脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『敗者の日本史16~西南戦争と西郷隆盛』

カオスちゃんねる : 【悲報】ホテル「日本人のマナーが悪すぎる。インバウンド客の方がよかった」
関西在住時に学びましたが、サービス業において、価格はサービスの質ではなく客質を保証するものです。


 待ちに待たされた許認可申請がようやく処分完了。昨日今日始まったことじゃありませんが、役所の皆さんは担当者の気分で解釈をコロコロ変えないで欲しいものです。


競馬成績・・・R2収支-49400

聖剣ⅢToM進捗

西南戦争と西郷隆盛 (敗者の日本史)

西南戦争と西郷隆盛 (敗者の日本史)

敵の大将たる者は古今無双の英雄で

西南戦争
 明治十(1877)年2-9月の鹿児島士族層を中心とする最後の反政府士族反乱
 '73征韓論の政変以後、有志専制への批判・不満は充満していた。一部士族が佐賀・熊本・秋月・萩で反乱したが、士族層西郷隆盛*1の動静に注目した。'77.2.15私学校生徒ら1万3000人が西郷を担いで起つと、熊本などの保守・民権士族7000人、徴募兵約1万人もこれに呼応した。反乱軍は熊本城の政府軍との攻防戦、田原坂の激戦で敗北、以来大分・宮崎・鹿児島を敗走して、'77.9.24西郷が城山で自刃して終焉。政府は最新の兵器と6万余の兵力、大量の軍夫を投入。戦死者は官軍6843人、反乱軍約5000人。(『岩波日本史辞典』より引用)


 みんな大好き西郷どんの伝記。敗者の日本史シリーズの一巻だけあって、稀代の英傑西郷隆盛はどうして4度も「敗者」となったのかを主軸に話は進んでいきます。前半の幕末期の活躍パートは自分がちょうど現在『風雲児たち』にはまりにはまっていたこともあり、実にエキサイティングな知的興奮を味わえるのですが、明治六年の政変に破れ下野すると一転。ダラダラと愚痴を垂れ流し、実行する勇気も能力もないのに大言壮語だけする人間の屑になり果てたかつての英雄の姿に涙を禁じ得ません。西南戦争勃発後は状況をコントロールどころか掣肘することすらできず完全に傀儡の御輿で、「もうどうにでもなれ」の魂の叫びが聞こえてくるよう。内容的にも西南戦争パートはダラダラとした戦況叙述に終始しているので正直読むのが苦痛です。以上、どんな英雄豪傑も一度心が折れたらただの負け犬という人生の真理を改めて痛感させられた一冊でした。

また世に出ずる身のほまれ敵も味方も諸共に

 ひねくれものの自分としては昔からどうも西郷隆盛が何故か好きになれません。陰謀を企むでもなく我が道を行って、それが周りに受け入れられないとなると全てを投げ出して下野する。そんな天衣無縫の生き方に嫉妬しているのでしょう多分。自分もいつかは陰謀を企んで自縄自縛に陥って遁走する悪癖克服したいなあ


<軍歌>抜刀隊_陸軍分列行進曲(全番歌詞付き)

帰ってきた今日の一行知識

西郷隆盛の愛犬はマルチーズ

最近のチワワを飼ってる強面の芸能人も遠い未来にはドーベルマンか何かと一緒に描かれるんでしょうか

*1:参議。陸軍元帥。父吉兵衛隆盛、母(椎原)政佐。旧名:隆永。島津斉彬の知遇を得て頭角を顕すも、斉彬死後久光に疎まれ失脚流島。盟友大久保利通の奔走により復権すると薩摩藩のちには官軍の軍権を掌握し、維新の三傑に数えられるほどの活躍で明治維新の実現に貢献。新政府でも参議として廃藩置県の実現に尽力したが、明治六年の政変で失脚下野。不平士族に擁立され西南の役を起こすも敗死。