VIPPERが決定したアニソンベスト101をムービー化 :にゅーあきばどっとこむ
いつぞや紹介したアニソン板でのベスト100との違いが興味深いですね。個人的にはアニソン板版の方が好感が持てます。
派手に風邪引きました。私の場合、風邪引くと通常よりテンション高くなって、取り留めの無いことをベラベラ喋り倒して、無駄にうろうろふらふらする癖があるので、なかなか信じてもらえません。誰か正しい病人の態度を教えてください。
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夢の続きなのかこれは覚めない夢なのか
星ねずみ
「ご亭主は世界一有名なねじゅみになるのだ。名実ともにシュターマウスだよ!地球の重力から自由になった最初の生物だ!」byオーバービュルガー博士
紙一重の世界を漂い学会を追放された孤高の天才科学者オーバービュルガー博士が、遂に宇宙へ羽ばたく羽根を手に入れた。そのロケットに乗り込むは彼の唯一の理解者たる盟友ミッキー。齧歯類初の宇宙飛行鼠の栄誉を手にしたミッキーの数奇な運命は・・・
ポンポンと進むテンポのいい進行と、各所のくすぐりが非常にいい味を出している佳作です。堂々とディズニー社謹製のミッキーマウスが登場する辺り、当時の牧歌的な雰囲気が感じられます。オチが早々に読めてしまうのは多少興冷めですが、それを差し引いてあまりある感動のラストシーンは必見です。
時の矢
負のエントロピーの発見は、われわれの物理的世界の見かたに対し、まったく斬新かつ革新的な概念をもたらすものである。byヘンダースン論文
人跡未踏の奥地で日夜化石の発掘を続ける恐竜学者のキャンプのお隣さんは、謎の研究所。その怪しい隣人からの招待状は何を意味するのか。
非常に読みやすく力のある文章で、ある方向に誘導しておいて、最後はそのオチを裏切ってのアンチクライマックス。怪談とSFってのは意外と似てるのかもしれませんね。
AL76号失踪す
「礼儀正しい質問には礼儀正しく答えてもらわなくっちゃなりません。」byAL76号
月面作業用ロボットAL76号が迷い込んだのは、重力の強く有害な酸素に満ちた大気に覆われ奇妙な生物の跋扈する謎の世界。彼はこの魔窟から無事冷たく静かな楽園に帰れるのか?
純真無垢なロボットと俗な欲望の満ちた人間との対比が微笑ましい一篇。個人的にはアルを拾ったペインの小人物ぶりが非常に好感が持てて好きです。
万華鏡
「どこまで落ちる。どこまで落ちる。どこまでもどこまでもどこまでも。死にたくない死にたくない。どこまで落ちればいいんだ。」byスティムスン
事故により宇宙に投げ出されたアストロノーツ達。約束された死のその瞬間まで、彼らは何を想うのか。
美しい。ただその一言に尽きます。
鎮魂歌
「わたしはジュール・ヴェルヌやH・G・ウェルズやE・E・スミスの小説を読み、いつかは人類がつきにたどりつけると―たどりつくはずだと信じていた。」byデロス=D=ハリマン
「月に行きたい」それだけを想い人生の成功者となった一人の老人。しかし、彼は間に合わなかった。老いがその儚い夢を叶わぬものとしてしまったのだ。それでも、彼は諦めない・・・。
年寄りの冷や水。実に王道な何の衒いもない直球勝負。変化球もいいですが、やはり素直なバカ一剛速球こそが小説の真髄です。
美女ありき
「さあ、ジョン、これはあたしかしら?」byディアドリ
女神とすら称えられた天才女優ディアドリ。紅蓮の炎が彼女の肉体を奪って早一年。彼女は機械の体をその心に纏い不死鳥の如く復活した。その異形の肉体は愚かなフランケンシュタインの怪物か、人類の新たなる進化の姿か。
異形の美を書かせたら右に出る者のないC=L=ムーアの真骨頂。確実な破綻と破滅を予感させる狂気の魅力は必見。
生きている家
「でもくれぐれも気をつけて。さもないと、可哀想なキャロラインはハーバード大学法学部出身の青二才と結婚する羽目になるかもしれないわよ。」byエスター=サカリアン
僕はようやく念願のマイホームを手に入れた。そしたらその家は何故か生きていた。
生きている家というモチーフから誰もが想像する結末をあっさり裏切るラストは見事。
消されし時を求めて
「ごめんなさい。二つは売ることができないんです。」byセラニー=ジョンズ
数週間の記憶がぽっかり抜け落ちた男。失われし時を求める旅の果てに彼の見たものは・・・
小難しい話は嫌いです。
ベムがいっぱい
「我が火星の友よ。この古今未曾有の壮挙にあたり―」byブレット=レスター
火星は死の星と誰が決めた。
唯物論信者が聞いたら卒倒しそうなお話。科学が夢を根こそぎにしてしまった現代。「彼ら」の安否が気遣われます。
昨日は月曜日だった
「僕は月曜の夜寝て、水曜日に目を覚ましたんです。いまは火曜日をさがしてます。」byハリー=ライト
起きたら水曜日だった。確か昨日は月曜日だったはず。火曜日は何処行った?
頭のくらくらして来る様な酩酊感が素敵なお話。凄まじくイカレタ世界で繰り広げられる非常にスケールの小さい人間模様が最高です。
未来と指切りするのをやめたのは
1940年代良くも悪くも荒唐無稽な夢を見ることの出来た時代のSF傑作選。昨今の捻くれたギミックに満ちたSFも嫌いでないですが、やっぱりこういったすっきりした小細工のない作品の方が個人的に好感持てます。恐竜的進化は滅亡への一里塚です。ケータイ小説の跳梁を嘆くより、間口を狭めて内輪受けに特化してしまった愚を反省するべきでしょう。「コトバの力」をもう一度我々に見せてください。
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