脱積読宣言

日々の徒然に読んだ本の感想書いたり、カープの応援したり、小旅行記書いたりしてるブログです

『子殺し〜猪木と新日本プロレスの10年戦争』

マツダスタジアムに設置されたカープ・赤松の記念プレートにとんでもない誤植がある件 : ガハろぐNewsヽ(・ω・)/ズコー
ああ、カープだ。実にカープだ。


 友人連に第二次結婚ブーム到来。数年後に来るであろう第三波にはきちんと乗れるのでしょうか。

子殺し 猪木と新日本プロレスの10年戦争

子殺し 猪木と新日本プロレスの10年戦争

お前の勇気昂ぶる時運命の扉開かれる

 キングオブプロレス、アントニオ猪木力道山なき後の日本プロレスを育て上げた男が、成長し自らの手を離れんとするその若人に押し付けた飽くなき理想、ストロングスタイル。プロレスを格闘技たれと束縛するその呪縛はどのように新日を苦しめ、そして成長させたのか。伝説の橋本VS小川戦に始まる激動の十年を週刊ゴング編集長として共に駆け抜けたGKこと金沢克彦が描く。


 日本初のプロレスノンフィクションを謳うだけあってしっかりした構成と論旨に、長年の編集生活で鍛え上げられた読みやすい文章で、充実した読後感は他の追随を許しません。こういっちゃあ悪いですが、ターザン山本だのミスター高橋だのの素人が書き殴ったような読み捨て本の作者とは役者が違います。その分、思いっきり引き込まれて体力使うので覚悟決めてからどうぞ。
 内容は、猪木が新日に持ち込んだ総合格闘技路線の迷走の歴史。最初にアンチテーゼとして大仁田の大暴れを描き、橋本VS小川の舞台裏を暴き、最後に総合のリングで活躍した永田裕志藤田和之石澤常光三人の男の生き様を紹介するといった構成で、猪木の目指した総合路線の誤謬を暗に批判するといったところ。ガチだのヤオだの、ショーだの感情武装だのの低次元の争いを超えたプロレスの真の魅力がここには詰まってる気がします。ってゆーか、どろどろの陰謀劇とか大好きな人にはたまらない一冊かと。正直プロレスの楽しみ方としては果てしなく間違っている気がしますが。

時代が俺を導くかぎり無敵さ!!

 現在は猪木の手を離れ、良くも悪くも健全なプロレス路線に立ち戻った新日本プロレス。小さい規模ながらも顧客と提供側のしっかりした信頼関係の構築された理想的なビジネスモデルのはずですが、やはり何処か一抹の寂しさを感じます。悪名だろうと何だろうと轟けばそれで勝ち。を貫いた猪木という怪物は、アジテーターとして不世出の天才だったのでしょう。今更かもしれませんが、もう一度スキャンダルと夢に溢れたあの前世紀のプロレスがみたいものです。

SKILL

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帰ってきた今日の一行知識

アントニオ猪木の最初のリングネーム案は「死神酋長」だった
力道山の思い付きを死ぬ気で抵抗して蹴ったそうですが、かっこいいとか悪い以前に今じゃあこれ差別用語に抵触してピー音入っちゃいますね。ホント名前ってのは厄介なもんです。