脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『撃墜〜大韓航空機事件』

ソフトバンク、2年連続の日本一達成!!!! :日刊やきう速報@野球まとめ
ああ二年前のデジャブが・・・。なんにせよ一年間お疲れさまでした。


 会長が貰い物の羊羹をみんなで分けようと、事務用ハサミで外装ごと等分。お前もいただけと渡されたんですが、この時ばかりは自分が潔癖症でないことを感謝しました。あのハサミ最後に切ったのなんだったっけかなあ(遠い目)


競馬成績・・・H30収支-38240

DQⅥ進捗

  • ジャミラスに敗北。主人公の職業:遊び人「ゆうめいじん」

撃墜 大韓航空機事件 上下巻セット

撃墜 大韓航空機事件 上下巻セット

Two hundred and sixtynine Innocent victims have died

大韓航空機撃墜事件
 1983.9.1未明、ニューヨーク発ソウル行きの大韓航空007便ボーイング747ジャンボ機が、北海道周辺の上空で成田にある東京国際対空通信局との交信を最後に、ソ連領のサハリン上空に入り込んだまま行方不明となった。同日午前3時前からソ連の戦闘機3機の交信をキャッチしていた自衛隊は撃墜されたと政府に連絡、政府は対応に苦慮しアメリカと相互に連絡をとっていた。その間韓国は大韓航空機はサハリンに強制着陸させられたと発表。アメリカのシュルツ*1国務長官は日本時間で1日午後11時40分「撃墜された」と発表。韓国政府も「第三国により撃墜されたことはほぼ確実」と強制着陸説を訂正。ソ連は「該当機は自衛領土内にはいない」と否定。舞台は国連安保理に移され、自衛隊ソ連機交信傍受テープが公開された。ソ連は9日になってやっとミサイルで撃墜したことは認めたが、民間機を撃墜したとの国際非難に対しては、「領空侵犯をし、スパイ行為を行っていたため」と反論。安保理ではソ連批難の決議案が賛成9・反対2・棄権4で採択されたが、ソ連は拒否権を行使。同月8日から9日にかけては、北海道のオホーツク海岸で撃墜された航空機の尾翼や座席などの漂着物が見つかる。巡視船による捜索活動では遺体の一部が収容されたが、ボイスレコーダーなどの記録装置は海底に沈んでしまった。日本人28人を含む乗客・乗員289人は全員死亡。この事件にかかわる根本的な謎は、大韓航空機が、きわめて信頼性の高いINS(慣性航法装置)を備えていたにもかかわらず、なぜ正規のジェット・ルートから数百㎞もはずれたサハリンを飛んでいたのか、ソ連はなぜ民間機を撃墜したのか、などであった。いずれにせよカムチャッカ半島からオホーツクをへてサハリンにいたる地域は米ソ軍事対決の最前線であり、米日韓の三角安保体制にある日本の現状を露呈した。なお'78.4.21ソ連領ムルマンスクに大韓航空機が迷い込み、ソ連の戦闘機に攻撃を受け死者2名を出す事件もおきている。(『明治・大正・昭和・平成 事件・犯罪大事典』より引用)


 大韓航空機爆破事件の所為で大分影が薄くなっていますが、一歩間違えれば第三次世界大戦にすら発展しかねなかった大事件大韓航空機撃墜事件の謎に稀代のノンフィクションライター柳田邦男が挑みます。今となってはソ連側の情報公開でほぼ真相が明らかになっています*2が、事故後一年で冷戦真っただ中の状態でよくここまで真相に迫れたなあと驚嘆しきり。内容は前半ではまず冷戦構造下で緊迫する米ソ間の非難合戦を上手く仲裁する日本政府の雄姿が描かれます。正直こういった国際紛争物で日本が有能なの初めて見ました。そう考えると中曽根&後藤田コンビって不世出の能吏だったんだなあと改めて。なお、当事者なのに完全無欠に無視されてる韓国がかなり哀れだったりします。まあ、アイツら下手にかますと碌なことせんからまあそれが正解か。後半は多分こっちの方が著者の本当に書きたかったことの原因追及パート。十二分に面白いんですが、話が専門的過ぎるのと著者が熱くなりすぎてるせいで前半に比べると少し退屈かも。ちなみに作者の主張はほぼ「正解」に近いあたり、天才ノンフィクションライターの面目躍如を感じさせられます。以上、超大事件な割には地味に影の薄い大韓航空機撃墜事件を満喫できる一冊でした。

Came without a warning

 ミスって怖いなあと改めて。ただ数値入力間違えて、そのあと何度も発せられたはずの警告無視しただけで、数百人の人名奪う羽目になるんだから恐ろしいもんです。教訓:アラームにはどんなに面倒くさくて誤作動っぽくても真摯に対応しましょう

Victims of the future

Victims of the future

帰ってきた今日の一行知識

大韓航空機撃墜事件を切欠にGPS技術が民間に公開された
これがなければ今のGPSユビキタスな現状はなかったかと思うと感慨深いですね

*1:George Pratt Shultz。アメリカ合衆国第60代国務長官。労働学の権威として教鞭をとっていたところをニクソンに見いだされ財務長官として活躍。金本位制ブレトン・ウッズ体制からの離脱などの功を挙げた。レーガン政権では国務長官として穏健外交を推進し、冷戦末期の困難な政局を乗り切った。

*2:詳細はwikipedia参照