脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

病める薔薇と井上雄彦と圧政について

http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/973303.html
ネトゲーやめますか?それとも人間やめますか?


 政治日記追伸
 我らが偉大にして崇高なる事務長閣下が、某政治家秘書官に就職決まったそうです。また一つ民主党応援しない理由が増えました。

そして人は形を求めてかけがえないものを失う

病める薔薇

病める薔薇 - 脱積読宣言

病める薔薇
歌:ALI PROJECT
作詞:Arika Takarano*1、作曲:Mikiya Katakura*2
初出:『Aristocracy』
収録アルバム:『Aristocracy』、『神々の黄昏』
歌詞はこちら


 これぞALI PROJECTといった感じの曲。耽美の具現のような歌詞と美しくも沈鬱なメロディー。好き嫌いの非常に分かれる楽曲でしょうが、一度手を出してみてはいかがでしょうか。西洋詩のような独特の雰囲気を持った宝野アリカの歌詞と衒いもなく大上段に振りかぶった片倉三起也の曲。他では出せぬ独特の世界を堪能できますよ。

Aristocracy

Aristocracy

井上雄彦

GUILTY PAIN - 脱積読宣言

井上雄彦
昭和四十四(1967)年〜 。漫画家。本名:成合雄彦。鹿児島県大口市出身。熊本大学文学部中退。
 北条司*3のアシスタントを経て、1988「楓パープル」が手塚賞入選、デビュー。’90連載開始の『SLAM DUNK』が大ヒット。週刊少年ジャンプの看板作品となり、TVアニメ化もされ、バスケブームの火付け役となった。以降は吉川英治*4の時代小説を原作とした『バガボンド』、車椅子バスケットボールを題材にした『リアル』などで各種漫画賞を受賞。(wikipediaより引用)

受賞歴
第35回手塚賞入選(「楓パープル」(成合雄彦名義))
第40回小学館漫画賞(『SLAM DUNK』)
第4回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞・第24回講談社漫画賞・第6回手塚治虫文化賞マンガ大賞(『バガボンド』)
第5回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞(『リアル』)

作品リスト
「楓パープル」、「華SHONEN」、「JORDANみてーに」、『カメレオンジェイル』(原作:渡辺和彦)、「赤が好き」、『SLAM DUNK』、「BABY FACE」、「HANG TIME」、「ピアス」、『BUZZER BEATER』、『バガボンド』(原作:吉川英治)、「JUMP少年」、『リアル』、「I LOVE THIS GAME」


SLAM DUNK』と言えば、『DRAGON BALL』と並ぶ我々'80年代前半生まれにとっての聖典の双璧。爆発的ブームでJUMP黄金時代を支えたこの作品以外にも、『リアル』『バガボンド』など質の高い作品を世に送り出し続ける、日本が世界に誇る大漫画家の一人。特に人物、特に感情表現の大胆且つ繊細な書き分けでは他の追随を許さない。

 なのですが、どうも私個人的にこの人の漫画好きになれません。『SLAM DUNK』も直撃世代なので当然何度かみた事はあるのですが、実は改めて通しで読んだ事はなかったりします。「リアル」で濃ゆい絵柄が肌にあわないのか、何処か漂う「俺は凄いんだぞ」オーラが気に食わないのか、自分でもよく分かりませんが、何故か拒否反応を起こしてしまいます。まあ天邪鬼な私のこと、世間での盲目的高評価に反感起こしてるだけかもしれませんが。しかし、この人にかぎらず、大友といい押井といい宮崎といい、『ユリイカ』や『QUICK JAPAN』なんかが特集組むような人を好きになれないこの性癖は、会話の合わせ打ちに非常に難儀します。頑張って直そっと。

SLAM DUNK THE MOVIE [DVD]

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圧政

見よ風に鳴る我が旗を - 脱積読宣言

圧政
権力で国民の自由を押さえつけて行う政治(『大漢語林』より引用)


 圧制政治の略。Despotic governmentの訳。だそうです。人によって圧政の定義は違うようですが、共通しているのは「言論の自由がない、もしくは乏しい」と言う点でしょうか。典型的な国を挙げれば、ソ連北朝鮮・イランなど。ものの本によっては、エジプト・サウジアラビア大日本帝国なんぞも分類されていたりします。正直ここまで来ると、民主主義の名を金科玉条にしたキリスト教道徳の押し付けの匂いすら感じます。
 そもそも、福沢諭吉の言を借りるまでもなく、政府は民衆の鑑であり、「民度」にあった政治形態というものが存在します。例えばイラク・中国などがそうでしょうか。フセインという独裁者の箍の外れた現在のイラクの混迷を見るにつけ、「自由」の押し付けが必ずしもその国民にとって利益であるとは限らないとの思いを強くします。無秩序な自由か平和な圧政か。我々は自由を神聖視しすぎではないでしょうか。

なぜ、民主主義を世界に広げるのか-圧政とテロに打ち勝つ「自由」の力

なぜ、民主主義を世界に広げるのか-圧政とテロに打ち勝つ「自由」の力

聞かせておくれよ 満開の花が似合いのCatstorophe

 井上雄彦の『SLAM DUNK』への世間一般の評価と自身の個人的評価との懸隔を省みるにつき、自分がいかにひねくれ者かを自覚します。どうも私には世間が右向きゃ、ぷぃと左を向いてしまう悪癖があるようです。それも権力や正統に対する反感ならば、圧政に蟷螂の斧を掲げる愚かな傾き者を気取れもできるのでしょうが、私の場合無条件な反感の対象が、サブカルのメインストリーム―例えば左系マスコミや宮台真司浅田彰サブカル学者―というのだから性質が悪うございます。病める薔薇のように庭の片隅で美しく誰にも見取られず散り行くか、敵の敵は味方と開き直って権力の犬と呼ばれるか、今後の身の振り方の考えどこです。

世界が終るまでは・・・

世界が終るまでは・・・

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*1:宝野アリカの非アニソン作詞時の名義

*2:片倉三起也の非アニソン作曲時の名義

*3:代表作:『CAT'S EYE』、『CITY HUNTER』、『エンジェルハート』他

*4:代表作:『宮本武蔵』、『新・平家物語』、『私本太平記』他