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おーい、そろそろ帰っておいで
自由研究→体調不良→一軍様との接待試合と続いて、しばらく疎かになってましたが、久々の通常更新です。感想サイトの看板はまだ下ろしません。
- 作者: 中村うさぎ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/03/16
- メディア: 単行本
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あの人の幻は からっぽの私の心を まだ大人にさせてくれないのね
私の体にはいくらの値段が付くの?四十路も半ばを過ぎた女がふと抱いた素朴な疑問。それを確かめる為、彼女はある事務所の門を叩いた。デリヘル嬢、この賤なる聖女の体験を通し、鬼才中村うさぎは何を見つけるのだろうか。
ブランドもの→ホスト→整形→ギャンブルと来て、今度は風俗だそうです。この体当たり作家は何処まで行くつもりなのでしょうか。全く以て目が離せません。この人は普段から、書き散らかす手抜きのエッセイと、魂を削って書く入魂の文章との乖離が甚だしい人ですが、当作はぶっちぎりの後者でした。己が体を削って血を流して得た経験を武器に、有無を言わさぬ説得力でこちらに語りかけてきます。バブル期コピーライター上がりだけあって、無駄に飾り立てたどこか撚れた文章表現は決して褒められたものではありませんが、ところどころに魂ごと貫くような鋭さが混じるので、油断できません。
イロモノの烙印を押されがちで、不当に評価の低い*1作者ですが、当書は是非読むべし。と自信を持ってお勧めできます。但し、作者も冒頭で述べてる通り、色気は欠片もない本ですので、実録もののような「実用性」を期待すると肩透かしにあいます。尤も、そんな勇者がいるとは思いがたいですが。
以下後日追記予定
今日の一行知識
ダッチワイフの代表作、南極2号に一号機は存在しない
「越冬隊が独り身の無柳を慰める為に南極に連れて行く2号さん」で「南極2号」なんですね。意外と勘違いしてる人多そうです。余談ですが、船に積み込む際の名目は「ゴムボート」だったそうです。乗りたくねーな、そんなボート。
- アーティスト: ジャンヌダルク,yasu,成田忍,明石昌夫
- 出版社/メーカー: カッティング・エッジ
- 発売日: 2001/01/31
- メディア: CD
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*1:普段書き散らかしてるエッセイと小説に関しては、欠片も弁護できませんが