故の概要を説明しときますと、1952.4.9午前八時日本航空マーチン202型「もく星」号が伊豆大島三原山山腹に墜落。乗員乗客三十七名全員死亡。濃霧による計器飛行の中、不自然な低高度*2で飛行していた同機が三原山を避けきれず山腹に突っ込んだものと想定されています。低高度飛行の原因は、管制塔の誤誘導、機長の乱心*3など。主な犠牲者に八幡製鉄社長三鬼隆や講談師大辻司郎がいます。
これだけならよくある墜落事故ですが、この事件の特異な点は事故現場発覚まで丸一日を要している点にあります。事故当日には米軍筋から遠州灘の舞阪沖に着水、全員救助の誤報が流れるなど、情報が錯綜しており、救助隊が到着したのは翌十日の日が暮れてからという体たらくでした。これに加え、事故機の進路上で米軍機が演習していたということも加わり、下山事件や帝銀事件と並び、米軍の陰謀の囁かれる戦後謀略事件の一つに数え上げられるまでになっています。
小説の内容の方は清張節全開の安心して読める出来です。清張文学が大好きなら是非読むべきでしょう。「社会正義」と事故の知名度に欠けるので、マスコミ受けこそしていないようですが、中々面白く読めます。論理展開が多少ならず強引なのはケンチャナヨ。
今僕はイカロスになり 翼が熔けるまで遠くへ
この人に限った話ではありませんが、「小説」のエクスキュースをつけて、資料の不足を誤魔化すやり口はどうも好きになれません。「事実は小説よりも奇なり」を心に命じて、謙虚に淡々と創作を交えず語るやり方が主流になって欲しいものです。大概創作部分が一番の蛇足なのですから。
今日の一行知識
「ダイアモンドは砕けない」は嘘
硬度*4は最強ですが、靭性は意外と低くて、金槌で叩いた程度で簡単に割れるんですよね。因みに燃えもします。
- アーティスト: ジャンヌダルク,yasu
- 出版社/メーカー: エイベックス・トラックス
- 発売日: 2005/01/19
- メディア: CD
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