脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『日露戦争 第一巻』

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/981867.html
秋葉の鳥頭は、ほんの数年前余りの反日的展示*1で来場者数激減させたのをもう忘れた模様です。


 職場が百足大量発生区域ということが判明。金火箸で掴んで常備の百足退治用油入れに投入。という原始的手段で撃退。掴むとうねうね絡みつくわ、油入れは臭いわ素で泣きそうです。今から夏が思いやられる…。

日露戦争〈第1巻〉

日露戦争〈第1巻〉

吹き荒れる嵐 闇を砕け 燃え上がる炎 明日を照らせ

日露戦争
 1904.2勃発した韓国・満州の支配を巡るロシアとの戦争。日清戦争後、ロシアは三国干渉により、日本が割譲した遼東半島を清国に返還させると共に韓国・清国に進出し、1898大連・旅順の租借権を得、更に1900義和団事件後は満州に大軍を進駐させ続けた。これに対し日本は'02日英同盟を締結し、ロシアと満韓交換論を基礎とした交渉を行うが不調で、遂に開戦に至った。日本は'04.2.8旅順港外でロシア艦隊を攻撃して戦端を開き、'04.2.10宣戦布告。陸軍は韓国を北上して鴨緑江を渡った第1軍、大連北方に上陸した第2軍、新編成の第4軍で'04.9遼陽を占領し、第3軍が'05.1旅順を攻略。'05.3全4軍の総攻撃で奉天を占領(奉天会戦)し、'05.5日本海海戦バルチック艦隊を破って戦局を優勢にした。しかし、この段階で日本は財政上の限界から、ロシアは革命運動激化から講和へと動き、米大統領*2の斡旋で'05.9.5ポーツマス講和条約を締結した。この戦争で日本は韓国の植民地化を進め、遼東半島租借権・東支鉄道南部支線(満鉄)等の権益を手に入れて満州に進出、帝国主義の地位を確立した。国内では、賠償金の無い講和に怒った民衆により日比谷焼討事件などが起こり、民衆の政治的台頭をもたらした。(『岩波日本史辞典』より引用)


 1900頃からの開戦前夜から宣戦布告までを描いた第一巻。「ギイチ=ノブスケヴィチ」こと田中義一や後の軍神、広瀬武夫のロシアでのスパイ活動を活写した前半、日露両国が迷いながらも譲れぬ一線を挟んで開戦決意を固める中盤、開戦後の日露両軍のおっかなびっくりな戦闘シーンと三種の味を是非堪能あれ。
 とは言え、作者の児島氏特有の視点の混交と資料の過度の引用とで中盤以降は読み進めるのにちと骨が折れます。この本読む前にある程度の事前勉強しとかないと後悔するんじゃないでしょうか*3。その分、前半のスパイ活動や「八甲田山死の彷徨」シーンは資料の引用量も適度で非常に読みやすく、純粋な娯楽作品としてもある程度楽しめるのではないでしょうか。まだこの巻では大々的な有名戦闘には突入してないので、今後の盛り上がりが大変楽しみなシリーズではないでしょうか。

I'm a Soldier, I'm a Fire 探し続ける明日がある

 この本を読むと、自分がいかに日露戦争に無知かを知らされて愕然とします。自身の不勉強を教育の所為にはしたくないですが、日本の名を全世界に知らしめた大戦争にしては、扱いが小さすぎるのもまごう事なき事実でしょう。平和学習が悪いとまでは言いませんが、バランスというものも必要だろうと思われます。仮にも日本に生きるものが世界に冠たる大提督東郷平八郎の名を知らないのは流石に不味いんじゃありますまいか。「日本=悪」の固定観念を打破する理論武装の為にも、皆さんもっと日露戦争のお勉強をしませう。

今日の一行知識

日本海海戦で有名な「天気晴朗なれど波高し 皇国の興廃この一戦にあり」は当時の海軍の戦闘督励文のテンプレート。
漢文調の文章はどんな短文でも映えますね。早く漢文教育の復活を!


仮面ライダー龍騎 - 果てしない炎の中へ (CCCD)

仮面ライダー龍騎 - 果てしない炎の中へ (CCCD)

*1:展示のメインは殆ど中国での日本人の悪事に費やされ、肝腎の被爆資料の現物はオプショナルコース行き。

*2:セオドア=ルーズベルト。Theodore Roosevelt Jr。アメリカ第26代大統領。共和党。父セオドア、母マーサ・ブロック、妻アリス・リー・ルーズベルト→イーディス・カロウ。反トラスト法を制定。ノーベル平和賞受賞。テディベアの語源。

*3:現在後悔真っ只中。全五巻読み終わるのはいつになることやら。