脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『そしてエイズは蔓延した』

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1119842.html
どっちもぬるい。読子=リードマンこそが至高にして究極。


 妹が某兵器工場に入社したのですが、そこでは自衛隊に納入する商品を「特機」と呼称しているようです。神聖日本軍の主力兵器がグルンガストになる日も近い。のか?

そしてエイズは蔓延した〈上〉

そしてエイズは蔓延した〈上〉

そしてエイズは蔓延した〈下〉

そしてエイズは蔓延した〈下〉

あのひとはあわててるころよ

 1980年代初頭アメリカゲイ社会を襲った大災厄。ペストに打ち勝ち天然痘すら撲滅した人類が直面する新たなる死に至る病エイズ。ノーマルからの干渉を嫌い生活態度を改めようとはしないゲイコミュニティ、藪蛇を恐れなんら手を打とうとしない政府、学閥感の無益な功名争いに終始する医学会。当事者が誰一人当事者意識を持ち合わせぬまま悪夢は進む、静かにそして深く。


 エ イ ズの世 界にようこそ!

 不謹慎なジョークはさておき。1980代のエイズを取り巻く環境と蔓延の過程を描いた本著。20年も前の本なのに現在も一切古びてないあたり、現在人類が直面している未曾有のバイオハザードの深刻さを物語ります。とりあえず問題先送りの悪習は日本特有の病理でないことが分ってちょっと安心といったところでしょうか。
 ザ・翻訳って感じの好き嫌いの分かれる文章ですが、人名の区別が非常に困難なのを除いては読みにくいところはありません。政治状況の解説パートが門外漢には少し説明不足で分かりづらくちと退屈なぐらいでしょうか。エイズの毒牙に倒れていく人々のパートはありがちな感動ものといってしまえば仕舞いですが、それでもやはり心に訴えかけてくる何かがあります。
 この本読めば風俗や乱交が死ぬほど怖くなること請け合い。パートナーの浮気癖や色狂にお悩みのあなた。是非この本をご活用ください。合言葉は、せーふせっくすういずこんどーむ。

たそがれせまる街並みや車の流れ横目で追い越して

 某川田隆平君のせいもといお陰で、エイズ血友病の間違った認識が植えつけられてしまった感のある日本のエイズ教育。正直あの騒動で日本のエイズ対策が10年遅れてしまったといっても過言ではないでしょう。先進国で唯一エイズ患者の増加に歯止めのかかる気配のない日本。もう少し、真面目に乱交や中出しはロシアンルーレットと同義であることを啓蒙すべきではないでしょうか。願わくばいつの日かエイズ天然痘や梅毒の如く過去の遺物になって、この本が笑い話になりますように。

魔女の宅急便 サントラ音楽集

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