502 Bad Gateway
いつの日か。俺も。
やればできる子。頑張る子。
- 作者: マツモトケイジ
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2006/05/01
- メディア: 単行本
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あなたさえそばにいれば他に何もいらない*1
一ヵ月マクドナルドで暮らしたら、一ヶ月カップラーメンしか喰わなかったら。脳味噌の代わりにおがくずの詰まった健全な男子学生なら一度は望んだ夢の生活。結婚経験もある立派な社会人の身でありながら、その妄想を身を以って試した大馬鹿勇者がここにいる。応援はいらない印税をくれ。御購入は上掲サイト中の、今話題のアマゾンアフィリエイトからどうぞ。
零細なブログとは言え、仮にもサイトを持つ身として、憧れずにはおれない企画モノ。それをいくつも成功させ、あまつさえ本まで出しやがった立志伝中の人物、マツモトケイジ氏。私が氏のサイトを知ったのは確かカレー生活の後半頃で、本著にも収録されているカップラーメン生活はリアルタイムで更新を楽しみにしていた記憶があります。その人が本を出すなんて、インディーズの頃から応援していたミュージシャンがオリコン常連になったような誇らしさと淋しさを感じます。
誰も私の思い出話なぞ期待してなさそうなので、さっさと感想に入ります。いかにも人気サイトの管理人と言った感じの軽快でストレスを感じさせない文体で、文士様の虚像に浮かれ自縄自縛に陥った有象無象の純文学屋への凱歌を高らかに歌い上げています。とは言え、毎日一日分ずつ読むことを想定して書いた日記だけあって、まとめて読むと、同義反復な文章でうんざりしてきます。媒体の違いを考慮して、きちんと翻案赤入れをすべきだったのではないでしょうか。この本に限った事ではないですが、ブログ本の「臨場感」の美名に隠された編集者の怠慢が出版業界の衰退を象徴しているように思えて成りません。
出会った日から今でもずっと
さて、さんざ無茶している筆者ですがサイトを見る限りでは今でもピンピンしているようです。人間多少の逆境にはなんとでも適応できるものです。学者と医者とみのもんたの言うことは話半分に聞いてもお釣りが出ます。
そういう意味でこの本は、「健康に成れるなら死んでもいい」といった歪な健康ブームに警鐘を鳴らす良書と言えるでしょう。
人間砂糖をたっぷり入れたコーヒーばっか飲んでても死にゃあしないのです。多分、きっと、だったらいいなぁ。