脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『鞭と鎖の帝国〜ホメイニ師のイラン』

痛いニュース(ノ∀`) : 「ワタミ」渡邉美樹氏、都知事選再出馬に意欲 「私欲のないトップリーダーが求められている」 - ライブドアブログ
言いたいことは沢山ありますが、取り敢えず一言、「失せろ!」


 実家から魔都東京に戻って恒例の体調不良。人間の脳は所詮生命機械に過ぎないのだと再確認。一行動起こすごとに考え込まなきゃいけないのはまさに処理落ちそのまま。もうちょっと体を労わってあげよっと。

あぁ、汝が大地は尽きる事なき魂の泉か

イラン Iran
 アジア南西部の共和国。高原地帯を占め、ペルシア湾オマーン湾に臨む。正称:イラン・イスラム共和国、Jomhori-e-Islami-e-Irân、Islamic Republic of Iran。旧称:ペルシア。首都:テヘラン。面積:164.8万㎢。人口:5978万人(1994推定)*1
 西はトルコ・イラク、東はアフガニスタンパキスタン、北はアルメニアアゼルバイジャン・トゥルクメニスタンに接し、カスピ海に臨む。北にエルブールズ山脈、南西にザグロス山脈が連なり、その間がイラン高原となる。気候は乾燥し、ステップと砂漠が広がる。農牧地帯であるが、石油開発により経済が急速に発展。古代からアリアーナ、ペルシアとして名をとどめてきたところで、文明発祥地の一つ。1979イスラム革命によって、'25以来のパーレビ王朝が崩壊し、イスラム共和国となる。'80イラクとの戦争が勃発。主住民はペルシア人。主言語はペルシア語。主宗教はイスラムシーア派。通貨はリアル。(『コンサイス外国地名事典 第3版』より引用)

 厚いベールに包まれた謎の帝国の素顔と暗部を鋭くえぐる痛烈なルポルタージュの体をとった、特派員のお気楽ご気楽滞在記。名物記者高山氏の筆になるだけあってイスラムの悪習を断罪する筆致も、007の真似事に勤しむ娯楽パートもどっちも楽しく読めます。イラン・イラク戦争で、現代のグレートゲームのプレイヤーとして、新参ながらも奮戦するホメイニ一派という位置づけで描くのは見事。イランの崩壊は間近と予見してるのが、後知恵で見るとちょっと残念ですが、それもご愛嬌。イラクの崩壊とISISの擡頭で盤面ぐちゃぐちゃになる前の古き良きゲーム盤としての中東を楽しみたい方は是非ご一読を。

そして汝に永遠の不死を

 イギリスが種を蒔いて、アメリカというかブッシュが完全無欠にひっかきまわした中東のカオス。ISISは一向に衰えを見せず、全く解決の端緒も見えません。これに比べると極東のごたごたなんて可愛いもんだなぁと改めて。北朝鮮さん中国さん、まだまだもうちょっと分かりやすい悪役でいてね。

Ey Iran

Ey Iran

帰ってきた今日の一行知識

シーア派は直訳すると「派閥派」
シーア・アリーで「アリーの派閥」って意味だったのが和訳されるときに何故か、シーアの方が残っちゃったみたいですね。やっぱり翻訳は難しい。

*1:2012現在約7560万人