脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『訒小平伝』

痛いニュース(ノ∀`) : 青木が総合格闘技ルールで自演乙に失神KO負け…Dynamite!! - ライブドアブログ
試合前の煽り合いから決着まで一分の揺らぎもない完璧なシナリオで、調子に乗ると天罰覿面のお手本として道徳の教科書に載せてもいい位の勧善懲悪譚。2010年末特番のMVPは青木真也選手で決まり!ところで自演乙ってカープマエケンそっくりじゃありませんか?


 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

 紅白雑感。いきものがかりまでしか見てないので悪しからず。

  • 総評:無理言って出てもらった人と出してやってる人との扱いの差が露骨過ぎて笑った。歌の力なんて言い訳に逃げず、もっと昔みたいなお祭り騒ぎにした方がいいのでは。
  • 浜崎あゆみ・AAA・flumpool・L'Arc〜en〜Ciel・和田アキ子:ライブ内容酷過ぎ。声出てない人を無理やり出す必要はないでしょうに。
  • 雄助・郷ひろみ:大人しく「ミツバチ」とか「往年のヒットメドレー」歌いましょう。
  • HY・クミコ・植村花菜:感動の押し付けは逆効果。
  • 松下奈緒「ありがとう」ピアノ演奏:意味不明の演出。直後に本家が同じ曲歌うのに何故わざわざ。NHKの演出家のレベル低下の象徴。
  • 水樹奈々:期待しすぎてたか、ちょっと拍子抜け。とまれ完全アウェーでよく頑張りました。

格好は気にしない運命じゃくじけない!

訒小平
 光緒二十八(1902)〜西暦1997年。中国共産党の指導者、'78以降は中国政界の支配的人物。四川省出身。別名:訒斌・訒文斌。
 フランスに留学し、同地で共産党に入党。ソ連にも留学する。江西ソビエト時代(1928-'34)に毛沢東*1の同志となる。'54共産党書記長となるが、大躍進政策('58-'59)の行き過ぎに強く反対する。毛沢東文化大革命('66)を起こした時、訒小平劉少奇*2と共に批判され失脚するが、周恩来*3首相の信頼を保つことによって'74復権を果たす。'76再び失脚するが、毛沢東の死後再度復権し、'78以来、中国の現実主義的改革路線を主導した。(『岩波=ケンブリッジ世界人名辞典』より引用)

 改革開放路線に舵を切った現代中国の父訒小平の伝記。三度の失脚にめげず毛沢東華国鋒に次ぐ中国の指導者になるまでの道程を丁寧に描いてくれているのですが、如何せん原著がハードカバー十数巻の大作なのを無理矢理新書一冊に抄訳してるのと、日本人向けの解説が随所に挟まるのとで、物語の緩急が結構無茶な感じに。多少の説明不足は覚悟の上で、中国共産党概史は省略して、幾度の絶望にも挫けぬ不屈の精神を持った傑物の英雄譚に単純化した方が良かったのではないでしょうか。どの道膨大な登場人物を素人が把握し切るのはほぼ不可能なんですし。
 で、内容は、赤い皇帝として現人神になった毛沢東の観念的社会主義に対する現実路線の実務派の筆頭としての訒小平の有能さと苦闘の歴史が描かれます。筆者が毛沢東憎しの一念で凝り固まってるのと、香港返還直前で訒小平存命中とあって悪口も書き辛いのかちと訒小平賛美が過ぎる気がします。まあ、訒小平憲法制定直後で終わっていて、第二次天安門事件に代表される訒小平の暴走が本格化する前なので、まあぎりぎり許容範囲かと。「香港返還後の一国二制度を信用して大丈夫なんだろうか?」と不安に怯え「訒小平毛沢東とは違って改革開放路線の実務派だからそう酷いことにはならないさ」と自分に言い聞かせる作者の心の声が聞こえるようです。香港返還から早14年、作者にもう一度インタビューしてみたいもんですね。

どうやっても勝てない悪魔が女神の顔してちゃっかり(◎_◎;)

 尖閣問題で牙を収める様子を微塵も見せない宗主国様。我等が民主党の弱腰と迷走は最早芸術的。どんなに目を背けようと少なくとも21世紀前半は中国の時代になるのは確実なのですから、腹見せてへつらうか小便ちびりながらも真正面から立ち向かうか早いところ腹を決めねばなりません。我々が選んだ英邁なエリートの方々がどのような決断を下してくださるかは存じませんが、できれば次の世代に弾劾されるような真似だけはして欲しくないものです。

七転八起☆至上主義!【通常盤】

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帰ってきた今日の一行知識

中共の慣例で基本的には副官は長官の配偶者が勤める
身内以外絶対に信用しない中国人のメンタリティの象徴のような慣習です。しかしこれ、夫婦喧嘩でもされたら次の日部下は地獄ですね。

*1:中国初代国家主席。字は潤之。湖南省湘潭県韶山村の人。父貽昌、母文素勤。中国共産党の立ち上げに参画。国共分裂後、江西省で蜂起し共産党を掌握。長征などの国民党との内紛の果て、西安事件により第二次国共合作に成功。日中戦争国共内戦に勝利し、中華統一。大躍進政策文化大革命などの失政により中国の成長を阻害した。

*2:中国第2代国家主席湖南省寧郷県の人。労働運動の指揮で頭角を顕し、毛沢東の信任を得、No.2として君臨。国家主席の座を毛沢東禅譲されるも、文化大革命で失脚、非業の死を遂げた。

*3:中国初代首相。字は翔宇。江蘇省淮安の人。中国共産党の軍事部門を統括し、毛沢東の右腕として一度も失脚することなく活躍「不倒翁」の名で呼ばれた。国共間の周旋や西側諸国との接近など、穏健融和路線を貫いた。