脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『マリア様がみてる〜私の巣』

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1391984.html
武闘派大学の本領発揮。不本意な保身より誇り高き闘争を。


 私は皆さんもうご存知の通り普段は同和利権打倒だの韓流wwwだのぶち上げてるのですが、実生活で「あそこの部落が〜」だの「あいつには韓国人の血が〜」だのとにたにた下卑た笑いで語る上司に遭遇した瞬間言い知れぬ怒りと軽蔑を感じました。あの広島での12年間の教育は確かに私の中に息づいていたようです。


SRWZ進捗

マリア様がみてる 35 私の巣(マイネスト) (コバルト文庫)

マリア様がみてる 35 私の巣(マイネスト) (コバルト文庫)

言葉ひとつ足りないくらいで壊れてしまうようなかよわい絆ばかりじゃないだろう

私の巣

姉妹になったら、お姉さまって呼んでくれるの?」by筒井環

 母が再婚する。頭の中では割り切れることが、心はどうしても消化できなくて・・・。そんな時、彼女の心の中に土足でづかづか入り込んできた闖入者が一人。

 
 導入話。元々スタンドアローンの短編だっただけあって起承転結ついて「子供らしさ」というテーマもしっかりとした佳作。ただこの話だけだと、環さまが完全無欠の空気の読めない厚顔無恥のアホの子に見えてしまうのはナイショだ。

お引っ越し

この家も、庭も、百さんが来てくれて喜んでいるわよ」by筒井椿

 瓶は何処行った?引越しの日に巻き起こる謎のトラブル。百の持ち込んだ糠漬けが平和だった小森谷家に波乱を巻き起こす!のか?


 どこのサスペンスドラマだと言いたくなる複雑怪奇な家系図の一家に嫁いだ×一コブ付きの大年増。さあどんなドロドロの愛憎劇が繰り広げられるのかとwktk心配してみるも、蓋を開ければ、いつもどおりの、いやいつも以上の爽やかほのぼのストーリー。ほんとこんな複雑な設定作る必要あったのか?

  

一週間

淋しいというより、早く会いたい、かな」by二条乃梨子

 環さま不在。修学旅行で日本を離れた環さま。ひとりが抜けただけで大きなお屋敷はなんだか不思議に淋しくて。


 逢えないことで深まる愛情。ベタなテーマをベタに爽やかに料理してます。モブ出演の乃梨子瞳子もいつもの味で大満足。

聖夜

で、その看板娘の作った花束を持って一旦帰りかけた老紳士は、振り返って言ったんでしょう?これはあなたへのクリスマス・プレゼントです、―って」by朝倉百

 今日は楽しいクリスマス。だけどこの家では家主の筒井信五郎が不可解な不在。当然残された妻の椿はナイーブに。静かな緊張の張り詰める不思議な聖夜の改革の旗手を任された新人二名の戦果は如何に。


 オシドリ夫婦が唯一克服できない瑕、亡くなった先妻桐子。知らない強みで、新参者の香也・百母子はそのタブーを解きほぐせるのか!?と煽りたいのですが、今回もいつも通りの平常運転のほのぼのうっかり家族のハートウォーミングストーリーに帰着。どうやったらカレーの素材で懐石料理が作れてしまうんでしょうか。不思議な御仁だ。

憂鬱

ま、会社って場所はいろいろあったりなかったりするところだってことよ」by朝倉香也

 元気印の香也さんもなんだか最近落ち込み気味。周りの心配を余所に独り孤独に踏ん張る彼女の戦いの結末は?


 地味に酷いお局さまイジメのお話。相変らず女性の描く女同士のイジメはリアルでえぐい。くわばらくわばら。

私たちの巣

でね。その子ったら百さんのこと紹介して欲しいなんて言ってるのよ。最近の一年生って大胆ね。ふふふ」by美幸さん

 出会って一年。色んなことがありました。これからも続く彼女たちの巣での生活に幸多からんことを。


 THE 後日談。可もなく不可もなくの綺麗な終わり方。てっきりラストはロザリオ授受で締めだと思ってばかりいたので肩透かし食らわされました。そうだよね、令と由乃と違って、環と百は「恋人」じゃなくて「家族」だもんね。

愛されるばかりが能じゃないだろう

 意地でも新規シリーズ立ち上げは拒み続ける作者さん。短編集も十二分に面白いのだから文句いう筋合いはないんですが、やはり長期シリーズの方を楽しみにしてしまいます。焦らず急がず、だけど才能の錆付く前に新しいリリアンサーガを我々に見せてくださいね。信頼してますよ。

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帰ってきた今日の一行知識

梟の巣は啄木鳥のお古
基本木の洞に住まうのですが、自力で穴を穿つ能力はないので、キツツキさんの力を借りるようです。流石に森の賢者さんは考えることが違う。