脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『天子蒙塵 第一巻』

今時の若者は尾崎豊に共感しないらしい:哲学ニュースnwk
世代からはちょっと外れますが、個人的に矢沢永吉浜田省吾尾崎豊が好きな奴は信用しないことにしてる。


 先週来の風邪がストレスも加わってか絶賛悪化中。喘鳴音とか吐きそうになるほどの咳とか久しぶりに体験したよ。


SRWV進捗

天子蒙塵 第一巻

天子蒙塵 第一巻

見せて未来の私

 戊戌の政変から33年、義和団事件から30年、辛亥革命から20年、そして張作霖爆殺事件から3年。天命の具体たる龍玉の後継者張学良は大陸を逐われ、日月の化身たる元中華皇帝溥儀は北京を逐われた。天命の空隙となった中原で中華帝国4000年の歴史の最終章が幕を上げる。


 『蒼穹の昴』から20年、『珍妃の井戸』から19年、『中原の虹』から9年、『マンチュリアン・リポート』から6年。中原からの逃亡を余儀なくされた張学良・愛新覚羅溥儀を主人公に『蒼穹の昴』シリーズの最終章が幕を上げるという訳で、浅田マニアの端くれとしてはWKTKせざるを得ない今日この頃。第一巻たる本巻のメインテーマというか主人公は中華皇帝初にして唯一の離婚劇をやらかした額爾徳特文繍。究極の不自由の溥儀と自由へと羽ばたく文繍が好対照なんでしょうが、個人的には血沸き肉躍る活劇やどろどろの暗闘劇が見たかったのでちょっと肩透かし。「オイラのせいじゃないやい」と拗ねる春雲に不覚にも萌えたのが収穫といえば収穫でしょうか。なんにせよ次巻からの大盛り上がりを期待したいものです。

見ててあの時の私

 今回一番心揺さぶられたのは、冒頭の絶望と倦怠に沈み無為の日々を送る失意の張学良。今後の彼の活躍を知る身としては、もう今から興奮が抑えきれません。ホント自分は挫折し心折れた天才の復活劇が大好物なんだなぁと改めて。挫折を認められない増上慢や、心折れない無神経は「英雄」たりうる資格はありません。という訳で、心入れ替えてもっかいがんばるぞー。

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帰ってきた今日の一行知識

張学良は21世紀まで生きてた
生没年:1901-2001で100歳の宝寿を全う。前世紀末の高校時代の参考書で見た「張学良(1901- )」の衝撃たるや。時々忘れそうになりますが、歴史って意外と現代と地続きなんですね。