脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『戦争の日本史19〜日清戦争』

カオスちゃんねる : 電機屋「ツイッター設定3000円」
「やってみたいけど敷居が高い」という高齢者には絶対に必要なサービスです。文句つけてるやつらは自分のじいちゃんばあちゃんの設定位は完了してるんでしょうね。


 給料日前に後輩をカモに援助してやろうと、元雀荘勤務とセミプロというえげつない面子と一緒に卓をかこんだところ、見事に後輩の一人勝ち。これで同じ面子での麻雀は彼の三連勝。ばちって当たるもんなんですね。


艦これ進捗

  • 西方海域リランカ島空襲攻略中。第一艦隊旗艦:響改

日清戦争 (戦争の日本史19)

日清戦争 (戦争の日本史19)

皇国を守る国民の心に永くしるされん

日清戦争
 明治二十七(1894)年7月勃発した朝鮮の支配をめぐる清国との戦争。
 日本は征韓論以来、朝鮮を日本の影響下に置こうと画策してきたが、1984甲申政変以来、宗主権を持つ清国との戦争が不可避との認識を強めていた。'94.6甲午農民戦争で窮地に陥った朝鮮政府が清国に軍の派遣を要請すると、日本も天津条約('85)に基づき出兵。農民軍解散にも関わらず日本軍は駐留を続け、'94.7.23王宮を占領して大院君*1を政権に就け、清国軍の撤兵を命じさせた。これを機に'94.7.25日本は豊島沖海戦で清国軍を攻撃('94.8.1宣戦布告)。'94.9平壌の戦い・黄海海戦で勝ち、遼東半島に侵攻、'94.11旅順を占領(民間人虐殺事件が起きる)。'95.2威海衛占領、'95.3遼東半島制圧・澎湖諸島占領により戦勝を確実にした。'95.3.20下関で講和会談が始まり、'95.4.17下関条約が締結された。日本は遼東半島・台湾などを領有することになったが、三国干渉により遼東半島を清国に返還、また台湾領有に際しては住民の激しい武力抵抗を受けた。また朝鮮支配の目的も朝鮮国民の抵抗やロシアの進出により達せられなかったが、日本はこの戦勝を通じ帝国主義国としての第一歩を踏み出した。(『岩波日本史大辞典』より引用)


 壬午軍乱から台湾平定まで、前後史を含めて日清戦争を詳述した一冊。日本が先進国へのとば口をおそるおそるくぐった記念すべき一戦で盛り上がらない訳ないのですが、いかんせん筆者が左寄りというか「日本嫌い」を隠さないタイプのお方。大戦のハイライトたる黄海海戦をあっさり流して旅順口虐殺事件を大きく扱うあたりに厭らしさが漂います。一部一章のタイトルが「清日の出兵と外交交渉」だった時点で勘づけよって話なんですが・・・。
 まあそういったバイアスを脳内修整しながら読めば、日清戦争の経過を豊富な史料を元に丹念に分析した良著。特に当時の外交慣例を典拠に「開戦」日をいつに設定するかに当時の人々がどれだけ苦労したかを詳述しているのは結構目から鱗。著者の性向から華々しい武勲譚は望むべくもありませんが、先人たちの苦闘を肌で感じられるいい一冊ではないでしょうか。

戦い今かたけなわに務め尽せるますらおの

 明治前半、特にこの日清戦争の頃までの日本近代史を見て思うのは、日本にも後進国だった時代があるんだなあという感慨。汚職と専横でゆがみ切った行政機構に右往左往で定見のない外交、そして見よう見まねの素人仕事もいいところな軍事、と20世紀以降の先進国日本と本当に同じ国かと疑わんばかりの非文明国ぶり。ぶっちゃけ現代の東南アジアの国々を嗤えません。逆に言えば、そこからほんの十数年で抜け出した先達の偉大さが光り輝きます。敗戦後の高度経済成長といい日本人は図に乗ったらどこまでも増長できる民族のようです。願わくは我らの世代にも後世に残せる奇跡のパラダイムシフトを。政治、軍事、経済ときたから今度は文化かな。アキバカルチャーが世界を席巻するその日まで我らヲタクは走り続けます。

決定版 日本軍歌・戦時歌謡大全集

決定版 日本軍歌・戦時歌謡大全集

帰って来た今日の一行知識

「死んでもラッパを口から離しませんでした」のエピソードの主役は当初は木口小平でなく白神源次郎だった
ラッパの名手として有名だった白神が同じ成歓の戦いで戦死していた為当初は間違って伝えられていたようです。誤解が判明して以降の両名の郷土での本家元祖争いは醜いことこの上なし。新しい「修身」の教科書にはこの顛末も併載して欲しいものですね。

*1:李昰応。高宗摂政。字は時伯。京畿道漢城の人。父南延君、母驪興郡夫人閔氏。息子が高宗として即位すると大院君として権勢を揮い勢道政治打破の諸改革を断行するも、景福宮造営や徹底的な鎖国攘夷政策により内外からの批判を受け失脚。その後も閔妃に対抗し壬午事変乙未事変などを起こすも復権ならぬまま病死。