脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『けものフレンズ』

【けものフレンズ】たつき監督「突然ですが、けものフレンズのアニメから外れる事になりました。すみません、僕もとても残念です」 – けものフレンズちゃんねる
誰もがこの安寧が永遠に続くと思っていたところに青天の霹靂。終らないはずの日常ってこうやって崩れ去るんですね。


 がらにもなく緊急投稿。まさかこの年になって、こんなことで一睡もできないまま会社サボりかける*1とは思いませんでした。

はじめまして君をもっと知りたいな

 ここはジャパリパーク。姿かたちも十人十色のフレンズたちが手をつないで大冒険して今日もドッタンバッタン大騒ぎ。あなたもこの優しい世界に染まりませんか。

 
 うー、がぉー。ケロロ軍曹吉崎観音がコンセプトデザインを勤めるけものフレンドプロジェクトが満を持して送る起死回生一発逆転のアニメ。放送開始前に先行コンテンツのアプリゲーは配信終了。冬アニメ事前期待度ブービーの大逆境から、年度代表はおろか2010年代No1アニメの座を『魔法少女まどか☆マギカ』と競えるほどの覇権アニメとなった奇跡の一作。
 モチーフとなった動物を「原作」と位置づけ、敬意と愛情を注ぎまくった秀逸なキャラクター造形に、同じく原作への知識と愛情があふれ出る細かい仕草の描写がフレンズたちの魅力を120%引き出します。ストーリーも、最初自分が知った時の記事では「IQが下がる」なんてひどい紹介をされていましたが、実際は教育番組にも子供番組にもなりうる実に丁寧で緻密な構成。同人上がりの監督らしく「気付いた方だけにんまりしてね」の説明なしの細かい小ネタ*2が考察班の血をたぎらせます。正直1話は単独で見ると掴みも弱く盛り上がりにかける「ひどい」出来ですが、全12話を見終えた時にはあなたも絶対にフレンズの仲間入りです。

なんてこったてんでんバラバラちんぷんかんぷんまとまんない

 以上、前置きおしまい。で以下今日の本題の「たつき監督降板事件」について。まず、概要を確認すると9/25午後8時突如アニメ版の監督たつき氏から以下のツィート「突然ですが、けものフレンズのアニメから外れる事になりました。ざっくりカドカワさん方面よりのお達しみたいです。すみません、僕もとても残念です」。アニメ2期作成決定で当然監督続投と思われていたところにこの発言で当然ファンは大パニックで、野次馬も巻き込んで大炎上も、それから丸1日経った9/26午後9時に至るまで、名指しされたKADOKAWA(以下角川)、けものフレンドプロジェクト(以下KFP)の公式、総監督の吉崎観音にプロデューサー、監督の所属制作会社、出演者*3、コラボ先全てが完黙の異常事態。
 最大限楽観的に解釈すれば、あのツィートはたつき監督の暴走ではなく十全に計画されたもので、角川のたつき監督排除の方針に憤ったKFPが世論の盛り上がりをバックに団交するための策略。来週中には角川が折れてたつき監督の続投が正式決定し、10/8のけもフレがーでん幕張のフィナーレでたつき監督と角川の上層部がようこそジャパリパークの大合唱をバックに和解の握手。「喧嘩してすっちゃかめっちゃかしても仲良し」を体現する奇跡の大団円となるのでしょうが、さすがにそれは期待薄。関係各位に箝口令の行き届いている現状を鑑みるに、吉崎観音も声優陣も完全にたつき監督排除で料簡済み。というのが残酷な現実でしょうか。たつき監督の作るけものフレンドのアニメがあってのKFPの他企画の盛り上がりと捉える我々視聴者と、アニメは所詮KFPの一部にすぎないと考えるスポンサー陣(と多分吉崎観音)の認識の齟齬が生んだ悲劇と言えるでしょう。アニメバブル以降の豊富なコラボ企画の奇跡的な大成功がこの誤解を助長し、致命的な破滅を招いてしまったのだと思うとなんともやり切れません。
 もうここまで来ては儚い望みでしょうが、また近いうちにもう一度みんなで無邪気にけものフレンズでたーのしー出来る日が戻ってくることを心から願ってやみません。

帰って来た今日の一行知識

ヒトの一番の武器は投擲ができること
銃や弓矢が登場する前から、投槍でマンモスとか駆逐してましたもんね。そう考えると、人類の進化の究極は野球のピッチャーか室伏かもしんない。

*1:なけなしの使命感が勝ってきちんと出社しました。一応。まともに仕事になったかはナイショ♥

*2:ここで総監督の吉崎観音お得意のパロディを一切封印したのは大英断だと思います。

*3:OPEDのアーティストと弱小事務所で箝口令の回覧板が回ってこなかった上原あかりを除く