脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『人物現代史・2 ムッソリーニ〜悲劇の総統』

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20081026-OYT1T00650.htm
無駄なハイスペックは日本のお家芸とはいえ、流石にオーバースペック過ぎる気が。


 今日職場で初めて保険のおばちゃんに熱烈勧誘されました。なんだか大人になった気分。


SRWZ進捗

  • 第53話「歪んだ裁き」百鬼帝国襲来。トップエース:ランド=トラビス@ガンレオン。

人物現代史〈2〉ムッソリーニ (1978年)

人物現代史〈2〉ムッソリーニ (1978年)

僕の戦場はこの胸の中に

ムッソリーニ Benito Mussolini
1883〜1945年。イタリアのファシスト独裁者。
 鍛冶屋*1の子。師範学校卒業後、1902スイスに行き、社会主義者接触、帰国後イタリア社会党に入党。アナーキスト社会運動家として出発し、'12社会党機関誌『アヴァンティ(前進)』の編集長となる。党内では最左派に位置していたが、第一次大戦に参戦を主張、党を除名された。戦後、'19「戦闘ファッシ」を結成、新たにファシズム運動を始める。'22ローマ進軍によって首相の地位を獲得、'24暗殺事件を乗り切った後、'25初頭からファシスト独裁政治を公然と開始。以後'43まで独裁体制を維持、'43.7ファシスト大評議会で不信任を受け、国王により逮捕される。直ちにドイツ軍に救出され、北イタリアのサロに社会共和国を樹立。'45.4レジスタンス闘争の勝利で、スイスに闘争を図ったが、途中パルチザンによって逮捕、即決裁判で処刑された。(『コンサイス人名辞典 外国編』より引用)

 ファシストの元祖。イタリアの生んだ大巨人ムッソリーニ。最期があまりにも惨めなのと、旗下のイタリア軍の「活躍」が尋常でなかったため、評価が非常に低い彼ですが、ローマ進軍の鮮やかな政権奪取劇に、第一次世界大戦の災禍からいち早くイタリアを立て直した手腕とその事跡は口先だけのチョビ髭の小男に勝るとも劣らないものを残しています。しかし、そんな彼の快進撃もヒトラーの台頭と期を一にして一気に失速。まるでカリスマを全てヒトラーに奪われたかのように、やることなすこと上手くいかなくなる様は、前半の当たれば砕けよの勢いと対照的過ぎて哀れを誘います。どっかと構えた大貫禄のマフィアの大ボスの英雄譚と転落劇、一粒で二度美味しいこの一冊。是非ご賞味下さい。

こわれるまでとろけるまで失くなるまで戦い続ける

 『はだしのゲン』だったか、「イタリア人はムッソリーニを自身の手で裁いたが、日本では天皇がのうのうと生き延びている。これは日本の後進性の象徴だ」と言った主張を見た覚えがあります。それを見た当時は子供心に無茶言うもんだと思ったものですが、今になって思えば、多少頷けるものがあります。昭和天皇におかれましては詰め腹切っておいていただけましたら、今の戦争責任議論ももう少し日本有利に進められたのではないでしょうか。たとえお飾りだろうと、部下の暴走だろうと、御大将は負け戦のスケープゴートが最大唯一の仕事です。折口さんさっさと潔く首縊ってくださいまし。

GREEN

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帰ってきた今日の一行知識

青年時代のヒトラームッソリーニの熱烈なファン
その証にナチの制服も、あの有名な敬礼も、全部ファシスト党の模倣とのこと。皆さんナチスにばかり萌えず、もっとイタリィも評価してあげましょう。

*1:アレッサンドロ。社会主義に傾倒し、鍛冶屋廃業後は、貧乏居酒屋を経営。