http://10e.org/mt2/archives/200707/270430.php
猫も女性も大好きなのに嫌われてしまう損な体質ですが、今回ばかりはそれを喜ばしく感じます。
ようやく「SRW OGs」クリア。仕事行きながらとはいえ長かった・・・。因みに今回のトップエースは「OG1」がキョウスケ=ナンブ@アルトアイゼン、「OG2」がレオナ=ガーシュタイン@ズィーガーリオンでした。全軍挙げて敵中枢にカミカゼアタックが信条の私のプレイスタイルでは、やはり加速持ちで強力なP兵器*1所持の機体に乗ってる子が有利なようです。
たったひとりの戦いに 疲れ果てて沈む時
仮面ライダーBLACK RX+バッタ
仮面ライダーBLACK RX
太陽光線の神秘なる力で復活再生した仮面ライダーBLACK*2。その活力の源は腹部に埋設された従来のキングストーンエネルギーと太陽光線の生命エネルギーの融合たるハイブリッドエネルギー。これにより彼自身も知らない力が危機に応じて発現した。198.8cm、88kg、ジャンプ力:60m、水中活動時間30分、走力:時速315km(『仮面ライダー画報』より引用)
ばった【飛蝗・蝗虫】
バッタ目バッタ上科に属する昆虫の総称。一般に体は細長く、後肢は発達して跳躍に適する。脚と翅とを擦って音を発するものもある。草原に棲むものが多く、一部の種は農業上有害で、特に飛蝗による被害は著しい。種類が多い。はたぎ。がたぎ。はたはた。(『広辞苑 第五版』より引用)
仮面ライダー=バッタというのが世間のパブリックイメージでしょうが、意外とバッタをモチーフにしたライダーは多くありません*3。そんな中でもBLACKは原点回帰を謳うだけあってきちんとバッタをモチーフにしています。なので当然発展型のRXもバッタになるのですが、バッタはバッタでも面長のショウリョウバッタがモデルになっています。しかし、この間延びしたデザインはよっぽど不評だったのか、パワーアップフォームのロボライダー&バイオライダーはバッタ+髑髏をデザインモチーフにした所謂仮面ライダー顔に戻ってしまっていました。
コアなライダーシリーズファンにはやたらと不評な『仮面ライダーBLACK RX』その一因を担うのがあのぶちゃいくなご尊顔というのは否定しませんが、あの顔SD化すると非常に愛嬌のある秀逸なデザインだというのを皆さんご存知でしょうか。90年代初頭に小学校高学年でバンプレスト直撃世代の私にとっては、SDされた彼こそが本当の姿なのです。書名も作者も既に忘れましたが、SDライダーの漫画もう一度読みたいなー。
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芥川+疑惑+小説
芥川竜之介
明治二十五(1892)年〜昭和二(1927)年。小説家。東京生まれ。東大卒。在学中の1915『帝国文学』発表の「羅生門」は注目されず、’16第4次『新思潮』創刊号の「鼻」が夏目漱石*4に賞賛され、「芋粥」「手布」で新進作家の地位を確立。以後歴史小説の「地獄変」(’18)、「藪の中」(’22)、切支丹もの「奉教人の死」(’18)、現代小説「秋」(’20)、明治もの「舞踏会」(’20)、童話「蜘蛛の糸」(’18)、「杜氏春」(’20)など様々な作品を発表。晩年は「玄鶴山房」「河童」(’27)など沈鬱な作風に傾斜、神経衰弱と健康悪化、社会主義台頭への思想的動揺もあり、’27「ぼんやりした不安」から睡眠薬自殺。遺稿に「歯車」「或阿呆の一生」など。(『岩波日本史辞典』より引用)
疑惑
初出:『中央公論』1919年7月号。初刊本:『影燈籠』春陽堂(1920.1.28)。全集第四巻収録。全34P。
登場人物:私*5、中村玄道*6
(『芥川龍之介全事典』より引用)
小説
1、取るに足りない議論。
2、『漢書』「芸文志」に見える諸子十一家の一つである小説家の伝えた話。また、それを書いた文。
3、作者の想像によって事実を構成し、世態人情を写した文章。戯作。
4、novelの訳語。近代文学の一形態。作者の構想に基づき、人生の一断面を表現する散文体の作品。坪内逍遥*7が生み出した訳語。
5、〔ショウエツ〕小さな喜び。
(『大漢語林』より引用)
1919年発表の芥川の短編。芥川自ら「悪作」と酷評する*8出来で、知名度もあまり高くない一篇ですが、個人的には芥川文学特有の硬質な狂気を上手く表現した佳作だと思います。一見普通の常識人が話が進むにつれて、「こいつはヤバい」と心から思わせる狂人であったことが判明していく様は本気で背筋が冷えます。特に正気と狂気の交錯する一瞬、耐え切れなくなった中村玄道の悲鳴のような告白シーンは最早神の領域に足を踏み入れていると言ってしまって過言ではないでしょう。
あからさまなキチガイ描写を得手とする作家は昨今のラノベ書きにも多いですが、常識が胚胎する冷静なる狂気の描写においては芥川の右に出るものはいないと確信します。その意味でもこの「疑惑」は埋もれた名作で終わらせるには惜しい作品ではないでしょうか。
- 作者: 芥川龍之介
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
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共産党
日本共産党
ロシア革命の影響で共産主義を目指すコミンテルン日本支部として生まれ、戦後合法化されてソ連崩壊後も活動を続ける左翼政党。公式党史では1922.7,15創立(学説上は異説がある)。民主集中制をとる前衛と名乗り、戦前は侵略戦争反対・天皇制打倒を掲げたが治安維持法により弾圧された。戦後は獄中幹部が占領軍に解放され合法政党となって議会にも進出、50年問題で一時分裂し六全協で再統一、61年綱領と革新統一戦線、ソ連・中国に距離を置く自主独立路線で’70年代まで党勢を拡大した。’80年代以降は停滞。機関紙『赤旗』。(『岩波日本史辞典』より引用)
赤い貴族宮本顕治死去記念ということで、世界に数ある、いやあった共産党の中でも、我等が日本共産党に焦点を当ててみたいと思います。なお底本は専門書読む気力と時間が無かったので、筆坂秀世『日本共産党』です。なので適当な記述はご容赦ください。
大正十一年渋谷の恵比寿の古下宿で8人の有志*9によって堺利彦を委員長として発足した日本現存最古の政党。当初は当然の如く非合法で関東大震災のドサクサに紛れた大弾圧で一旦崩壊。その後、コミンテルンの全面支援の下復活するも、治安維持法下の強い締付と左翼お家芸の内輪もめの総括合戦で弱体化。中心的指導層の佐野学・鍋山貞親らの転向後はほぼ完全消滅。したかに見えたが、戦後獄中で非転向を貫いた「英雄」宮本顕治の下で完全復活。GHQのレッドパージにも負けず着々と勢力を伸ばし、昭和五十九年には衆議院に三十九名を送り込む第三極に成長するも、'80年代に入ると共産主義の敗北が徐々に明らかになり、勢力は漸く交代を見せる。現在は京都など極一部の地方拠点を除いては完全に泡沫政党に転落。
と言ったところが、悪意に満ちた概史でしょうか。筆坂氏のリークによれば、組織運営は宮本氏や不破氏の個人崇拝を基礎とした完全上意下達式ピラミッド構造で、末端の職員の仕事は党員拡充と『赤旗』拡販一本やり。と某創価学会を髣髴とさせる宗教染みた団体に堕してしまっている模様です。「宗教は阿片」とまで言い放ったレーニンが共産主義を名乗る団体のこの体たらくを見るとなんと嘆くでしょうか。
- 作者: 筆坂秀世
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/04/15
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振り向かないで顔上げて 明日の道を見ればいい
「確かな野党」のキャッチフレーズも痛々しい共産党の零落ですが、小学生時分核戦争の恐怖を深層心理に刷り込まれたヒロシマ人としては、ザマーミロとしかいい様がありません。自民党にどんな疑惑があろうとも、民主党がどんなに頼りなかろうとも、共産主義に国を売り渡すよりは遥かにましであると断言できます。80年代前半に生を受けた僕らにとって共産主義者は永遠の悪役であり、社会主義の蔓延に絶望して命を断った芥川の「ぼんやりとした不安」も心から共感できるものなのです。
そんな永遠の悪役を失った'90年代初頭のエッセイを読むと、「これから我々は誰を敵にすればいいのだ」という映画人や現代小説家の悲痛な叫びを見ることが出来ます。2000年代にはテロリストという新たな西側世界共通の敵を「発見」してアメリカも三文小説家も万歳三唱という締まらない結末に終わりましたが、この「次は誰を敵にすればいい」という問いは非常に含蓄に富んだモノであったように感じます。『仮面ライダーBLACK RX』のクライシス皇帝の断末魔*10ではありませんが、人の生きる限り「敵」はバッタの様に無限に蘇り続けてしまうのではないでしょうか。所詮人類は平和を望んでいると言うのは絵空事に過ぎないのかもしれませんね。
ANIMEX 1200シリーズ(151)仮面ライダーBLACK RX 音楽集
- アーティスト: TVサントラ,宮内タカユキ
- 出版社/メーカー: 日本コロムビア
- 発売日: 2007/03/21
- メディア: CD
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*1:ex.リボルビングステーク・ソニックアクセラレイション
*3:1号=バッタ、2号=バッタ、V3=トンボ、ライダーマン=バッタ?、X=X?、アマゾン=オオトカゲ、ストロンガー=カブト、スカイライダー=イナゴ、スーパー1=カミキリ、ZX=?、BLACK=バッタ、RX=バッタ、クウガ=クワガタ、アギト=クワガタ、龍騎=竜、555=Φ、剣=スペード、響鬼=鬼?、カブト=カブト、電王=桃
*4:金之助。父直克、養父塩原昌之助。代表作:「吾輩は猫である」、「坊ちゃん」、「こころ」他。
*6:K小学校教師
*7:代表作:「小説神髄」「当世書生気質」(小説)「桐一葉」(戯曲)他。
*8:「悪作読むべからず」(「佐佐木茂索宛書簡(1919.7.8)」より引用)、「所々で人に褒められ候も小生の見によれば同じく愚作にてこれ又褒められる丈不快千万に候」(「薄田淳介宛書簡(1919.7.30)」より引用)
*9:堺利彦・山川均・近藤栄蔵・吉川守圀・橋浦時雄・浦田武雄・渡辺満三・高瀬清
*10:「余に勝ったと思うな。人間共が地球を汚せば新たなる怪魔界が生まれ地球を襲うであろう。全てはお前たち人間共の罪じゃー!」