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大体順当な順位ですが、『蟲師』の異様な人気に少しびっくりです。個人的なオススメは19位の「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!大人帝国の逆襲」。「子供向け」の先入観を捨てて是非見てみてください。
二連勝〜。というわけで長らく放置プレイだったこの本を漸く取り上げられます。手元のメモによると、読了日は9月6日。一ヶ月前の記憶をどれだけ取り戻せるでしょうか。レッツ脳力検定。
大森実『人物現代史4 チャーチル 不屈の戦士』(1978)講談社
激しい雨が心震わせる あの日のように
枢軸の指導者の筆頭がヒトラーならば、連合の筆頭は間違いなく彼といえるだろう。絨毯爆撃下のロンドンにおいて、最後まで希望を捨てず闘い続け、ヒトラーの自滅=枢軸の崩壊を導いた英雄。ブルドッグの異名をとる彼の不屈の人生を描いた名著。次に勝利のVサインを掲げるのは君だ。
チャーチル Sir.Winston Leonard Spencer Churchill
1874〜1965。イギリスの政治家。ランドルフ・H・S・チャーチルの長子。1895士官学校入隊。'98インドに出征。'99『モーニング・ポスト』紙記者として南ア戦争に従軍。1900保守党下院議員。保護関税政策に反対して'04自由党に移り、'06以後商相・内相・植民相を歴任。'11海相。第一次世界大戦に際して'15ダーダネルス攻撃に失敗して辞任。戦後の労働党進出、自由党後退に伴い、反社会主義の立場から保守党に復帰。蔵相として'25金本位制を復活。'29以降野にあって、A.N.チェンバレンの対独宥和政策を批判。第二次世界大戦勃発により、'39海相、'40首相。強力な統率力で国民を指導、F.ローズヴェルト・スターリンとともに勝利に導き、戦時期政治家としての最大の能力を示した。戦後は国際政治の両極化を感知、反ソの先頭に立つ。'46フルトンで「鉄のカーテン」演説を行い、欧州統合を提唱。'51首相、'55イーデンに党首を譲り引退。多面的才能に恵まれ、'53『第二次大戦回顧録』('48〜'54)でノーベル文学賞受賞。風景画家でもあった。(『コンサイス人名辞典 外国編』より抜粋)
文章的には見るべきものはありません。主観と客観が不分明で、視点の移動が不条理で、酔っ払ったような文章です。淡々と彼の事績を述べているかと思えばいつの間にか、対話形式の小芝居(下手)が始まるなんざざらです。ジャーナリストが中途半端に小説風の本を書いた時の典型症状ですが、文学好きの方は読まない方が吉です。
ただし、流石に事績の取捨選択のセンスは絶妙で、少年期の愚にもつかない立志伝は必要最小限にとどめてあるので、歴史の一端役としてのチャーチルを知りたい人にはオススメです。さああなたも馬鹿でふてぶてしくて傲慢でどこか憎めない彼と一緒に兵士や将軍が英雄たりえた最後の時代を堪能しようではありませんか。
いくつもの朝をむかえ いつかきっとつかんでみせる
思った以上に記憶があやふやだったので、恒例の伝記要約は省略。気分と時間が許せば加筆するかもしれません。
英雄と呼べるほどの個性と勲功と向こう傷を持った勇者を見かけなくなってどれ位の時が過ぎたのでしょうか。兵士が辛うじて戦士勇士足りえた最後の時代、第二次世界大戦期の数多の勇将名将数あれど、幾たびもの失脚にもめげず、位人身を極めたその後ですら、戦場を求めた彼こそ最後の英雄と呼ぶのにふさわしいのではないでしょうか。
英雄なき時代、文筆家にとっては寂しいことこの上ない昨今ですが、平和というのはこういうものなのかもしれません。「安穏で退屈な平和か、楽しくも苦痛な戦争か」は人類に付きまとう永遠のカルマですが、我々はいつまでこの退屈な平和に耐えられるのでしょうか。願わくば、平和に飽きてしまう前には死にたいものです。
今日の一行知識
日本のへの無差別爆撃を計画立案し「鬼畜ルメイ」と忌み嫌われたカーチス・E・ルメイは戦後、勲一等旭日大綬章を授与されている
航空自衛隊創設に関わったのが理由だそうですが、流石にこれは水に流しすぎではないでしょうか。
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