【緊急速報】日本政府、トマホーク購入を検討:暇つぶしニュース
あっ(察し)
取り急ぎの火急の案件が諸々一段落ついてちょっとだけまったりモード。さあ次の鉄火場に向けての準備を頑張るぞっと。
You left me stranded here Abandoned and alone With silly memories Of things I've never known
記憶を失い宇宙船と思しき閉鎖空間の中で目覚めたグレース。失われず残っていた科学知識と徐々に戻り行く記憶に導かれ彼の地球を救う片道切符のオデッセイが幕を開ける。
これぞ空想科学小説!『火星の人』のアンディ=ウィアーがまたやってくれました。一時的記憶喪失状態で地球から遠く離れた宇宙船の中で目覚めてから自身の使命を思い出し生存環境を確保するまでのサバイバルパート、唐突な異星人との出会いによるファーストコンタクトパート、最良の相棒ロッキーと共にアストロファージの謎と対抗策を求めるバディものパートに、それらと並行して語られるグレースが英雄として片道切符のロングパスに出されるまでのクライシスパート、そして衝撃の真実とまさかのトラブルで彼らの友情と力が試されるクライマックスパートと一巻で何度も楽しめる超お徳用アソートパックの趣。それでいて、全体を真摯な科学的態度を徹底するウィアー節が貫いており、とっちらかった感は一切ないのがもう奇跡というべき完成度。理系の徒ではないので実験パートにはそこまで燃えなかったのですが、コミュニケーションのためのプロコトルを構築していく言語学パートはものすごく興味深く読めました。世界を蝕みつつある反知性主義に冷や水をぶっかける最良の名にふさわしい名作と確信します。
So when the mystery is starting to grow old Another dream goes by Like ashes out of gold
とここまで書いといて実は私ウィアーはこれが初読。早く『火星の人』や『アルテミス』読まなくっちゃ。世の中にはまだまだ自分の知らない名作と名作家が星の数ほど転がってるんですね。全部は無理でも一冊でも多く読めるように心と体の健康に気を配ろうッと。
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