脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『カラスはどれほど賢いか〜都市鳥の適応戦略』

探偵ファイル〜スパイ日記〜/シュレッダーにかけた紙を再現!(気合で)/大住
誰もが一度は夢見る馬鹿げた偉業に挑戦。探偵ファイルは時々こういう琴線に触れることをしてくれます。


 民主党資金集めパーティ行脚第二弾。今日は大本命前原誠司副代表。「選挙前」なのを差し引いてもちと異常な決起集会のような盛り上がり。前原さん気をつけないと着物の下から鎧がのぞいてますよ。

カラスはどれほど賢いか―都市鳥の適応戦略 (中公文庫)

カラスはどれほど賢いか―都市鳥の適応戦略 (中公文庫)

荒れ狂う稲妻に舞い降りるはオレ様の影

 死と不吉を告げる凶鳥、黒き悪魔「鴉」。その生態を地道なフィールドワークで解き明かした労作。七つの子を育てんがため、彼らは今日を生きる、強く逞しく。


 都市鳥の生態研究をライフワークにする作者が急増する烏をテーマに書き下した一冊。気取らない背伸びをしない朴訥素朴な文章で、引っかからずカラスについて楽しみながら学ぶことが出来ます。理系特有のぐだぐだ長い実験手法の能書きが多少鬱陶しいのが欠点と言えば欠点でしょうか。20年も前の本なので、内容は今更ってなものも多いですが、まあそこは広い気持ちでスルーしましょう。個人的に目から鱗が落ちたのは、「ムクドリ他の都市小鳥の増加はカラスに棲家を逐われた*1所為」という説。風が吹けば桶屋は儲かるんですね。

かけぬける旋風舞い上がるは黒い伝説

 AFTER MAN最右翼の烏君。猫と戯れるその姿は非常に可愛いですが、人類との平和的共存にはまだ時間が必要な様子。カラスにはこのまま頑張っていつの日か、ヒトと並ぶ文明を築いて欲しいものです。願わくはその日まで人類文明が命脈を保っていることを。まあ烏に人類の愚かな歴史を語りついでもらうってのも面白そうですけどね。

帰ってきた今日の一行知識

鶏の家畜化以前、「朝を告げる鳥」の代表は全世界共通で烏だった
三千世界の烏を殺し、ぬしと朝寝がしてみたい。あ〜こりゃこりゃ。

*1:カラスは非常に神経質な為、人通りの多い都市部の真ん中に営巣することはない。その為、郊外緑地を逐われた小鳥は安全な人家の直近に住むように。