脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『惨敗〜二〇〇二年への序曲』

痛いニュース(ノ∀`) : 民主・小沢氏、「起訴相当」議決…特捜部、再捜査へ - ライブドアブログ
遂に小沢の悪運も尽きたか、それとも特捜部の執念が実ったか。願わくは今日この日が政界再編の始まりの日とならんことを。


 色々腹立たしいことも多々ありますが、とりあえず元気です。嗚呼鞄に山ほど本を詰め込んで一ヶ月くらい日本全国絵葉書の旅をやりたい。ねえ誰か付き合ってくれませんか。

惨敗―2002年への序曲

惨敗―2002年への序曲

Luchar por ella

 ジョホールバルの歓喜から僅か半年、あの時の熱狂も薄れた日本を包むのは名状しがたい終息感。誰もが予選突破で満足し、本大会での勝利なぞ欠片も期待していなかったその頃、たった一人その閉塞感を打破せんと叫び続けた男がいた。この物語はそんな偉大な敗北者のサーガである?


 フランスW杯?高杉の活躍でダミアン=ロペスのアルゼンチンに金星上げたけどそこで力尽きて結局予選リーグ敗退した時の奴だよね。なんて現実逃避はさておいて、英雄から戦犯に華麗な転進を遂げた岡田と城の醜態も記憶に新しい前世紀最後のW杯。まさか12年も経って全く何も問題解決しないまま、同じ結末迎えることになりそうだとは夢にも思わんかった。
 そんな嬉し恥ずかし初体験の狂騒にあっても独り冷静さと情熱を失わなかった名解説者金子達仁がフランスW杯前後に書き散らかしたコラム集。編年順に並べてあるので、作者の感情が、怒りから諦観そして嘆きへと移り変わるさまがまざまざと見れて、別の意味でも面白かったりもします。城への想いが、期待から不安そして一周回って同情へと変わってるのも必見。結果知ってから読むと初期の城への過大な想い入れが滑稽でもあり憐れでもあり。あと、フランスの初優勝や日韓W杯での韓国の4強進出などを予見していたりと、その目の確かさを感じさせる一冊となっています。
 気付けば南アW杯まで早2ヶ月弱。この本が未だ生きた提言として読めてしまう12年前と一切変わらぬ日本サッカー協会の体たらくはいかがしたものでしょう。私はもう覚悟を決めました。4年前のオーストラリア戦後のジーコジャパンと同じ楽しみ方をします。さあ二代目岡田ジャパンはどんな伝説を残してくれるのでしょうか。できれば「急にボールが来たから・・・」以上の英雄譚を期待してますよ。

And when you feel the heat. The world is at your feet.

 日本人の欠点は寛容と激怒との間が殆どないことというのは対日外交官の皆さんが口を揃えて言うことですが、スポーツファンにも同じことが言えると思います。恋は盲目でどんな失態も笑って赦すかと思えば、ある日を境に腹切って詫びろの大合唱に。これでは、どんな選手も監督もプレッシャーに打ち勝って限界を超えたり、再起を果たして新たなステージへと進んだりは難しいでしょう。多分今回も晒してくれる大失態に対して無能な岡田監督や責任転嫁の現実逃避の中村俊輔を責めるのは簡単ですが、我々ファンもその前に贔屓の選手やチームに怒るのではなく叱ることのできる「大人」になれなかった自分たちを責めねばならないのではないでしょうか。

ベスト・オブ・リッキー・マーティン

ベスト・オブ・リッキー・マーティン

帰ってきた今日の一行知識

W杯で勝ち点0で同じ国の代表監督を続けたもしくは返り咲いたのは岡田武史のみ
悪名も高名も名声のうち、ここまで来たら目指せW杯通算成績0勝6敗。