脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『人体冷凍〜不死販売財団の恐怖』

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イカレてる。サイッコーにイカレてる。


 先日、夜中女性連れで歩いているところをうっかり目撃されました。かなり美形の方だったのでそりゃあ冷やかされる冷やかされる。問題は一つ、本人に全く欠片も心当たりが無いこと。ドッペルゲンガーくん、悪いことは言わないから本体にもきちんと紹介しなさい。

人体冷凍  不死販売財団の恐怖

人体冷凍 不死販売財団の恐怖

氷結れる魂には栄光など勝利などただ虚しくて

 不老不死。それは知恵の実を食して以来の人類の夢。もし今生にてそれが果たせぬなら未来の果てでの復活でそれを望むのは、ミイラや尸解仙の昔からの変わらぬ行動。クライオニクスの名を冠した愚行の総本山に迷い込んだ一般人の運命や如何に。


 ルポは白人さんの独壇場。クライオニクスによる人生のセカンドステージへの旅立ちを謳ったアルコー延命財団の内部告発の顛末本。前半部分の「私は見たアルコーの秘密」パートは読み応えがあって面白いのですが、後半の内部告発の決意と結果パートは正直尻すぼみ。結局殆ど何も解決は愚か好転すらしてないので、なんとも言えない無力感が漂います。内部告発の内容が、再生を謳いながらも実に雑な死体の扱いの糾弾ではなく、安楽死幇助疑惑やテッド=ウィリアムス家の醜い家族喧嘩に矮小化されているのも残念。もう少し、人体冷凍保存による不老不死の哲学的・科学的考察とかを期待してたのですけど・・・。ついでに言えば、当然の如くに、アルコー関係者は皆イッちゃった方ばかりなのですが、そのベクトルがマッドなキレモノ方面でなく、ザ・ダメ人間な方向性なのも、物語の純度を下げます。翻訳文特有の硬質な文体も、欧米ルポルタージュの醍醐味の重厚さもどちらも健在なので、深くを期待せずに楽しみましょう。オープンカフェで読んでたら、インテリを気取れますよ。

戦い敗れたら星屑となる

 人間死んだら一巻のお仕舞い。というのは、不平等のまかり通るリアルライフというクソゲーにおいて、唯一不可避のルールですが、人間中途半端に成功しちゃうとゲームクリアが惜しくなるのは変わらぬ真理。私はまだ不死を願えるほどの幸福は手に入れれておりませんが、この先日本や人類がどんな頭の悪い「進化」を遂げるのかはちょっと見てみたい気もします。もし、金が有り余ってて、死期が迫ってたらアルコーに引っかかっちゃうのかも知れません。まあ、そんな勝ち目の薄い博打で晩節汚すのもアホらしいですけどね。大人しく次の時代は自分の衣鉢を継ぐ者に頑張って見届けてもらいましょう。そんなことより、当面の問題はゲノムもミームも継いでくれそうな人が全くいないことなんですけどね。

スーパーロボット大戦α オリジナルスコア2 大地の章

スーパーロボット大戦α オリジナルスコア2 大地の章

帰ってきた今日の一行知識

しもやけと凍傷は全く違った病気
凍傷の軽いのがしもやけとばかり思ってました。個人的には冬の寒さで手足の感覚が鈍くなった状態って結構好きなんですが、そんなこと言ったら、冷え性の方に本気で怒られそうですね。