http://digest2ch-newsplus.seesaa.net/article/111638699.html
自動車会社の城下町は何処も悲惨な模様。地元の広島も笑ってられんな。ふるさと納税でもしようかしらん。
かけまくもかしこき今上天皇陛下のお誕生日を迎え、町は祝賀ムード一色。しかし、当日より翌日翌々日の方が賑やかなのは何故なのでしょう。
SRWZ進捗
- 2周目第49話「幻想のメトロポリス」ZEUTH到着。トップエース:セツコ=オハラ@バルゴラ・グローリー
- 作者: 浅田次郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2008/12
- メディア: 単行本
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太陽の下で神様にもらったプレゼント
夕映え天使
「ありがとうなんて言葉はな、額面通りに受け取るもんじゃねえんだ。(中略)ありがとう、だけどごめんなさい、って言ってるに決まってんじゃねえか」by一郎
うら寂れたラーメン屋にふらりと舞い降りて僅か半年で忽然と消えた天使。彼女の正体は、一体。
怪談と恋愛話はオチのないのが上等。とはよく言いますが、この一編もその伝を地で行っています。自分の物に成らなかった女性には何時までもミステリアスであって欲しいものです。
切符
おめえには文句もあろうが、文句なら一丁前になってからいくらでも言え。今は了簡せえ―byおじいちゃん
父母に捨てられ、祖父に育てられる広志少年。彼に東京オリンピックと共に訪れた甘く切ない幼い恋物語。
浅田次郎の短編によくある気のする。両親or片親をなくした子供の前に現れた兄や姉に近い「お父さん」or「お母さん」の物語。正直それ以上でも以下でもなし。
特別な一日
「どうして俺なんだよお」by若月社長
60歳になりなんとする主人公高橋正也。誰が等しく迎える今日この日。この明らかに特別な日を決して特別にしないと心に決めた彼の特別でない特別な一日の物語。
浅田短編小説最高傑作。中盤いきなりのどんでん返しで話が大風呂敷広げられた時はどうしようかと思いましたが、読んでみれば、その大上段の設定に一切負けぬ感動の展開。前半に散りばめられた多少の違和感が伏線として一気に収束していくさまは、本読みの醍醐味を味あわせてくれます。何度も何度も繰り返し読みたくなる出来で、浅田次郎未だ健在を示すに十分な作品です。
以下微妙にネタばれ感想。気にしない人は註に飛んでくださいまし。*1
琥珀
「凍え死にそうや。熱いコーヒーを一杯、うう、さぶ」by米田勝己
十五年。故郷と故郷の訛りを捨て、雌伏し続けた荒井敏男。世界の生まれ変わる日をあと一週間に控えたその日、かっての名川俣新太郎を知る男がやってきた。
前も読んだことのある気のする定年間際の窓際刑事と時効寸前の逃亡犯との遭遇、もしくは邂逅のお話。こてこての古き良き時代外れも甚だしい東北弁と関西弁が非常に耳に障るのを除けば、綺麗ないいお話です。とりあえず、上手いコーヒーが飲みたくなるのは確定なので、喫茶店かコーヒーメーカーの前で読みましょう。
丘の上の白い家
「価値観のちがいというのは階級主義の受容だと思います。先生方も教育長も、妙な言いがかりをつける親も、もういっぺん戦争をして、もういっぺんこてんぱんに負けて下さい。」by清田亮二
丘の上の白い家。地を這う貧乏人にとってはまごうことなく天上の楽園たるそこに住まう妖精と清く正しい不良少年&奨学生の出会いがもたらすのは悲劇か喜劇か。
貴顕のおひいさまの危険なアバンチュール。よくあるって言えばよくある話ですが、ラストのどんでん返しは結構衝撃的でした。貧乏人と金持ちそれぞれの非常に醜い部分がこれでもかと描写されていますので、我こそは中流階級と胸張って言える人は大きく肯きながら読めるんでないでしょうか。
あせらずにそっと羽根休めをしてもいいんじゃない
「浅田次郎2008年唯一の短編集」が惹句のこの一冊。正直このキャッチフレーズは威張るようなものかと呆れましたが、内容自体は安定したいつもの浅田節プラスα。全盛期過ぎてなお新しい境地を拓く彼のバイタリティには素直に驚嘆します。しかし、今年これだけ本が出なかったってことは来年あたり出版ラッシュが来そうな予感。ファンとしては、楽しみやら、不安やら。頼むから、いつぞやのような一ヶ月三冊刊行の暴挙は慎んでくださいね。
- アーティスト: 奥井雅美,矢吹俊郎
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 1999/05/08
- メディア: CD
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