脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

ヒトラーのいる民宿と涼宮ハルヒの憂鬱と四季童子について

痛いニュース(ノ∀`) : 虚構新聞「日本ユニセフ、寄付金の流れ透明化へ」の記事、日本ユニセフの抗議により削除される - ライブドアブログ
あら見苦しい。もうこのご時世に圧力なんて逆効果だってことをそろそろ学びましょう。


 『劇場版 魔性少女まどか☆マギカ 〔新編〕叛逆の物語』2周目観賞。で特典のフィルムの結果がこちら。

背景ならまだしもシーンの同定すら難しい*1なんだこれの一品。珍フィルム蒐集家の方はご一報ください。お譲り致しますよ。

Life's a laugh and death's a joke, it's true. You'll see it's all a show

PYSON+Hitler

おいらは陽気なランバージャック - 脱積読宣言

空飛ぶモンティ・パイソン Monty Python's Flying Circus
 1969〜'74イギリスのテレビ局BBCが製作・放送したコメディ番組である。イギリスのコメディグループモンティ・パイソンがグループとして制作した初の作品である。
 同時代の事件や哲学に敏感に反応するとともに、同性愛や民族・宗教上の差異を扱ったきわどいネタも多く、そのナンセンスさと毒の強さは以後コメディにとどまらず多くの欧米文化に影響を与えた。特に本国イギリスではコメディ番組の時代毎の傾向を「パイソン放送以前」(〜1969)・「パイソン放送当時」('69-'74)・「パイソン放送以後」('75〜)とカテゴライズするところからも如何にこの番組が英国コメディ番組史に多大な影響と衝撃を与えたかが読み取れる。また、BBCが公共放送であるにもかかわらず、王室の関係者や政治家の映像、マーガレット王女*2のぬいぐるみなどをあまり敬意を払わないような使い方でコントに用いることもあった。番組のオープニングテーマはアメリカの作曲家ジョン=フィリップ=スーザ*3の「自由の鐘」をアレンジしたものである。また、オープニングアニメの最後に空から落ちてくる巨大な足のビジュアル・イメージは強烈で、パイソンズのトレードマークとしてしばしば使用される。モンティ・パイソンの6人が出演しているが、第4シリーズではジョン=クリーズ*4が参加しなかった。その理由として夫婦で関わっていた『フォルティ・タワーズ』が影響していたと考えられる。彼は第2シリーズの後半あたりですでに番組に飽きており、第3シリーズでの出演も半ば義理のようなものだった。第3シリーズの彼は「チーズショップ」のほかは数えるほどしかスケッチを執筆していないが、第 4シリーズの時はいくつかのスケッチを提供している。手薄になった出演者陣を埋めるためか、アニメーション担当のテリー=ギリアム*5本人自身の出演が増えた。また、西ドイツ向けに特番『空飛ぶモンティ・パイソン ドイツ版』も製作されている。日本では1976年から1977年にテレビ放映されている。(wikipediaより引用)

ヒトラー
 イングランドの静かで平和な田舎町にナチスの部下と共に現れたアドルフ=ヒトラー*6ヒルターという偽名を使っているが、バレバレなのである。怒鳴り声など見事にソックリ。(『モンティ・パイソン大全』より引用)
登場作品:『空飛ぶモンティ・パイソン』第1シリーズ第12話「裸のアリ」
演:ジョン=クリーズ

 イギリスの誇る最凶コメディアンパイソンズ。自国のビクトリア女王すらネタにする彼らが、ヒトラーという最上の食材を放っておく訳がありません。第一シリーズの傑作スケッチの一つ「ヒトラーの民宿」で、リッペントロップとヒムラーの二人の腹心と共に捲土重来を期してサマセット州マインヘッドからイギリス下院に立候補しようとするヒトラーの奮闘が描かれています。個人的にはフライングサーカスの中でも一二を争うほど大好きな作品で、その真骨頂はやはりジョン=クリーズの怪演にあるでしょう。でたらめなドイツ語風演説は一度聴いたら二度と忘れられない中毒性。とかく吹替え版の評価の高いモンティ・パイソンですが、このスケッチは是非字幕版で堪能してください。

涼宮ハルヒの憂鬱

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涼宮ハルヒの憂鬱 角川スニーカー文庫 S 168-1
著者:谷川流*7、発行者:井上伸一郎*8、発行社:株式会社 角川書店
2003年6月10日初版発行
目次

  • プロローグ
  • 第一章
  • 第二章
  • 第三章
  • 第四章
  • 第五章
  • 第六章
  • 第七章
  • エピローグ
  • あとがき
  • 解説 スニーカー文庫編集部

 現代日本の誇るジュブナイルSFの最高傑作の一つ。細かいあらすじ・評論は『トンデモ本?違う、SFだ!』のP211を参照のこと。この話を象徴する一言をずばり抜き出されて、完全に的を射た総論的感想を書かれては、蛇に足を書き足す元気も起こりません。そこらの雑誌の論評位鼻で笑って無視できるくらいの面の皮の厚さはあるんですが、流石に好きな作家さんだけあって、感性も似てしまうようです。軸線のずらしようもありませんでした。
 これでおしまいと筆をおける身分に早くなりたいものですが、そういうわけにはいかないでしょう。重箱の隅をつついた感想を。文体は『スレイヤーズ』の成功以来乱立した一人称での独白体ですが、十年の淘汰を経てここまで洗練されたかと思える完成度。進化をやめた文壇とは違う、ラノベ界の熱さが感じられます。構成力は凡庸、発想も平凡、ましてや、修辞技法技法が優れているわけでもありませんが、その文章の持つ空気は不思議と暖かく、中座を許さぬ魅力をまとっています。頻出するマニアックと言うかオタッキィーなくすぐりが人によってはうざく感じるかも知れませんが、出自の卑しさによる過小評価を黙過していい作品ではありません。今すぐ本屋に行って、この本をレジに持って行きましょう。勿論表紙を下に向けて出すのを忘れずに。

涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)

涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)

四季童子

それが、愛でしょう - 脱積読宣言

四季童子
 日本のイラストレーター。女性。愛知県在住。
 『フルメタル・パニック!』、『セブン=フォートレス』、『モンスターコレクション』などのイラストレーションで知られる。また、TRPG雑誌『ゲーマーズ・フィールド』の表紙を隔号で務めている。以前は『RPGマガジン』でイラストを描いていた(ルーンクエストなど)。『このライトノベルがすごい! 2008』では女性イラストレーター部門ランキングで四位となったが、『フルメタル・パニック!』の作品の人気に引っ張られる形だったと評されている。ペンネームである『四季童子(しきどうじ)』は、プロになる前に使用していたペンネーム『THE・四季童子ざしきわらし)』が、いつの間にか『THE』が取れてしまい『四季童子』となったものである。(wikipediaより修整引用)

 前世紀末から今世紀初頭にかけての富士見ファンタジア文庫の看板絵師。『モンスターコレクション・ノベル』に『セブン=フォートレス』、そして何より『フルメタル・パニック!』にと2000年前後は私の読んでるラノベの半分近くはこの人の挿絵が入ってた気がするのですが、いつの間にかフルメタ専属絵師に成り下がっててかなり残念だったお方。この人の描く、女性絵師らしい男女ともに清潔感あふれるキャラたちはとても魅力的なんですが、その分全く色気がないのが致命傷だったんでしょうか。個人的には、90年代のキング系と00年代の日常系萌え絵の間に狂い咲いた、この人やひびき玲音のような少女マンガの系譜をひきつつ現代風にブラッシュアップされた硬質なイラストは大好物なのでもう一度復活を願いたいものです。

When you're chewing on life's gristle. Don't grumble, give a whistle.

 新たなるマスコミュニケーションの勃興期は天才的アジテーターによる世論の恣意的誘導がとかくおこりやすいもの。本格的ネット時代の濫觴を浮かべた現代日本もいつHitlerのごとき怪物が出現しないとも限りません。それに対抗せんがためにもPYTHONSのような道化が必要とされるのだろうと思います。涼宮ハルヒの憂鬱四季童子の美麗なイラストに萌えるのもいいですが、やはりサブカルチャーの本懐は反骨精神にこそありと信じます。いつの日か日本でもNHKで「キチガイ」と高らかに叫ぶ勇者の現れますことを。

Monty Python Sings

Monty Python Sings

帰って来た今日の一行知識

現在地球人と交信できるだけの文明を保持する地球外惑星は10個ある
ドレイクの方程式による推定。フェルミ推定の常としてパラメータの妥当性にツッコミ所満載*9ですが、これくらい夢見たっていいですよね。地球人類だっていつかきっと幼年期の終わりを迎えられるはず。

*1:多分仁美のナイトメア覚醒シーンだとは思うんですが・・・

*2:Margaret Rose Armstrong-Jones。スノードン伯爵夫人。父ジョージ6世、母エリザベス=ボーズ=ライアン。夫にアンソニー=アームストロング=ジョーンズ、子にリンリー子爵デイヴィッド、サラ=チャット。

*3:John Philip Sousa。海軍少佐。代表作:「星条旗よ永遠なれ」、「エル・カピタン」、「雷神」他。

*4:John Cleese。代表作:バジル=フォルティ(『フォルティ・タワーズ』)・アーチー(『ワンダとダイヤと優しい奴ら』)(俳優)、ブルドッグ(『プレーンズ』)(声優)他。

*5:Terence Vance Gilliam。代表作:『フィッシャー・キング』、『未来世紀ブラジル』、『The Zero Theorem』(監督)他。

*6:Adolf Hitlerドイツ国総統。父アロイス、母クララ。ナチスを創設しミュンヘン一揆を起こすも逮捕投獄。出獄後は世界恐慌下の社会不安を背景に党勢を拡大。首相就任後全権委任法を成立させ独立体制を確立。西欧に蔓延する厭戦感に基づく宥和政策の間隙を縫って勢力を拡大するも、ポーランド進出を機に第二次世界大戦が勃発。当初は電撃戦により破竹の勝利を続けるも、米ソ参戦により形勢は逆転。ベルリン失陥を目前に自殺。

*7:代表作:『学校を出よう!―Escape from The School』、『ボクのセカイをまもるヒト』、『電撃!!イージス5』他。

*8:角川書店代表取締役社長。副編集長として『月刊ニュータイプ』創刊に参画。角川書店に吸収合併後も、『月刊少年エース』の創刊などで功績を挙げ、代表取締役社長に就任。

*9:知的生命体が恒星間通信技術を獲得できる確率0.01%とか、文明の平均寿命が1万年だとか・・・