脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

法務省旧本館

メスを守るため鋭い眼光で警備強化してるシロフクロウ:ハムスター速報
純潔のマリア』のプリアポスって写実的だったんだ。


 ここ数日、比喩ではなく物理的に胸が痛むんですが・・・。もし不意にここの更新が途切れたら・・・察してください。

どこにいても見守ってるきっと

法務省旧本館
 東京都千代田区霞が関にある歴史的建造物(重要文化財)。中央合同庁舎第6号館赤れんが棟とも。
 旧司法省庁舎として、1895竣工したドイツ・ネオバロック様式の歴史主義建築である。基本設計は建築顧問官を務めていたお雇い外国人のドイツ人建築家ヘルマン・エンデ*1とヴィルヘルム・ベックマンで*2、実施設計と工事監理は河合浩蔵*3が行った。官庁集中計画は頓挫したが、旧大審院庁舎とともに明治の近代公共建築を象徴する建物となった。1923関東大震災では煉瓦外壁が鉄材補強されていたことでほぼ無傷で乗り切ったものの、'45空襲により壁面と床以外を全て焼失した。'50年に法務府庁舎*4として再利用されることになるが、それにあたっての改修工事では屋根材*5等に変更が加えられた。しかし'94改修工事では文化財としての観点から創建時の外観に戻され、法務総合研究所及び法務図書館として利用されるようになった。'94.12.27国の重要文化財に指定。この敷地は江戸時代に米沢藩上杉家藩邸*6であり、その記念碑も建立されている。近代史をテーマにした映画・ドラマのロケに使用されることが多い。(wikipediaより引用)

 ゴールデンウィークのつれづれに法務省旧本館内の法務資料展示室に行ってまいりました。行くまで知らなかったんですが、法務省として現役バリバリで活用されてんですねこの建物。なのでかなり厳重な警備の中びくびくしながら中に入ってみると、意外や意外結構な賑わい*7。展示はかなり硬派で学術的なもの。貴重な史料原本を惜しげもなく公開していて解説文も媚びない硬派な文体で◎。資料自体も擬古文調の活字で、気力と時間さえあれば全然自力で読解できるものなので、たっぷり時間をかけて見学することも可能。外観も赤レンガで重厚な近代建築の清華というものなのですが、広島人としてはこの類の建物見ると、どうしても産業奨励館=原爆ドームを連想してなんだかなあ。何にしても東京駅から徒歩圏内の立地も合わせて隠れた良観光スポットだと思います。

変わるはずないと決めつけて変わることを恐れていた

 今回印象的だったのは謎の陪審員制度推し。展示の流れや知名度無視してやたら陪審員制度についての解説挿入されてるなあと思えば、最後に待っていたのが今までと打って変わった下品な裁判員裁判制度の紹介ルーム。なんだか色々と合点がいきました。しかしなんで上級国民の皆さんはここまで裁判員裁判無理押ししてんでしょうか。思惑が謎です。「司法制度も民衆の手に」なんて思想なんでしょうかねえ。解せぬ。

Silent Bible

Silent Bible

帰って来た今日の一行知識

裁判員裁判導入で平均量刑が上がったのは日本くらい
普通の国だと下がるのが当たり前なんですけどね。日本人の上層部の事なかれ主義と現場の超厳罰主義をなめたらあきまへん。つーか、近世以前の日本法制史ちょっと紐解けば一発で分かるでしょうに。

*1:Hermann Gustav Louis Ende。ベルリン・バウアカデミー建築学校学長。父カールゴットフリート。代表作:フォン・デア・ハイト邸、最高裁判所(日本)、プフォルタ学院農学校(設計)他。

*2:Wilhelm Böckmann。ドイツ建築家協会会長。父ヴィルヘルム。代表作:最高裁判所(日本)、西プロイセン州議会、ダルムシュタット商工業銀行(設計)他

*3:河合建築事務所所長。代表作:小寺家厩舎、ミカドホテル新館、日濠会館(設計)他。

*4:'52〜法務省本館

*5:スレートから瓦

*6:上屋敷

*7:つーても片手で十分数えられるくらいですが