脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

百合と唐沢俊一と後花園帝について

http://www.mikmik-mok.sakura.ne.jp/2chMachSokuho/DBhtml/moeplus/20121231_1354586668_detail.html
知識も愛情もない奴が流行ってそうなジャンルの美味しそうなところだけ掠めようとするからこうなるんだ。


 明けましておめでとうございます。本年もよろしく。今年の目標は「人格識見器量能力その他諸々において、人にないものねだりをしない」です。


SRWOGⅡ進捗

  • 2周目第13話「野心の代償」カークス軍と交戦中。トップエース:マサキ=アンドー@サイバスター

果てもない夢の話こんな結末じゃなかったはずよ

百合

天に代わりて不義を討つ - 脱積読宣言

ユリ
 庭に栽培または山野に自生するユリ類の総称。種子植物門単子葉綱ユリ科
 世界に約100種、日本に約15種が自生している。地下に鱗茎を持つ多年草で、体に比して大きな花を開く。胚乳種子を持つ。主なものにヤマユリオニユリスカシユリテッポウユリクルマユリカノコユリがある。(『生物事典 四訂版』より引用)

 園芸好きな我が家の母が蘭派だった為、ひ弱い・匂いが下品・花粉が汚いと散々な言われようだった百合の花ですが、西洋ではマリアの象徴たる純潔のモチーフとして、東邦でも「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」と清純な女性のイメージとして語られてきました。そこからか、男性ホモセクシャルの「薔薇」に対比させて、サフィストの暗喩として「百合」が用いられるようになりました。ちなみにこの用法が出たのは結構遅く隠語的に使われ始めたのが1970年代の『薔薇族』において、人口に膾炙したのは1982年の日活ロマンポルノ『セーラー服 百合族』を待ちます。現代では一代ジャンルとして語源の「薔薇」をも凌ぐ隆盛を見せる「百合」の使徒たち。今後の発展を願って止まなくはあるのですが、願わくは元の清純のイメージを壊すような暴走だけはしてないでほしいものです。

ブラックヤギーと劇薬まどれーぬ (IDコミックス 百合姫コミックス)

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唐沢俊一

MUSIC FOR THE PEOPLE - 脱積読宣言
元気でいてね - 脱積読宣言
ミラクル☆フライト - 脱積読宣言
MEDICAL BODY - 脱積読宣言
大地をけって 空を飛ぶ - 脱積読宣言
バーチャルスター発生学 - 脱積読宣言
もっと高くflying my way - 脱積読宣言
月に吠える - 脱積読宣言
強いぞ!ガメラ - 脱積読宣言
Yellow Yellow Happy - 脱積読宣言
世界で一番受けたい授業 - 脱積読宣言
2005春 - 脱積読宣言
2005年回想をかねて - 脱積読宣言
魂の交歓 - 脱積読宣言

唐沢俊一
 昭和三十三(1958)年〜。日本のカルト物件評論家、コラムニスト、ラジオパーソナリティ元朝日新聞書評委員。北海道札幌市出身。札幌光星高等学校、青山学院大学文学部教育学科卒業*1。東北薬科大学薬学部中退。
 サブカルチャー、カルトとされる文化や物件について幅広い関心を持つ。書籍・映像・音楽・雑貨など昭和期における事物を今日的視点からB級文化として紹介する事をライフワークとしている。また、オタク文化の評論家として、各種メディアでのコメンテーターや、日本オタク大賞といったイベントの審査員を務めている。近年では落語会や舞台演劇などにも積極的に出演し、舞台俳優、カルト芸人とも称している。(wikipediaより引用)

 と学会の会員として名前くらいは知っているところに、幻冬舎文庫の『脳天気教養図鑑』で惚れ込み、『カラサワ堂怪書目録』や『怪体新書』、そして『ガラダマ天国』で完全に信者になったお方。高3の受験期から大学初期にかけて本気で大はまりしていたのが懐かしく思い返されます。しかし、2000年前後は精力的に新刊を出版していた彼も『トリビアの泉』のスーパーバイザーとしての成功により忙しくなるにつれて、出版頻度も質もみるみる低下し、2007年刊の『新・UFO入門』での大規模な盗用が指摘されて以来泣かず飛ばず。大学時代の恩師の至言、「テレビに出ると物が書けなくなる」を地で行ってくれました。個人的に完全に愛が醒めたのを実感したのは『Qさま』で一般教養の欠如を見事に晒してしまった時だったでしょうか。博覧強記を売りにする人間があんなところで躓いてちゃあきません。とまあ、個人的には一時は尊敬する人物に名前を挙げる程の入れ込みようからの脱信者の過程が社会復帰とほぼ軌を一にしていることもあり、井沢元彦小林よしのりと並んで、「若気の至り」の象徴のような作家です。因みに上記リンクは信者の残滓ですのでご興味のある方は読んでみてください。私は再読してみてイヤーな汗かいてしまいましたが。

トンデモ非常時デマ情報レスキュー

トンデモ非常時デマ情報レスキュー

後花園帝

亡国覚醒カタルシス - 脱積読宣言

後花園天皇
 応永二十六(1419)〜文明二('70)年。在位:正長元(1428)〜寛正五(1464)年。崇光天皇*2の曾孫。後崇光院*3の第1皇子、母は敷政門院源幸子*4。諱:彦仁。
 1428後小松天皇*5の猶子となり践祚。在位中は罹災・戦乱が相次ぎ宮廷は衰微した。'64後土御門天皇*6に譲位。(『コンサイス日本人名事典 改訂新版』より引用)

 正長元(1428)年から寛正五('64)年までの40年弱の治世と治天の君としての院政期も含めると、正長の土一揆永享の乱嘉吉の乱禁闕の変・長禄の変に応仁の乱とありったけの動乱を味わいたいだけ味わった不運の帝なんですが、赤松氏追討における治罰の綸旨復活により朝廷権威を武家政権より取り戻した天皇家中興の祖として、今谷明氏などにより再評価の機運の高いお方でもあります。そんな学術的な話を抜きにしても、曽祖父以来の悲願である皇統「奪還」を成し遂げた御家再興譚に、心ならずも帝位を横取りすることになってしまった一休禅師との交遊、最後の勅撰和歌集新続古今和歌集』の編纂で見せた風雅の顔、そして現実と責任から逃げ続ける将軍義政に代わり応仁の乱の混乱の責を一身に受け出家遁世した叡慮と見どころ語りどころの多い方であります。新たなる英雄譚の題材にどうぞ。といっても、この時代は本来クローズアップされるべき方が無視されすぎてて大渋滞起こしてるんで、彼が必要とされる日はまだまだ遠そうですけどね。

天皇皇族実録 85~87 後花園天皇実録

天皇皇族実録 85~87 後花園天皇実録

弱いくせに馬鹿なくせに本当の男になりたいと

 無責任な学生時分は唐沢俊一のような世間と斜に構えられる人物に憧れましたが、実際社会の荒海に漕ぎ出してみれば、必要とされるのはそして成りたいのは、後花園帝の如く責任をきちんと取れる百合のように気高い男。いつか自分も「それは私の責任です」と言える逃げない男になりたいものです。もっとも世の中三下の首一つで物事収まれば誰も何も苦労しないんですけどね。

m-CABI (初回限定盤)

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帰って来た今日の一行知識

日本は1980年以降自然感染のない小児麻痺予防の為に打っていたワクチンの副作用で80人の小児麻痺患者を出している
所謂ポリオ生ワクチン問題ですね。最近ようやく不活性化ワクチンが認可されて問題も終息の気配を見せていますが、本末転倒というかなんというか。我々も羹に懲りて膾を吹いた挙句に角を矯めて牛を殺す愚は犯さないようにしたいものです。

*1:英文科卒とする記述がある一方、教育学部に在学していたとする記述、文学部中退とする記述もある

*2:北朝第3代天皇。諱は興仁。父光厳帝、母陽禄門院。旧名:益仁。正平の一統により廃位され、賀名生へ連行。後、帰洛なるも皇統復帰はならず、伏見宮家の祖となった。

*3:太上天皇。諱は貞成。父伏見宮栄仁親王、母正親町三条治子。伏見宮3代当主として皇統奪還に尽力。自身の即位こそならなかったものの、称光天皇の早逝により息子の彦仁親王が即位、大願成就を果たした。代表作:『看聞御記』(日記)他。

*4:後崇光院仕女。父庭田経有、母飛鳥井雅冬女。旧名:経子。女房名:二条殿。子に性恵女王、後花園帝、めここ、理延女王、伏見宮貞常親王、ちよちよ、雲岳聖朝。

*5:第100代天皇。諱は幹仁。父後円融帝(足利義満とも)、母通陽門院。南北朝合一により三種の神器を奪還するも、足利義満の傀儡としてその治世をおくった。

*6:第103代天皇。諱は成仁。父後花園帝、母嘉楽門院。応仁の乱による皇室権威の衰微に伴い、苦難の治世をおくった。