脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『西洋紀聞』

VIPPERな俺 : 平均以上に頭が良い人に見られる統計的な8つの特徴とは?
1と3しかあてはまんない。つーかこれってむしろ意識高い系の典型なのでは。


 5年ぶりに実家で年越しできそうな情勢に。このままトラブらないといーなー。


SRWBX進捗

  • 2周目第20話「ロストロウランに散る」シャンブロ撃破。トップエース:ミスマル=ユリカ@ナデシコ

西洋紀聞 (東洋文庫 (113))

西洋紀聞 (東洋文庫 (113))

瞳を閉じて気持ちを通じ合えるほどうまくはできてません

西洋紀聞
 新井白石*1が潜入宣教師シドッチ*2を訊問した内容を基に著した書。3巻。
 1715以降没年頃まで手を加えた。上巻は訊問次第、中巻は世界地理、下巻は天主教一般について記述。初め極秘に伝えられたが、1807以降写本が作成され、鎖国下にあって世界的視野拡大に寄与した。(『岩波日本史辞典』より引用)


 新井白石によるシドッチの訊問書。本文自体は結構あっさり目の分量ですが膨大な作者の割注と訳者の脚注がもの凄くハードルを上げてくれます。更にふざけんなって量の参考文献が止めを刺します。内容は江戸時代の知識人の世界史知識とキリスト教知識がどれほどのものだったかが分かるいい資料。正直現代語訳すれば、現在でも入門書に使えるレベルの把握の仕方には舌を巻きます。天地創造説への一番根源的な批判というか疑問「必ずこれを造れるものありといふ説のごとき、もし其説のごとくならむには、デウス、もしよく自ら生れたらむには、などか天地もまた自からならざらむ」もばっちり載ってるので、アンチキリスト教の方にもおススメ。上述の通り、注を無視して本文だけ読めばかなり読みやすいと思いますので、是非ご一読を。

ズレたままでわりとなんとかなるもんね

 鎖国によって江戸時代の日本人は大きく遅れたなんていう嘘っぱちのイメージも最近ようよう晴れつつありますが、それでもまだ根強く残る西洋学問の礼賛。日本人はもっと先祖の遺した学問的偉業を学ぶべきだと思います。

片道きゃっちぼーる

片道きゃっちぼーる

帰って来た今日の知行知識

形而上の概念と単語は江戸時代にはもうあった
文明開化時に哲学輸入された時にできた言葉だとばっかり。江戸時代の学問的成熟は嘗めちゃあいけませんね。

*1:君美。将軍侍講。筑後守。父正済。木下順庵に師事し頭角を顕す。徳川家宣・家継2代に仕え、正徳の治を実現した。代表作:『折たく柴の記』、『藩翰譜』、『采覧異言』他。

*2:Giovanni Battista Sidotti。イエズス会宣教師。司祭。鎖国下の日本への布教を志し、密入国するも捕えられ獄死。