年頭の挨拶を書いてたらむくむくと執筆意欲が湧いてきちゃったので、調子に乗って連続更新。家を出るまで一時間しか余裕がないので尻切れトンボで終わりそうですが、折角なので書き散らかさせていただきます。やる気は有限の資源です。浪費は慎みましょう。
さてこの本は唐沢俊一氏*1と村崎百郎氏がweb上で月刊連載した記事を単行本化したもので、各月の事件・話題を歯に衣着せぬ毒舌でぶった切るというありがちと言えばありがちな企画物ですが、論者の個性から類似の企画とは一線を画した凄みを感じさせる出来映えとなっています。外道鬼畜キャラが売りの村崎氏の妄想全開の暴走を、時に抑え時に煽り、エンターテイメントへと昇華させる唐沢氏の「芸」は驚嘆せざるを得ません。マスコミ主導の真面目で善人ぶった記事・評論では決して窺えぬ、事件の「本質」が垣間見えるかもしれません。「汚れ」たくない人には決してお勧めできる代物ではありませんが、少しでも興味を持たれた方は拙文にお付き合い下さいまし。それでは以下ネタバレ注意。
- 作者: 唐沢俊一,村崎百郎
- 出版社/メーカー: アスペクト
- 発売日: 2005/12/22
- メディア: 単行本
- クリック: 39回
- この商品を含むブログ (27件) を見る
鳥頭の為の備忘録
評論を評論するのもバカらしいし、私の文才で魅力を損なわず紹介できるとも思いませんので、筆者の名文を取り上げつつ各事件を振り返るという形式をとりたいと思います。
安倍なつみ盗作問題
小室だの相田だののクソみたいな詩を盗むなんてヒドイ、盗むならもうちょっとマシな詩を盗めby村崎
いきなりしょぼい事件な上に一昨年の話題ですが、単行本の構成もこうなっているので勘弁下さい。盗作騒動と言えばabexが一躍有名になってしまいましたが、どうして誰も彼もメジャーで個性の乏しいとこから「いんすぱいあ」されちゃうんでしょうね。もっとマイナーで尖った才能の方が中毒性も高いし、そもそもばれにくいと思うんですがどうなんでしょうか。二匹目の泥鰌を狙いたくなるのは分かるけど、結局上記のようにバカにされるだけだろうにと思うのは、気楽な同人書きの僻目でしょうか。
奈良小一女児殺害事件
今回の事件は、(中略)何の美学も哲学も知性のカケラも感じられない行き当たりばったりの衝動的なクソ犯罪だった。by村崎
2004年の年末を騒がせた大事件も彼らにかかればこの一言でおしまい。猟奇犯罪は「神殺し」の代替としての文化的行為であると位置付ける彼等にとっては、こんな幼稚な「三文芝居」に感激し涙する大衆は我慢ならないのでしょう。それにしても最近強く思うのは、犯罪者のレベルの低下です。リスクと引き換えにイリーガルな行為に手を出すならもっと勉強し努力するべきです。我々凡人はそれができないからこそ大人しく法の鎖に従順に縛られているのですから。アウトローの方々にはいつの時代も英雄としての矜持を持ち続けて欲しいものです。
結局2004年の回想になっちゃった
時間切れなので今回はここで終了。思った以上の分量になりそうなので、連載化するかもしれんです。気長にお付き合い下さいまし。それでは。
今日の一行知識
渋谷のハチ公は浮浪者の死体を食べて糊口を凌いでた
道徳の教科書の常連も所詮は獣。
- 作者: 唐沢俊一,村崎百郎
- 出版社/メーカー: アスペクト
- 発売日: 2005/12/22
- メディア: 単行本
- クリック: 39回
- この商品を含むブログ (27件) を見る