脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『人物現代史7 ド・ゴール〜孤高の哲人宰相』

http://koerarenaikabe.livedoor.biz/archives/51360633.html
小二で『はだしのゲン』の映画見せられるのに比べればなんのこたぁありません。平和教育って名前つければ何やってもいいってもんじゃねーぞ。


 二月の風邪→水下痢のコンボ、三月の飲みすぎから来る胃炎と続いた長きに亙る食欲不振の日々も遂に終焉。ようやく健啖なる食生活が戻ってきました。しかし、昼飯のあまりの弁当貰ってたの忘れて外食して帰ったあげくもったいないからと弁当全部食べきったのは流石にやりすぎだったかなと。

人物現代史〈7〉ド・ゴール (1978年)

人物現代史〈7〉ド・ゴール (1978年)

我らに対し暴君の血塗られた軍旗は掲げられた

ド-ゴール Charles Andre Joseph Marie De Gaulle
 1890〜1970年。フランスの軍人・政治家
 1912士官学校卒業後、第一次世界大戦に従軍。'19ポーランドで対ソ反革命運動に参加。戦術理論家として軍の機械化を訴えて反響を呼ぶ。'37大佐。第二次世界大戦では第4装甲師団を率いてドイツの侵入阻止に努力。'40陸軍次官。休戦に反対しロンドンに逃れ、「自由フランス政府」の名でBBC放送を通じてレジスタンスを呼びかけ、'41フランス国民委員会(CNF)を結成。'43アルジェで国民解放フランス委員会(CFLN)委員長。'44自由フランス軍を率いてパリ入城、臨時政府議長、'45-'46首相。'47フランス国民連合(RPF)を結成し議会に進出。'58「挙国一致内閣」首相。憲法を改正し第五共和国初代大統領、アルジェリア問題の解決にあたる。独裁的権限を基盤に「ド・ゴール体制」を作り、北大西洋条約機構NATO)の軍事機構からの離脱、ヨーロッパ経済共同体(EEC)の結成、核保有中華人民共和国承認等フランスの国際的地位強化を追求したが、保守的な国内経済政策は国民の不満を買い、'68.5学生運動を契機に労働運動の高揚を促した。総選挙に勝利し危機を切り抜けたが、'69「地方制度と上院の改革」案の国民投票に敗れ退陣。(『コンサイス人名辞典 外国編』より引用)

 シャルル=ド=ゴール国際空港にその名を残すフランス救国の英雄、現代のジャンヌ=ダルクこと、シャルル=ド=ゴール。ですが、本作の視点は第五共和政を樹立した尊大なる独裁者へと向けられているので、正直ちょっとアンチより。ドイツに尻尾を振る売国奴どもの魔の手から逃れ、たった一人の孤独な戦争を戦い抜いたレジスタンスの神様の活躍はあんまり描かれていません。ルーズヴェルトに無視され、チャーチルにいいように利用されるその姿は、後年の独裁政治時代の反英米親独の我が道を行く傍若無人外交政策の根っこというか私怨がうかがえて非常に面白い物があります。そして、第五共和政での孤高の豪腕ぶりは昨今の軟弱なる日本の政治家どもには決して出せぬスケールで我々を魅了してくれます。

栄光の日はやってきた

 イラク戦争の折、アメリカ追従をしない独自外交と偉く持ち上げられていたフランス。その方針の基礎は全てこのド=ゴール政権に求めることができます。フランスを手放しで賞賛していた進歩的文化人の方々は、その独自路線をとるために払われた代価を日本も払う覚悟があるのでしょうか。非核三原則などという机上の理想論を破棄し、三度世界最強の軍事国家への覇道を歩み始める。あのリベラルそうな方々がそんな高潔な覚悟を持っておられたとは、自身の見る目のなさに暗澹たる想いがいたします。パクス・アメリカーナの終焉した現在、父祖の夢見た大東亜共栄の、否パクス・ジャポニカの夢をかなえるための戦いはもう始まっています。

ヨーロッパ国歌集

ヨーロッパ国歌集

帰ってきた今日の一行知識

フランス五月革命の発端はソルボンヌ大学で女子寮への男子の立ち入りが禁止されたことから
これだからラテン系は。