すらるど - 海外の反応 : 海外「中世日本をモデルにしたファンタジー世界の小説を書いてみたいんだけど……」日本をモデルにしたファンタジー小説に対する海外の反応
こういうの見ると、逆説的に日本のなんちゃってファンタジー世界がどれほど適当かよく分かろうってもんです。他山の石にしなきゃあいけませんね。
明後日は遂に年度末理事会。俺これ終わったらたっぷり遊ぶんだ・・・。
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DQⅧ進捗
- 竜神王に敗北。主人公のスキル称号:「英雄の心」
- 作者: 帚木蓬生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/12/24
- メディア: 文庫
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君にあげた僕の言葉達よ成仏せよ
空爆
「自分は鰻ではなく、もっと白くて大きな、化粧した生き物を物色していました。鰻と同じで、たいていはツルリと逃げられましたが、筆おろしをさせてもらったのも、あそこです」by予備学生
特攻の前線基地太刀洗を襲った空襲のお話。なんとも恬淡として人が死んでいくのがなんとも名状しがたい感情を掻き立てます。人って劇的には死ねないんですよね。
蠅の街
「原子病にかかった者は、意識がずっと確かじゃけん、よけい可哀相です」by巡査部長
原爆投下1ヶ月後の広島で原子病と戦う元軍医さんたちの物語。舞台が勝手知ったる広島は牛田ってこともあり、本短編集で一番印象に残っています。特筆すべきは余り今まで取り上げられてこなかった気のする、原爆症の病理的描写。「舌は黒褐色の厚い舌苔に覆われていた。扁桃から軟口蓋にかけて、どす黒い汚物がつき、口腔を塞ぐばかりに腫れ上がっている・・・」。どんなお涙頂戴の悲劇よりも原子爆弾の恐ろしさを告げてくれていると思えるのは私だけでしょうか。
焼尽
「上野、浅草、下谷、神田は全滅です。道には黒焦げの屍体が累々としています。隅田川は屍体で埋まっています。生き地獄を見てきました」by警防団員
東京大空襲。数多ある類書と比べても描写もテーマも凡庸、なんて言ったら怒られるでしょうか。
偽薬
「時代劇用の衣裳がどうしても作れないのです。道中合羽や手甲脚絆、長どすなど、どこかにないものでしょうか」by衣裳班班長
素人劇団の奮闘と間近に迫るソ連・八路軍の恐怖とが好対照な一編。好対照すぎてなんだか読後感もどっちつかず。ないない尽くしの中から衣装を整え、芝居を形にしていくパートは普通に面白いのになあ。
土龍
「馬鹿者、ここに負傷者を置くと士気に影響する。軍医でありながら、そんなことも分からんのか。早く後退しろ」byM部隊長
沖縄戦で絶望的な蛸壺戦術につき合わされた哀れな軍医の物語。Drらしいシニカルで醒めた視点が中々新鮮です。
軍医候補生
「ご両親に葉書は出しているか。心配されとるはずだよ。元気でいると書けば、実際に元気になる」byK区隊長
これも前に見た気がする・・・
戦犯
「おい、これはスキッパーで撲られたのだろう。白状しろ」by私
アンボン航空基地建設の際、徴発した原住民の健康管理を怠り結果として虐待に加担したとして戦犯とされた軍医のお話。非道で無策な上層部に中間管理職はどこまで抵抗すべきなのか考えさせられる一篇です。
出廷
「まあいい。だが君たちは地方では立派な先生かもしれんが、軍隊では軍隊の規律がある。以後気をつけ給え」by歩兵少尉
後二つ!
まるで自分が世界一汚れなき者に思えてきたりもするんですが
軍隊という同調圧力の強い組織の中でただ一人異邦人としての眼を持ち続けれる稀有な職種、軍医。戦記物を描くには主人公としていい立ち位置なのかもしれませんね。最低限の教養と文才は保障されてる訳ですし。
- アーティスト: RADWIMPS
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- 発売日: 2013/10/16
- メディア: CD
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帰って来た今日の一行知識
近代戦争で動員される軍馬の割合は兵卒の約2割
自動車以前はかなりの数が必要だったんですね。そりゃあ各国で必死こいて品種改良もする訳だ。