脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『火花』

なんJ PRIDE : 【W杯】日本、スペインから奇跡の逆転勝利!!!グループ首位で決勝T進出wwwwwwwww
なんじゃこりゃ。無理してでも起きて見てりゃあ良かった。しかしジャイアントキリング×2に舐めプで格下に1敗ってひどい星取表だ。


 今朝方から左肩に猛烈な違和感が、ひょっとしてこれ四十肩って奴ですかしらん。ヤダなあ。

俺を誰よりもわかってくれてるあなたに

 売れない芸人スパークス・徳永は八方破れの漫才を繰り広げる先輩芸人あほんだら・神谷と出会う。夢を追い笑いに生きる社会不適合者たちの旅路はどこへとたどり着くのか。


 色眼鏡なしに有名作品を読んでみようのコーナー。今回は劇場に行った時に目について買った又吉大先生の『火花』を。一読の感想は「『お笑い芸人作』って下駄履かせてたの考慮すれば、十分芥川賞にふさわしい名作」。出だしから、純文学のパロディとしか思えない肩肘張った装飾過多の文章が展開された時には冗談抜きに頭抱えましたが、本筋に入って会話文主体の現代小説のスタイルに回帰してからはグイグイと引き込まれていきました。全く地に足がついてない狂人どもの生態と思考回路が凄まじいリアリティで繰り広げられるのは現役お笑い芸人という出自を持つ又吉直樹という作家にしか出せないオンリーワンの個性。そんなエンタメ性と現代性を、古式ゆかしい私小説のフォーマットに、多少ならずたどたどしくもうまく落とし込んでるんだからそら評価もされるわと。最後は奇を衒う芸人の悪癖が出たか誰も得しないとんでもないオチがついて正直かなり興醒めだったんですが、それを差し引いても十二分に読む価値のある名作です。話の種にでも是非ご一読を。

泣きそうでも近くにいてくれないけど

 ブンガク嫌いも病膏肓に入りつつある難儀な正確な本読みなのですが、久しぶりに読んだ芥川賞は存外楽しめました・・・って書こうとして過去作確認したら、読んだことあるの高校の頃に読んだ唐十郎『佐川君からの手紙』だけだった。そら普通の読書人と話が合わないはずだわと猛省。直木賞なら多少*1読んでんだけどなあ。


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*1:胡桃沢耕史『黒パン俘虜記』、篠田節子『女たちのジハード』、佐藤究『テスカトリポカ』。ってこっちも大概だった。とは言え三冊とも個人的オールタイムベスト級なんですけど。