痛いニュース(ノ∀`) : 【画像】Netflix週間TOP作品 日本だけ何かおかしいと話題に - ライブドアブログ
多様性ってのは本来こういうことを言うんでしょうけどね。「Netflix週刊チャート全世界(日本を除く)第一位」って色んな意味ですごい勲章だと思う。
ここんところやたら目が疲れるのは、先日の目元ハイフの後遺症か老眼の進行か、それともただ単にYoutubeの見過ぎかどれなんでしょう。ちなみに最近のお気に入りはぴよきんぐさんのマリオメーカー2のTrollコース実況です。
Выходила на берег Катюша, На высокий берег, на крутой.
時は独ソ戦真っただ中の1942年、モスクワ近郊の農村に暮らす猟師の少女セラフィマの日常は破られた。ドイツ軍に村ごと虐殺され、自身は女性狙撃兵の修羅の道へ。女の顔をしていない戦場は彼女たちの運命をどう塗りつぶすのか。
祝本屋大賞受賞。そこそこ異常目の持ち上げられ方をしてたので少し不安だったのと、『残月記』推しだったので、アンチ寄りの目線で読み始めた感想はそらこの出来なら受賞もするわと。『華竜の宮』を読んだ時と似た感慨を覚えました。そしてウクライナ侵攻という時機も得て時めく姿を見れるのは同時代人の特権。間違いなく時代を象徴する一冊たりえるポテンシャルを秘めています。
肝心の内容は百合にミリタリにフェミにと全方面作戦を仕掛けてそれが一切破綻しないどころか超一級品のエンタメとしての面白さと読みやすさを確立するって奇跡の存在。いい意味でラノベチックなキャラの立ちまくった少女たちが凄惨な戦場で人生を極限まで燃やし尽くす様はもう感動の一語以外で表せません。特に中盤のスターリングラードの戦いの盛り上がりと緊張感は筆舌に尽くしがたいレベル。久しぶりに残りページ数が減っていくのを泣きそうになりながら読み進めるって体験ができました。シリーズ十数巻の長編シリーズでもおかしくない設定とキャラをぶち込んでるのを無理矢理一冊に詰め込んでるので、駆け足感とラストの尻切れトンボ感は正直否めませんが、逆に言えばそれだけ贅沢極まりない構成っていうこと。時代の淘汰を経ても間違いなく残り続ける作品でしょうが同じ時代を生きる今でなければ感じられない熱量がここには込められています。うだうだ言わず是非ご一読を。
Выходила, песню заводила Про степного, сизого орла
大満足の読後感に包まれながらこの作家さんの他の作品も読もうって調べたら驚愕の事実が発覚。逢坂冬馬ってこれがデビュー作だったんですね。どおりで聞いたことなかったはずだと。確かに商業作家では注ぎ込みづらい異常な熱量こそは感じられましたが、とは言え文体や構成に破綻上等な勢い任せの若書き感があるでもなし。これで新人っていうんだから末恐ろしいものがあります。次巻以降も絶対に追っかけますので、これが全心血を注ぎつくした奇跡の一作だったってことだけにはどうかならないでくださいね。
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