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「侍」なんて後世にできた曖昧な概念を遡及させてそれに該当するかどうか厳密に議論できると思う方が間違ってる。弥助は中間とか小者ってくらいの立ち位置でしょうが、それを「侍」って呼ぶかどうかは趣味のレベルなんじゃないかと。個人的には刀が装備出来て攻撃魔法も一応使えるならそれは侍だと思います。ついでにおまけに銭投げと白羽取りもか。
夜が遅いと覿面翌日のパフォーマンスに響く体質の自分。ショートスリーパーの人達ってどんな体の構造してるんだろうか。
爪を立てる現実全力で駆け抜けていこう
早瀬耕
早瀬耕
昭和四十二(1967)年~。日本の小説家。東京都生まれ。
デビュー作の『グリフォンズ・ガーデン』は金子郁容*1の勧めを受け、大学の卒業論文として執筆された。この作品は金子の手により出版社へと渡り、1992早川書房より発行された。当初より小説化を志望していた早瀬であったが、作家デビュー当時、すでに早瀬はコンピュータ関連の企業へと就職していた。父の言葉やデビュー作の売り上げなどから専業の小説家への道を諦めた。その後、会社員として働くが、2014年に体調の問題から退職した。
退職後の2014年、かねてより構想していた『未必のマクベス』(早川書房)にて作家として再デビューした。この『未必のマクベス』は、第17回大藪春彦賞の候補になった。文芸評論家の北上次郎*2は、同作について「構成のうまさが傑出している」と評した。2016短編「彼女の時間」が星雲賞日本短編部門参考候補作となった。 (wikipediaより修整引用)
2016年から『SFマガジン』を読みだした際に、山本弘の『プラスチックの恋人』と一緒に「プラネタリウムの外側」が連載されてるのを読んで非常に感銘を受けた作家さん。大学の研究室を舞台にした硬質で甘酸っぱい物語が非常に印象的でした。他の作品はまだ読めてないのですが、今度じっくり時間を作って読んでみたいなと思わせてくれる作家さんです。
南極大陸
南極大陸
地球の最も南にあり、南極点を含む大陸。南半球の南極地方にあり、南氷洋に囲まれた南極圏に位置する。5番目に大きな大陸であり約1400万k㎡の面積は、オーストラリア大陸のほぼ2倍に相当する。約98%は氷で覆われ、その厚さは平均2.00325kmに及ぶ。
南極大陸は、平均気温が最も低く、乾燥し、強風に晒され、また平均海抜も最も高い大陸である。年間降水量が海岸部分で200mm、内陸ではさらに少ない砂漠と考えられる。南極大陸で観測された最低気温は、2018年7月に記録した-97.8°Cである。この気温では人間が定住することは難しいが、約1000-5000人が大陸中に点在する研究所に年間を通して滞在している。
自然状態では、寒冷な環境に適応可能な生物のみが生存し、多くの藻類、ダニ・線虫やペンギン・鰭脚類・節足動物などの動物類、バクテリア、菌類、植物および原生生物が繁殖している。植生はツンドラである。
かつて、「南の地」を意味するテラ・アウストラリス (Terra Australis) という大陸が空想されていた南極域に、公式に大陸が存在する事が確認されたのは1820年にロシアの探検家ファビアン・ゴットリープ・フォン・ベリングスハウゼン*3とミハイル・ラザレフ*4がボストーク号とミールヌイ号で行った遠征に端を発する。しかし、厳しい自然環境や、当時は資源が見つからなかった事、そして孤立的な地理条件から、19世紀中はほとんど注目されなかった。
1959十二ヶ国の批准で始まった南極条約は、その後加盟国が53ヶ国にまで増えた。条約は、軍事的活動や鉱物採掘や核爆発や核廃棄物の発生の禁止、各国家による領域主権主張の凍結、科学的研究の支援と生物地理区としての保護を定めた。多くの国から派遣された科学者たちが、研究や実験を行っている。(wikipediaより修整引用)
エヴァのセカンドインパクトの舞台。個人的には子供の頃に読んだ偉人伝でのアムンゼンとスコットの南極点到達争いが非常に印象深いです。なんとなく「北の方が南より上」の感覚な北半球人の傲慢な感性を持っていた子供時代の自分は「北極は単なる氷塊なのに南極は大陸がある」=「北極より南極の方が強い」ってイメージになんか納得がいかなかったのを思い出します。地学的にはバカみたいに重要な陸塊で南極条約によって厳重に保護されているため、領土紛争とかもほとんどなく歴史屋にとっては少し寂しい大陸です。
ごめんあそばせ、わざとした訳ではありません
マリー=アントアネット Marie Antoinette
西暦1755~'93年。全名:Josèphe Jeanne Marie Antoinette。フランス王ルイ16世*5の妃。マリア=テレジア*6の娘。
1770フランス皇太子(のちのルイ16世)と結婚。'74王妃。奢侈による濫費、民衆蔑視によって国民の反感を招いた。政治にも干渉、フランス革命勃発後は君主制の維持に努め、国外逃亡を企て、'91ヴァレンヌ事件を起こした。反革命武力干渉を各国に要請、反革命運動の中心とみなされ、'92八月事件後逮捕、'93夫に続き、処刑された。(『コンサイス人名辞典 外国篇』より引用)
稀代の悪女マリー=アントワネットの最期の言葉。処刑台に赴く途上で誤って処刑人の足を踏んでしまっての一言で、かの有名な「パンがなければケーキを食べれば良いじゃない」と合わせて運命に翻弄された彼女の天然さをよく表した日糸とだとばかり思ってたのですが、彼女の伝記を改めて見てみると何が何が。この人普通に全く頼りにならない旦那を横目に、実家のハプスブルク家他と熱心に連携して滅びゆくフランス王政を支えた女傑じゃねーかと。まあ冷静に考えるとかのマリア=テレジアの娘が薄幸の天然美少女な訳ないですよね。ベルばらの罪は重い。
そんな実像を加味してこの「ごめんあそばせ、わざとした訳ではありません」は最期の瞬間まで自身の一挙手一投足に政治的意味を乗せて動こうとしていた彼女の気丈さとギロチンの恐怖に怖じぬ高潔さを乗せた覚悟の時世にも見えてくるのではないでしょうか。
気付いて胸に響く音を心の赴くまま受け取って
デビュー作で一世を風靡しながらも糊口をしのぐために一度は会社員の道を選び埋もれた早瀬耕、「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」「ごめんあそばせ、わざとした訳ではありません」の発言で構成天然純朴娘のイメージで埋め尽くされたマリー=アントワネット。南極大陸を覆う分厚い氷のように、その才能や実像を覆い隠すしがらみや偏見のなんと多いことか。その分厚いベールを丁寧に取り除くことこそ歴史屋の使命だと信じ、今日も自分は駄文を垂れ流します。
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*1:慶應義塾大学名誉教授。慶應義塾幼稚舎舎長。Ph.D.(オペレーションズ・リサーチ専攻)。代表作: 『コミュニティ・ソリューション ボランタリーな問題解決にむけて』・『ネットワーク時代の企業 LANを超えて』・『空飛ぶフランスパン』(著作)他。
*2:目黒考二。代表作: 『冒険小説の時代』・『冒険小説論 近代ヒーロー像100年の変遷』・『本の雑誌風雲録』(著作)他。
*3:Фабиан Готтлиб Таддеус фон Беллинсгаузен。クロンシュタット軍事総督。海軍中将。バルチック艦隊勤務を経てロシア最初の世界周航に参加。そこで地図作成の才を見出され、南極海探険隊の指揮官に抜擢され南極半島やピョートル1世島などを発見。帰国後露土戦争でも活躍し累進した。
*4:Mikhail Petrovich Lazarev。バルチック艦隊司令長官。海軍大将。三次の世界一周探検航に参加し活躍。帰国後、アゾフ号艦長としてナヴァリノの海戦の勝利に貢献し、黒海派遣艦隊では幕僚長としてハンカー・イスケルシ条約を締結するなど活躍し、黒海・バルチックの両艦隊の司令長官を歴任した。
*5:Louis XVI。ブルボン朝フランス第5代国王。父ルイ・フェルディナン・ド・フランス、母マリー=ジョゼフ・ド・サクス。積年のライバルであったハプスブルク家の娘を妻に娶り、将来を嘱望されて即位するも、先代先々代の積極財政のつけの財政難に苦しめられ、フランス革命を招き、8月10日事件により退位処刑。
*6:Maria Theresia。オーストリア大公。父カール6世、母エリーザベト・クリスティーネ・フォン・ブラウンシュヴァイク=ヴォルフェンビュッテル。子にマリア=エリーザベト・マリア=アンナ=ヨーゼファ=アントニア・マイラ=カロリーナ・ヨーゼフ2世・マリア=クリスティーナ・マリア=エリーザベト・カール=ヨゼフ・マリア=アマリーナ・レオポルト2世・マリア=カロリーナ・マリア=ヨハンナ=ガブリエーラ・マリア=ヨザファ・マリア=カロリーナ・フェルディナント=カール=アントン・マリー=アントワネット・マクシミリアン=フランツ。父の死に伴いハプスブルグ家の家長となり、オーストリア継承戦争と七年戦争を経てオーストリアを近代国家へと育て上げた。