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昨今先の戦争を美化し、愚かな首脳部の判断を肯定しようという動きが多く見られます。しかし、我々は忘れてはなりません。あの戦争で失ったものの多さを。「過ちは繰り返しませぬから」そう誓ったはずです。だから、先の大戦に何も学べぬ愚人にこう力強く宣言しましょう。「次は勝つ」イタリア韓国を村八分にすれば、今でも結構いいところまでいけるような気がします。ドイツ台湾両国の皆さん、真剣に検討をお願いします。
いつもに増して、支離滅裂なまくら終わり。本日は格調高くピュリッツァー賞受賞の社会派作品を取り上げます。なんてったって天下の岩波ですからね。さぞかし高邁な議論が展開されていることでしょう。これにあやかって、このサイトもアカデミックな空気を取り戻したいものです。以下ネタバレ注意
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神の国への誘惑
うん。これはひどい。内容は「ザ岩波」とでも名づけたくなるような進歩的な内容。悪逆非道の日本軍を打ち砕き、暴日膺懲を果たし東亜新秩序の建設をなした、偉大な正義の米軍をひたすら賞賛する記述に終始しており、小学生が教師に媚びて書いた平和教育の感想文を思わせます。更に、作者の共産主義への過大な同情と、白人優位主義は隠しがたく、朝日新聞愛読者以外は漏れなく不快になれます。天下のピュリッツァー賞作品がこれとは、日本のジャーナリズムが腐っているのではなく、ジャーナリズムそのものが打倒されるべきアンシャンレジームなのではないのかと疑いたくなります。
とはいえ、綿密な下調べに支えられた占領軍の描写は微に入り細を穿つ秀逸なもので、日本のジャーナリストもどきとはレベルの違いを感じます。まあ、研究の結論が日本国憲法制定過程や東京裁判、の胡散臭さを示してしまい、アメリカ絶対正義を標榜しようとする作者の心情と自己撞着を起こしてしまっているのは非常に微笑ましいんですが。
総論はこのくらいにして各論。天皇責任論について、当時の世論は天皇退位に傾きかけていたが、GHQが国情安定を重視し、協力的な旧支配機構を維持するために、言論封鎖で昭和天皇を保護した。という視点は新鮮でした。宮中とGHQが結託してA級戦犯に戦争責任を押し付けようとしている最中、東条だけが空気を読まず無罪を主張して、上層部が泡を食う様は下手な喜劇より笑えます。三谷さんかクドカンさん『プライド』に対抗して一本ホン書いて見ませんか。絶対面白いと思うですけど。
この星の明日のために
保守革新両派の間で先の戦争の評価が一定していない現在、外国の第三者の冷静な視点を参考にし、一向にかみ合わない議論の対立軸を設定することが急がれる。という結論でまとめる予定だったのが一気に瓦解しました。どうしてくれましょう。ガイジンだから中立だなんてのは幻想だと思い知らされました。偉大な白人様にしてこれなのだから、黄色いサル同士で冷静な議論なんてのは夢のまた夢なのかも知れませんね。
追記
君が代は千代に八千代に - 脱積読宣言
4/19のエントリーでもこの本について言及しています。御参照下さい。
今日の一行知識
憲法九条はもともと天皇制護持の為の方便*1
GHQの思惑としても九条はある種の懲罰的処置のつもりだったようです。未だにそんなものをありがたがるなんて、日本人はどれだけMなんでしょうか。
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